第壱話
3月某日
大阪・アメリカ村北にあるバー“Zoo”にて
【こころ龍之介】
「コホン、えー、キャラクターの皆さま、本日はロケ、スタジオとお忙しい中、お集まり頂きまして、まことにありがとうございます。まずは作者・こころ龍之介より御礼を申し上げます」
一同、拍手喝采。
【こころ龍之介】
「今回は発表場所を【小説家になろう】に移し、お陰様で“禁断のくらら”も単独でPV3000を越えた記念に絡めまして、第1回大座談会をとり行う事と相成りました。えー、皆さまの後方に作中に出てきました、数々のお料理、“山河”の天ざるうどんを始め、“上海酒家”の極楽海老焼売、“をた流”の寿司、などほか、スイーツも“鍵善良房”の葛切りや、“パテスリィー・アマン”の和栗のモンブランをご用意させて頂きました。さらに今回は特別にあちらの特設コーナーにて、京都老舗料亭“佐津眞”より七代目・隼人鉄心様にも特別にお料理を出して頂きます。なんと今日の朝一で南紀・勝浦漁港に水揚げされました、近海物の生本マグロを目の前で捌いて頂きます」
一同、スゲーと喝采。
隼人鉄心、ペコリと頭を下げる。
【隼人葵・茜・藍の3姉妹】
「あっ、お父ちゃーん」
隼人鉄心、照れて頭をかく。
【こころ龍之介】
「それでは私はマイクを・・・」
“ケルベロス”ジョージ、叫ぶ
【“ケルベロス”ジョージ】
「アレは無いのか?アレは?」
【こころ龍之介】
「アレですか?アレはミツルに頼んだんですが・・・」
ミツル、入口でガラガラガッシャーンと音を立て登場。
【“ケルベロス”ミツル】
「“玉将”の餃子50人前お持ちしたっすー」
【こころ龍之介】
「良かったですね、ジョージ。ありましたね」
ジョージ、赤面。
【“ケルベロス”ジョージ】
「ミツル、頭出せ」
【“ケルベロス”ミツル】
「え”ー、皆の前でですか」
【“ケルベロス”ジョージ】
「関係ない」
【“ケルベロス”ミツル】
「タケさん、助けて下さいよぉ」
【“ケルベロス”タケ】
「ミツル、諦めが肝心だ。男は潔よくなくてはイカン」
【“ケルベロス”ミツル】
「そうっすよね、潔い俺ってカッコイ・・・よくないっすよ~、ボスぅ」
【JJ】
「オキテだからネね、パーティー会場だし。ジョージ、軽いの1発だけにしときナ」
【“ケルベロス”ジョージ】
「ボス、それじゃあシメシが・・・」
【JJ】
「ジョージ、ボクの言うコト、聞けないノ?」
JJ、笑顔だが目が笑っていない。
【“ケルベロス”ジョージ】
「了解しました。ボス。とりあえず、頭、ミツル」
ミツル、すごすご頭を差し出す。
【“ケルベロス”ジョージ】
「わかってるな。皆さんの前で“ケルベロス”の名前、汚すんじやねぇ。仕事依頼されたら、時間内にビッと仕事するのが“ケルベロス”だ」
ジョージ、ガツンとミツルの頭にゲンコツを落とす。
【“ケルベロス”ミツル】
「い”でーー」
ミツル、涙目で頭を抱えうずくまる。
一同、おーアレが“ケルベロス”の鉄拳制裁かと驚く。
【こころ龍之介】
「はい、その辺までにしときましょうね。基本、バイオレンスは無しですよー」
一同、パーティーであった事を思い出す。
【こころ龍之介】
「さて、“玉将”の餃子も来た事ですし、マイクは今回司会進行をやって頂く、聖クリストファー学園国際高校のベスことエリザベスさんにお渡しします。それでは皆さん拍手で、お迎え下さい~」
一同、拍手喝采。
【ベス】
「皆さん、こんばんは。総合司会のベスです。」
男性一同、ウォー、可愛いと歓声。
【ベス】
「それでは、私が歩きながら、今から皆さんにお話をお聞きしますので、マイクを振られたらお相手くださいねー。じゃあ、行きまーす」
パーティーの始まりである。
【ベス】
「それでは、少しづつではありますが、出演者の皆さんに質問していきますので、マイク向けられましたら、フルネームと職業もしくは所属をお願いします」
一同、はーいと返事。
【ベス】
「それでは~、“伝説の三獣士”からお聞きしたいと思います」
【鉄】
「俺からかいな、かなんなぁ・・・」
【ベス】
「はい、鉄さん。お願いします」
【鉄】
「えー、虎谷鉄矢、大阪府警本部特別資料室付けで刑事やってます。実家は広域指定暴力団の天道白虎会、宗家です・・・」
【ベス】
「!?刑事さんだって噂は聞いてましたが、実家がヤクザ屋さんなんですね!?びっくりしました」
一同、突然のカミングアウトに、オー!と驚く。
【鉄】
「まぁ、それが元で昔はやんちゃしてたんやけどな。そこの2人もそーや」
鉄、真とJJを指差す。
【ベス】
「そーなんですか?理事長、真さん」
【真】
「あぁ、昔はな。あっ、すまん、自己紹介だったな。豹崎真矢、豹崎法律事務所代表、弁護士だ」
【JJ】
「ボクは獅子沢・J・純矢、今はクララ・グループの最高経営責任者(CEO)と聖クリの理事長やってるヨ」
【ベス】
「って事は皆さん、元ヤン?ですか?」
【JJ】
「厳密にゆーと違うなぁ。鉄ちゃんは純粋にヤンキー纏めてたケド、ボクは学校からアブれたストリート・ボーイズね。で、真ちゃんが走り屋や族ダヨ」
【真】
「だな」
【ベス】
「皆さん、当時から仲良しだったんですか?」
【JJ】
「いやー、いつ殺ってやろーかって、いつも殺伐としてたネ」
【真】
「だな」
【鉄】
「せやな」
一同、ドン引き。
【JJ】
「大丈夫、今は3人仲は良いカラ」
鉄と真、頷く。
一同、ホッとした様子。
【ベス】
「その3人がよく纏まりましたね?そーいえば、皆さん、私達の先輩にあたるってお聞きしたんですが?」
【JJ】
「そうだヨ。ボクたちは、先輩ダヨ、君たちノ。ホントは、もう一人いるんダヨ、この3人の上に立つ人が・・・」
JJ、遠い目。
【ベス】
「そうなんですか?学園の伝説を作ったのは、“三獣士”となってますが・・・」
【真】
「違うな、確かに“三獣士”は3人だが、俺たちが“お嬢”と呼んでいた人物がいたから、“甲子園”や“国立”の伝説が出来た。裏の伝説もな。くくっ」
真、ニヤリと笑う。
こころ龍之介、乱入。
【こころ龍之介】
「ストーップ、はい、ストーップ。そこまで」
【ベス】
「なんでなんですか?せっかく話聞きたかったのに~!」
【こころ龍之介】
「それはね、18年前の聖クリを舞台にした“禁断のくらら・アーリーディズ”で存分に語らせてもらうからさ」
こころ龍之介、ニヤリと笑う。
【ベス】
「こころ先生、それって、全くの新作ですか?」
【こころ龍之介】
「せやな。全くの新作です。笑い、涙、恋、戦闘、青春がテーマや。だから、“三獣士”、お前ら、身体鍛えておけよー。といっても、昔だから無理か、ははっ。さっ、ベス、次いって、次」
【ベス】
「了解りしました。鉄さん、真さん、理事長、ありがとうございました。ゆっくりご飯食べて下さいね」
“三獣士”、おう、と返事。
ベス、今度は“はねくみ”に向かって歩きだした。
【ベス】
「それでは、今度は“はねくみ”のみんなに話を聞きたいと思いまーす」
“はねくみ”一同、はーいと返事。
【ベス】
「でも考えたら、私を含め、公式で全員集まるのは、今日が初めての気がするんですが・・・」
【桜子】
「確かに。いつもはクラスや寮で集まってるのに、7人揃う事なかなかないもんね。あっ、ゴメンなさい、自己紹介だったわね。私は鷲尾桜子、“聖クリ”2年F組所属、生徒会長と“はねくみ”リーダーやってます。実家は横浜で、バイク・メーカーです。ちなみにここにいるメンバーは、全員同じクラスです」
【こころ】
「ウチは鷹見こころとよ。“聖クリ”で運動部総代と“はねくみ”では副リーダーやっとっと。おかげさまで、いろんなスポーツの代表合宿とか、よく呼んで貰ってたりもしてると。実家は福岡のちびっ子園とよ」
【ベス】
「こころは、いつも忙しそうだよね?」
【桜子】
「そうなのよ。なのに、まだ駅前のラーメン屋さん“博多っ娘、純情”でバイトもしてるのよね」
【こころ】
「うん。ウチ、孤児やけ。学園生活は特待生やからタダと、多少のお小遣いも出るとよ。けど、福岡に残ってる弟や妹らに何か送ってやるのは、やっぱり自分で稼いだお金やないとアカンと思うばい。後、進学した時の学費とか」
【藍】
「偉い、偉い。ホンマ、そんなこころちゃんやから、ウチは大好きどす。あっ、ウチは隼人藍といーます。よー分かりませんけど、文化部総代もやらしてもらっておす。実家はそこで鮪捌いてるお父ちゃんのいる京都の料亭旅館どす。皆さん仲良うしてやってくださいねー」
男性一同、可愛いーと絶叫。
【皐月】
「烏丸皐月、東京都出身、基本引きこもりです。今日は来ていませんが、兄は“聖クリ”で歴史の教師やってます。それから、自分、目立つの嫌いです・・・」
【ベス】
「はい、で、私がベスこと、エリザベス=スノウィオウロード」
一部の男性達、ベスちゃーんと声がかかる。
ベス、小さく手を振る
【ベス】
「ありがとうございます。で、ロンドン生まれの神戸育ちです。5才の時に日本に来ました。パパはイギリスの在日領事でしたが、今は本国へ帰ってます。ちなみに、寮は私とローズと皐月が同室で、向かいの部屋に桜子、こころ、藍が住んでいまーす」
【ローズ】
「次、ミー、ネ。」
ローズ、自分を右親指で差し、ブラウスしか羽織っていないノーブラの胸を突き出す。
一部の男達、サービスだと騒ぐ。
【ローズ】
「ワタシハ、ローズ・M=ピーコックマン、ト言イマス。アメリカ、テキサスカラ、来マシタ。ステイツデハ、マーシャル・アーツノハイスクールチャンプ、デシタ。ダディハ、アメリカ大陸横断バスノ社長サン、ヤッテマース」
【ベス】
「ちなみに、ローズ。今日もノーブラ?」
【ローズ】
「イエス。オンリー、ニプレス、ネ」
一部の男達、やっぱりサービスだと騒ぐ。
【ベス】
「はい、落ち着いて下さいね。“はねくみ”最後は、このヒト」
【瑠奈】
「こんばんわ。鳩村瑠奈です」
一同。おー!と歓声。
瑠奈、ペコリと頭を下げる。
【瑠奈】
「ぇっと、大阪府富田森市出身です。実家から通ってます。クラスでは、保健委員やってて、かなりのドジっ子です」
【ベス】
「でも、一部の男の子の支持、凄いですよ~。泣きの瑠奈って」
【瑠奈】
「ぁ、ぁりがとぅ、ござぃます」
瑠奈、再びペコリと頭を下げる。
【ベス】
「“はねくみ”の中で、唯一彼氏がいるのが、瑠奈なんだよね?」
【瑠奈】
「そぅなのかな。ははっ」
一部の男達、俺たちも彼女欲しいーとダミ声。
こころ龍之介、乱入
【こころ龍之介】
「そこのモテない、ジョージとミツル、静かにする」
ジョージとミツル、名指しされ凹む。
【ベス】
「ここの時点で乱入って事は、また新作ですか?」
【こころ龍之介】
「残念、同じネタは2つはやらない。でも、さすがに、可愛い子や綺麗な子が7人並ぶと、楽しいねぇ。クールビューティ“桜子”、熱血ガール“こころ”、天然系美少女“藍”、ミステリアス“皐月”、正統派外国人美少女“エリザベス”、エロカッコイイ“ローズ”、それと男心をくすぐる萌え系ドジっ子“瑠奈”。我ながら、書いてて楽しいわ」
【桜子】
「で、先生、何がしたいの?」
【こころ龍之介】
「ふふっ。君たちには、“禁断のくらら”シリーズには、基本、ずっとどんな形であれ、参加してもらおうとは思っている」
“はねくみ”一同、やったぁと歓喜の声。
【こころ龍之介】
「でだ、1つ条件がある」
こころ龍之介、ニヤリと笑う。
【ベス】
「もしかして、毎晩、取っ替え、引っ替えですか?」
“はねくみ”一同、サイテーとブーイング。
ローズ、動く。
【ローズ】
「ソレデ主役モラエルナラ、ワタシハ構ワナイ」
ローズ、こころ龍之介に近付き、耳元で囁く。
【ローズ】
「ネッ、イイデショ」
こころ龍之介、真っ赤に照れる。
他の“はねくみ”一同、それもアリかと考えだす。
こころ龍之介、首をブンブン横に振る。
【こころ龍之介】
「こらこら、作者をからかうもんじゃありません。ちょっと楽しそうだけど・・・」
龍之介、壁を指差す。
【こころ龍之介】
「私がやりたかったのは、コレだ!」
バサっと幕が落ちた。
【ベス】
「えっ、何?“君こそスターだ!はねくみ☆トゥエルヴ、追加メンバー募集”但し、①名限定」
一同、え”ーっと驚く。
【桜子】
「先生、どういう事ですの?“はねくみ”は、現在、7名。5名も追加されるのですか?」
桜子、こころ龍之介の首を捕まえブンブン振る
【こころ龍之介】
「くっ、苦しい・・・」
桜子、手を離す。
こころ龍之介、はぁとため息。
【こころ龍之介】
「死ぬかと思った・・・。1名は既にスカウト済みだ。現在、キャラクター養成所で、猛特訓している。気をつけないとお前ら、食われるぞ。これ以上は秘密だ」
【藍】
「で、残り4人を公募しはるんですなぁ」
藍、目が笑ってない。
【こころ龍之介】
「そうだ。一応、補欠もスカウトはした。但し、その子以上の子がいたら、残念だかお引取り頂く」
一同、うわーシビアだと漏らす。
こころ龍之介、紙をベスに渡し、読むように支持。
【ベス】
「これ読めばいいんですね?“君こそスターだ!はねくみ☆トゥエルヴ、追加メンバー募集”。但し、①名限定”のお知らせ。応募対象年齢:15~18才。応募対象資格:見た目女の子である事。国籍、肌の色、問わず。但し、名字に鳥の名前が入ってる事。名字が付けれない場合は下の名前だけでも可能。エントリーについて:エントリー専用記事に、キャラクターの名前、身長、3サイズ、おおよその性格とどんなビジュアルかを書いて、エントリー。締め切りは、4月1日の正午まで。第1次選考通過予定は3名。第1次選考通過者には、発表後さらにキャラの詳細をおききした上で、選考し、最終発表いたします。但し、申し訳ありませんが、キャラの版権で揉めたくないので、キャラクター確立後は、版権はこころ龍之介に帰属させて頂きます。賞品はマジで会った時に焼肉ご馳走します。会えない距離の方には、何かしらささやかですがプレゼントを送らせて頂きます。お遊び企画ですので、ご理解頂いた方のみご参加下さい。うわっ、長っ」
【こころ龍之介】
「ちなみに参加確定は、ショートヘアーのボクっ子の正統派日本人美少女だ。補欠の女の子は、ギャル系だ」
一同、なんか期待の新人だーと騒ぐ。
【桜子】
「で、先生は結局、何がしたいんですか?」
こころ龍之介、ニヤリと笑う。
【こころ龍之介】
「君たちは、この“禁断のくらら”シリーズが、ミステリーだと言う事を忘れてないかい?」
【桜子】
「!?」
【こころ龍之介】
「つまり、私が“はねくみ”に求めるのは、江戸川乱歩先生における少年探偵団のポジションなのだよ」
一同、おースゲーと驚く。
“はねくみ”一同、頷く。
【はねくみ全員】
『先生、了解しました。日々、努力します』
【こころ龍之介】
「やっぱり、君ら可愛いわ、頑張れや」
【はねくみ一同】
『はい!』
【こころ龍之介】
「スマン、長くなった。ベス、次、行ってんか」
【ベス】
「分かりましたぁ」
ベス、笑顔で今度は、“ケルベロス”に向かって歩き出した。