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セリスの過去

脇腹が抉れて血が吹き出していた、

「おい!死ぬなよ、今みんなのところに連れてってやるから頑張れ」

どんどん血の気が引いて顔色が悪くなっているのが分かる。

「くそ、結構奥まで来ちゃってるから抱えながら走っても時間が掛かりすぎる、どうしたら、いや考えても何も始まらない、走りながら考えろ」

彼女を背負いそのまま森を走る。

どこまで走っても入口が見えない、入口が遠い、時間がゆっくり進んでより時間がかかっているように感じる。

「くそ、『属性変化(速度上昇)』」

速度は上がったがまだまだ見えない

このまま死なせてしまうのか、俺のせいで

俺がもっとホワイトゴブリンを早く倒していればこんな重症は負わなかったかもしれない。俺と組まなきゃデスラビットとは出会わなかったかもしれない。

そんなことを頭の中がぐるぐる駆け巡る。

「くそ、なんて無力なんだ、、」



暖かい、明るい、痛みを感じない

ここは、どこ?確か私死にかけてた?

てことはここは天国かな、短い人生だったなー

お母さん、お父さん、ごめんなさい

2人の分まで生きるって約束したのに、、、


私の人生はクソだ、幼い頃にお母さんが病気で死んだ。私たちエルフ族は寿命が長い代わりに病気にかかりやすかった。

種族的に魔力量が高いので魔力に関する病気も多かった。

その中でも魔素欠乏症は流行病の勢いだった。強大な魔力をコントロール出来ずに魔力孔が上手く調整出来なくなり、魔力が常に漏れ続け、最終的に底を尽きる。

お父さんと2人でお母さんの分まで生きるって約束したのに、お父さんはある日からおかしくなっていった。

「おい、セリス!なにをボーッとしている!ささっさと飯を作れ!」

「え、でもご飯はお父さんが、」

「うるさい!俺の言うことが聞けないのか?!」

「う、ごめんなさい」

私や周りの物に当たるようになっていった。

そして、ついに同族に手をかけてしまった。

エルフ族の掟として同族の正当な理由のない殺人は一発で処刑となっていた。

そして、お父さんはそのまま処刑された。

私が89歳の時だ。

まだ子供なのに掟の違反者の娘という事で村では迫害され、居場所はなかった。

だから私は1人で強く生きる必要があったのに、、

ごめんなさい、私弱くって、、

....ス、

ん?今なにか聞こえたような、

...リス、

誰かが私を呼んでる?

『セリス!』

はっ!

「え?カイ...?」

「はぁー、、全く耐えてるだけで良いって言っただろ、」

「え?ここは?」

「森の中走ってたら監督官の2人がこっちに走って来てよ、なんか参加者全員に致命傷を感知したら知らせる様になってたんだってよ」

「なるほど、それで、、」

「それでも君はかなり危ない状態だったんだぞ?セリスくん。今日はたまたま上級冒険者の治癒魔法担当の人が居たから助かっただけで本来の準備なら死んでたよ」

「ごめんなさい、ご迷惑かけたみたいで」

「まあ、でもデスラビットを倒したのは凄いことだ、君とカイくんはどっちも中級冒険者に昇格だよ」

「よ、よかったー」

「いや、お前は死にかけてるんだからそんなに良くないだろ」


「いやー、でもまさかデスラビットを本当に狩るとはね、驚いたよ。ちなみにどっちが、トドメを刺したんだ?」

「ん?セリスがデスラビット担当だったんだからセリスに決まってるじゃないですか」

「え?じゃあ、カイくんは何担当だったの?」

「あれ、言ってませんでしたか?俺はホワイトゴブリンを倒したんですよ」

「え?てことはセリスくんは単騎でデスラビットを討伐して、君は単騎でホワイトゴブリンを討伐したってこと、、?」

「は、はい」

「ギ、ギルドちょーーーーーーう」

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