第拾肆話
【こころ龍之介】
「皆さん、落ち着いて下さいねー、次は4等!」
ジャカジャカジャカジャン!
こころ龍之介、箱からレッドのボールを取り出す。
ボールをマジマジ見る。
【こころ龍之介】
「そーきたか・・・、4等、クララ・グループのクーポン100万円分は、おめでとう、ミハエル!」
【ハルナ】
「ミハエルさん、おめでとー!こちらへどーぞ!」
ミハエル、前髪を触りながら颯爽と登場。
ミハエル、愛琉から4等の目録を受け取り、会場に投げキッス。
【シズク】
「ミハエルさん、おめでとうございます~」
【ミハエル】
「ありがとう。嬉しいけど、使うかなぁ?どう思われます?先生」
【こころ龍之介】
「んー、微妙だねぇ。ちょっと待ってね」
こころ龍之介、JJを呼ぶ。
JJ、ステージ側まで来る。
【こころ龍之介】
「JJ、クララ・グループって、ホストクラブって在ったっけ?」
【JJ】
「リュウ、残念ながら無いヨ。一つ位欲しいんだけどネ」
【こころ龍之介】
「じゃあ、年内にどっか買収頼むね」
【JJ】
「それこそ、軽るーく5000万は、かかるサ」
【こころ龍之介】
「儲かるからいいやん。可愛い男の子集めて」
ミハエル、身を乗り出す。
【ミハエル】
「いいですねぇ、それなら出資もしますよ」
【JJ】
「男しか来ないホストクラブって微妙サ~」
【こころ龍之介】
「とりあえず、ミハエル。メンズ・ホストクラブ出来てから、豪遊して下さい」
【ミハエル】
「楽しみにさせて頂きますね」
ミハエル、ステージの端に下がる。
ハルナ、ミハエルの話に呆れる。
【ハルナ】
「あーもったいなぁ、ウチやったら有効に使うのに~」
【こころ龍之介】
「まぁ、これも運だから、ハルナ。さぁ、次、行くよ!3等、アメリカ横断の旅!」
ジャカジャカジャカジャン!
こころ龍之介、箱からイエローのボールを取り出す。
こころ龍之介、固まる。
【こころ龍之介】
「これは・・・、アカンやろ・・・」
ハルナ、覗き込む。
【ハルナ】
「どしたん、先生?あ”ーーー、最悪やっ」
ハルナ、固まる。
【シズク】
「ハルナ、何が、あ”ーなワケ?」
シズク、覗き込む。
【シズク】
「あ”ーーー、ダメだよぉ、先生。自分で当てちゃー」
会場一同、え”ーーー。
【こころ龍之介】
「この3等の処遇については、ちょっと検討させて下さい。私が行ったら、作品書かないといけなくなるし・・・。とりあえず、3等、んー。こーゆーのは如何です?全部終わった後で、敗者復活で使いましょうか?どーです、皆さん?」
会場一同、賛成~と歓声が上がる。
【こころ龍之介】
「よかった。下手に貰うと、暴動起こりかねないならなぁ・・・。ほんま・・・」
【ハルナ】
「先生、次行こ、次」
【こころ龍之介】
「そうだね、次行きます。2等、クインシア航空ファースト・クラスで行くローゼンヌの旅はこの人!」
ジャカジャカジャカジャン!
こころ龍之介、箱からブルーのボールを取り出す。
【こころ龍之介】
「おめでとう、真!」
【シズク】
「真さん、こちらへどーぞ!」
“三獣士”・真、ステージにクールに登場。
真、愛琉から2等の目録を受け取る。
【ハルナ】
「真さん、おめでとうございます」
【真】
「あぁ、ありがとう。なぁ、リュウ、いいのか?ホントにコレ貰っても?」
【こころ龍之介】
「かまわんよ、真には昔から世話になってるし、当然だろ。しかも、厳選なる抽選の結果だし。ねぇ?会場の皆さん?」
会場一同、行ってこいと歓声。
【こころ龍之介】
「たまには姉さん孝行したらどーだい?雪姉さんには世話になりっぱなしだろ?真」
真、少し考える。
【真】
「そうだな、リュウ。姉貴と行ってくる」
【こころ龍之介】
「うん、それがいい」
真、ステージの端に控える。
こころ龍之介、ため息。
【こころ龍之介】
「ハルナ、シズク、そして、会場の皆さん、やっと1等を決める時間がやってきました。長かった、いや、本当に長かった。思いおこせば、ほんの軽い気持ちで、座談会でもやってみるかって思ったのが、2月1日。これだけで1ヶ月半・・・。ううっ」
【ハルナ】
「先生、何ゆーてんねんな。この会場では数時間しか経ってないで・・・」
【こころ龍之介】
「そうだったね、龍之介ワールドとリアルワールドでは時間の流れが違うから・・・」
【ハルナ】
「先生。ウチ、ややこしいの嫌い。1等決めよ、みんな待ってんで」
【こころ龍之介】
「そうだね、ハルナ。じゃあ、決めますか、会場の皆さん?」
会場一同、おー!とかけ声。
会場の照明が落ちる。
こころ龍之介、ピン・ライトが当たる。
【こころ龍之介】
「恨みっこ無しですよー」
チャーラーチャッチャラーチャーーーン!
こころ龍之介、1等当選者のボールを取り出す。
こころ龍之介、再度固まる。