19歳の魔力
高校卒業後あたしは付属の短大に進学した。はじめはやっぱり意欲満々だったよ。憧れの自由‥校則から解放されピアスに毛染めにオシャレに一気に目覚めた訳よ。今時の女子高生は当たり前かもだけど、あたしは抑えてた分はじけたと言うか。とにかく毎日るんるんでキャンパスライフ満喫してやるって感じだったわ。授業もなかなか楽しい感じだったし。頑張って充実させたいと思ってたわ。それがね一気に転落していったような気がするの。今から思うと歯車が狂い始めたのは‥そう一枚のビラからだったわ。風が吹けば桶屋が儲かるって言葉知ってるかな。まさにそれよ。ビラから始まりありとあらゆる事が絡み合ってあたしは19歳の年に道を踏み外してしまった。まぁ考え方によっては別に悪くないんじゃないって思えるけど。当初の予定が狂ってしまったのは確かね。
本題に戻るとね、ビラよ。ほらよくあるじゃない?学校の前で配ってる色んなビラね。あたしが通学途中に配られたビラに何気なく興味を持った事がきっかけで、生活がどんどん変わり始めたのよ。それはサークルの勧誘のビラだったわ。イベントサークルって事で短大生活を全力で楽しみたい欲望が高まってるあたしにとって魅力的な内容が書かれてたわ。まぁ単純に飲み会やらコンパやら楽しいイベント盛りだくさんだよーみたいなね。
ねぇあたしの事知らない人にだけ聞いてほしい。墓場まで持ってく話をちょっとくらいもらってってよ。だってあたしの中に置いておくのが、なんだか窮屈だから。
まぁそんな大したことないんだけど、あたしの生きてきた証だしね。不器用すぎて笑えるかもなんて。誰も得しないよね。ただ書きたいから書く。そうこれ大事。じゃなきゃ続かないわ。とにかくこれから話す事は実話だからね。ただ話し方はあえて変えてるよ。だってほら知り合いに気づかれたらやばい事だってあるんだから。ね秘密だよ。
あたしの人生が道をズレてしまったのは19歳の頃かなぁ。まぁそもそもズレるって言い方はおかしいかもね。何が正しい道なのかなんて誰にもわからないんだもん。言ってみれば一見普通に問題なく通過する退屈でありきたりな人生へと進みかけていたのが、違う方向に傾いたって事で。そのおかげで墓場まで持ってくような、そうここに書き連ねるような出来事があったりした訳で。
人生の前半は俗に言うまっすぐな感じだった訳で色々あったけど書いてもあんまりおもしろくもないのよ。てな訳で頭も賢い訳でもなくバカな訳でもなく普通レベルで女子高に入り人並みに恋もし部活に勉強に遊びとまぁごくごく普通ーに高校生活を過ごし卒業したあたしは
その後もそうやって俗に言う普通の感じでいくんだと思ってたんだけどね‥