あの日、貴方と私が交わした約束は(後編)
これは私の小さい頃の記憶だ....
私は幼馴染の契と同級生の或刀と
いつもの秘密基地で遊んでいた
ただ、今日は特別な日だった、それは卒業式が終わったらタイムカプセルを埋める計画だった。私は色々と詰めて箱に入れたのだ。
『おーい!はるちゃん!ここに入れよ!』
『ねぇ...ここ深くない?』
『80mあるんじゃないの?』
『いやー前週の3日間で出来たんだよね!』
『3日も?!』
『お前バカじゃねぇの?!』
『あははは』
私達はカプセルをその穴の中に放り投げて
そのまま埋め、手に持っていた卒業証書を木に貼り付けて思い出の場所にした。
そして、悲劇が起きた。
私はタイムカプセルに埋め忘れた物があった、それはとても重要な物でどうしても埋めたかった、だから私は秘密基地に戻ったのだ
『はるちゃん!危ないよ!』
『大丈夫だよ!これを終わらせるだけだから』
『台風強いのに!戻ってきてよはるちゃん!』
『私は秘密基地よりタイムカプセルを埋めなければ帰らない!!!!』
私は怒鳴ってしまった....そして秘密基地に着いた瞬間、ビシャァァアン!!!!!と雷の轟音が響き渡りその雷は秘密基地に直撃して倒れた
.....そして私の所為でみんな死んだ....
『あははは、て事はここは死後の世界か』
(いいや違うよ)
『貴方は...?』
私は声のする方に向いた、声を掛けた人はまるで契に似ていた....いや、契だ。
『....契?』
『あぁ、俺は契だ、また会ったね、早速だが説明を手っ取り早く話す、ここは臨死世界だ、はるちゃんはまだ死んではない、死んだ記憶の世界に閉じ込められている。それは何度も繰り返してそしてその記憶を体験する。』
『また...って事は私は貴方に会った事あるんだね』
『かなりね、今の君は645回目の目覚めたはるちゃんだ』
『わあ....ってか?契も同じ状況なの?』
『いや、俺は君に呼び出されてここにいる、
この世界では心の中で考えてる事が具現化するからね....』
『成る程...つまり私のナビゲーターとみたいなものか』
『まぁ、概ねそうなるね』
しかしよく見たらこの世界は私と契だけしかいないし、周りは真っ白、まるで白紙が回り囲まれたみたいだ、本当に何もない。
『どうすれば良いの?』
契はフッと笑ってこっちに向き、私の前まで近づいてきた。
『方法は一つだけだがある』
『どんな方法?』
私は契にそう聞いた瞬間、
契の顔から笑いが少し薄れた。
『はるちゃんの記憶を受け入れる事』
『受け入れるのは良いんじゃないの?』
だって自分の記憶を受け入れる何て簡単じゃないか、まぁ...この記憶はキツイが何とかなるかな。
『だが...方法をする場合、君の大切な記憶を失くすんだ』
『え....って事は』
『そうだ...はるちゃんの記憶から俺たちの事が消えてしまう』
そんな...契と或刀が私の記憶から無くなるのは嫌だ!そんな事なら....
『このままの方が....!』
無くなるよりかはまし!絶対にここにいた方がいい!私は絶対に大切な記憶を忘れたくない!
『それははるちゃんの自由だが、それをケアする方法が丁度ある』
『本当?!それは?』
『タイムカプセルを掘り起こすしかない、
『そして開けた瞬間君は元の現実に戻れる、記憶もそのままでな。』
『そうか....それなら...行ってくるよ....!』
『うん、いってらっしゃい』
私は記憶と戦いにまた自分の記憶に戻った。
14:45 記憶の世界 -秘密基地-
この記憶は私達がさっき掘り起こし作業をする段階の記憶....そうか...ここに戻ったのか。
『はるちゃん、カプセル見つかったよ!』
『そうか...ふふふ...どれどれ』
私は契の所まで近づき、タイムカプセルを見た、凄く土被っていて汚れていた、そして私はタイムカプセルの蓋を開けた。
『これは....?』
タイムカプセルの中身は....空っぽ
空っぽだったのだ、いや、よくみたら蓋の裏に手紙が貼ってあった。
私はその手紙を剥がして読んだ。
『はるちゃん!誕生日おめでとう!プレゼントは思いつかなかったけど...だけどこれを読んでるって事は....俺はもう居ないけど、あ、プレゼント思いついた!命をあげるよ。だから、ここから旅立て! ---契---』
『契....まさか....いや....嫌ぁぁぁぁあ‼︎‼︎‼︎‼︎』
そして私は現実に戻された。
契が居ないこの現実世界に....
私の意識は薄れていた....
6:30 現実世界
『は.........ち....ん.......』
『はるちゃん!!』
私は目を開けた、意識を取り戻したのか...
しかし、私の目の前ではあり得ないことが起きていた。
『どうして?死んだはずじゃあ....』
何と死んだ筈の契が目の前に居た...
私は驚いてしまい、少し戸惑っていた。
『やあ、おかえりはるちゃん!』
『契....契‼︎‼︎‼︎‼︎』
正直涙が溢れた、嬉しくて泣いた、
そして契は私の涙を拭いて私に向けて手を差し伸べた。
『はるちゃん、さあ行こうか』
『どこに?』
もう私達は知っている....私と契は笑いながら
口を開いた。
『『俺/私達の秘密基地に‼︎‼︎‼︎‼︎』』