表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

SOS

作者: 奥野鷹弘

 耳を澄ますと聴こえる波音。

潮風に吹かれながら服を揺らして、沖の奥を気にかけている。

 

カモメはなんとも賑やかに朝から騒いでいて、うっとうしいぐらいだ。


 今、僕は砂浜と戯れながら考え事をしてる。



 いくら砂浜に文字を書いたとしても、いずれかは風にイタズラをされて消されてしまうと知りながら…今一度この砂浜に、胸の想いを書き残しておこうと思い、この海辺にやって来た。



 まぁその文字と言うのが、なんとも恥ずかしい「SOS」。


 

 いや、別に意味があってそんな言葉を書いているわけではない。

ただ、「SOS」という何とも不思議な響きを、胸に留めておくんじゃなくて砂浜に書いてみようって思った。



 

 先ほど散歩していて見つけたあの時と同じような流木。

その流木を僕は、自分の言葉を指揮するかのように動かした。




 思い返せば2年前と同じ行動だと、気が付いた。

 

今も誰にも教えたくない、この海。



 でも、ここから見える海の沖の奥が何故だかすごく気になるから、いつかは誰かと来たいと思う。





 「SOS」

 砂浜に大きく書き残した。


SOS,今、僕はここにいるよ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ