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第拾漆話

【こころ龍之介】

「謝ったら、すぐ戻るから、ミハエル頼むわ」


【ミハエル】

「かしこまりました、先生」


こころ龍之介、ステージから降りる。


【ミハエル】

「会場の皆さま、私、ミハエルがしばし進行を、勤めさせてもらいます」


会場、頑張れーと声援。

ミハエル、手を振って答える。


【ミハエル】

「さて皆さん、今からこの大座談会の記念写真を、撮りたいと思います」


会場、いーねーと掛け声


【ミハエル】

「では、美術さん、撮影準備お願いします」


美術スタッフ、記念撮影の準備を始める。

あっと言う間に、準備完了。


【ミハエル】

「はい、それでは真ん中の2つは開けて、そのまわりに、姉上、ハルナさん、桜子さん」


ガブリエラ、ハルナ、桜子、ひな壇の上に移動。


【ミハエル】

「はい、次は“はねくみ”の皆さんと“三獸士”の御三方は桜子さんの回りで、はいそうそう」


“はねくみ”、“三獸士”、ひな壇の上に移動。


【ミハエル】

「次は、シズクさんと“佐津眞”御一行様と、“ケルベロス”の皆さん」


シズク、“佐津眞”一行、“ケルベロス”、ひな壇の上に移動。


【ミハエル】

「で、姉上の回りに“マルスの盾”、はい、結構ですよ」


“マルスの盾”、ひな壇の上に移動。

声が聞こえてくる。


【くらら】

「・・・、理解(わか)った?絶対、約束やで!」


【こころ龍之介】

「うん!」


【くらら】

「うん、違うでしょ?」


【こころ龍之介】

「はい!」


【くらら】

「じゃ、あたしは先に行くね」


くらら、ひな壇に近付く。


【くらら】

「ミハエルさん、あたしは何処に?」


【ミハエル】

「くららちゃんは、真ん中の、そうですね姉上の横に」


くらら、ガブリエラの横に座る。

ガブリエラ、上機嫌。


【ミハエル】

「最後に“ヲタロウテ”の皆さん、左右に別れて、脇を固めてもらいますか?」


こころ龍之介、頭と腕に包帯を巻いて、ステージに戻ってくる。


【ミハエル】

「もう大丈夫なんですか?先生」


【こころ龍之介】

「あぁ、ごっつい約束手形切らされたけど・・・、それしか出来へんし・・・、やらなアカンし・・・」


【ミハエル】

「先生、宜しければ、お伺いして構いませんか?」


こころ龍之介、頷く。

ミハエル、興味深々。


【ミハエル】

「で、その約束手形とは?何なんです?先生」


【こころ龍之介】

「禁断のくららの“書籍化”、“漫画化”、“アニメ化”、“映画化”の4つを約束さしてもらったよ・・・」


会場一同、え”ーーと驚き。

くらら、腕を組み、頷く。


【くらら】

「あったり前やん!」


こころ龍之介、ひな壇全員に呼びかける。


【こころ龍之介】

「聞いて欲しい。“龍之介ワールド”の全キャラクターに、作者、自らお願いしたい」


こころ龍之介、正座する。


【こころ龍之介】

「実現させる為に、君らの力、全部、僕に貸してくれ。フルスペックで演って欲しい。この通りや」


こころ龍之介、全キャラクターに土下座。


全キャラクター、唖然。

ハルナ、真っ先に飛び出して、こころ龍之介の元に。


【ハルナ】

「先生、顔上げよ。ウチは手伝うから、思っきし、全快で()ったらええんやろ?簡単やん」


ハルナ、ニッコリ笑う。


【こころ龍之介】

「ハルナっ」


ハルナ、こころ龍之介を抱き起こす。

こころ龍之介、顔ぐしゃぐしゃ。

桜子、次にこころ龍之介の元へ。


【桜子】

「先生、先生はお一人と違います。ここにいるほぼ全員、言ってみれば、あなたの息子や娘です。子供達、信用して下さい」


【こころ龍之介】

「桜子っ」


こころ龍之介、相変わらず顔ぐしゃぐしゃ。

ガブリエラ、運命の女神の如く近付く。

ガブリエラ、ハンカチをこころ龍之介に手渡す。


【ガブリエラ】

「先生、お困り事があったら、このガブリエラに何なりとお命じ下さい。見事、先生のお望み以上の働きを、ご覧にいれますわ。その為に、私を世に出されたのでしょ?先生?」


ガブリエラ、悪戯っぽくウインク。


【こころ龍之介】

「ガブリィっ」


【ガブリエラ】

「大丈夫、先生のお話面白いです。自信持って下さい」


くらら以外の全キャラクター、こころ龍之介の回りに集結。


【“ケルベロス”ミツル】

「弾けていいんだろ?先生」


【“ケルベロス”ジョージ】

「先生、もっともっと、俺を暴れさせてくれよ。うずうずしてんだよっ」


【こころ】

「先生、何でウチをもっと使わんと?ええ仕事するったい」


【藍】

「先生、ウチは先生のお話大好きどす。気にせずリミッター外して、書いておくれやす」


【こころ龍之介】

「お前らっ、おおきに。ホンマ、ありがとう」


くらら、満足げに微笑むと、うんうんと頷く。


【くらら】

「ええ子らやん、リュウくん。出来るよ」


こころ龍之介、改めて頷く。


【ミハエル】

「さぁ、全キャラクターの意志が固まったし、写真を撮りましょう。皆さん、先ほどの位置にお戻り下さい」


こころ龍之介とミハエル以外、ひな壇に戻る。


【ミハエル】

「さっ、先生。あの真ん中のくららちゃんの横にどうぞ」


【こころ龍之介】

「ミハエルは?」


【ミハエル】

「ちゃんと先生の後ろで、見守っていますよ。ご安心下さい。


こころ龍之介とミハエル、ひな壇に移動。


【こころ龍之介】

「くららちゃん、ありがとう」


【くらら】

「ううん。だって、あたしぐらいでしょ?作者であるリュウくんに、意見出来るの」


【こころ龍之介】

「うん」


こころ龍之介、頷く。


【ミハエル】

「さぁ、全員揃ったので、カメラマンさん、お願いします。キャラクターの皆さん、気合いの入った表情でお願いします」


パシャ、パシャ、パシャ


【ミハエル】

「はい、お疲れ様でした。写真をお持ち帰り頂く準備をしますので、もう暫くだけ会場でご歓談下さい」


全員、ひな壇から降りて会場に散らばる。

ミハエル、こころ龍之介にプリントサンプルを持ってくる。


【ミハエル】

「先生、如何ですか?」


【こころ龍之介】

「いいんじゃないかなぁ。うん。これ貰っていいの?」


【ミハエル】

「はい、どうぞご自由に」


こころ龍之介、ペンで後ろに走り書き。


会場のすみから、キャーと悲鳴。

こころ龍之介、駆け付ける。

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