嫌いなあいつと
ホワイトゴブリン
ゴブリンキングと同じくゴブリンの最終進化型だが、ゴブリンキングとはまた違った厄介さがある。
ゴブリンキングがパワー型ならホワイトゴブリンはスピード型でゴブリンキングよりタイマン性能に優れている。
クリスタルウルフ程じゃないが中々舐めてかかれない相手だ。
それなのに、あいつもデスラビットとかいうキラーラビットの最上位種と対峙している。
彼女が弱くないのは分かっているが助けに入らないと中々厳しいだろう。けど、俺もこいつが相手じゃすぐには加勢出来ない。
これはマズイ、彼女が死ぬかもしれない。けど彼女に注意を向けていると俺も殺られかねない。
ここは、あいつを信じるしかない。
「カイ!あんたデスラビットとホワイトゴブリンどっちの方が有利に戦える!」
「どっちも戦ったことがないから分からないけど、知ってる情報だけならデスラビットには負けないけど時間がかかるかもしれない、ホワイトゴブリンは勝率は五分五分だけどデスラビットよりは早く終わるかもしれない!」
「お互いあんまり状況は変わらないわね、なら私はとりあえず頑張って耐えておくからササッとそいつ倒して加勢しに来て頂戴」
「了解」
なんだ、あいつとは相性が悪い思っていたが、作戦の意思疎通は流れるようにできる。
戦闘での相性はいいのかもしれない。
とりあえずこいつをさっさと倒して加勢しに行くか
キィィイイイ!!
くっ、頭がクラクラする、超音波か
だが 『属性変化(混乱耐性)』
平衡感覚が戻った。
これで戦え、やつの姿が消えている。
マズイ、見失った、どこだ
ササササ
あいつ、セリスの所に向かってる。
2体で挟み撃ちだと、魔物の癖に糞みたいな事を考える
『属性変化(音響強化)』
「「待ちやがれ、糞ゴブリン!!」」
ギィィンと音が反響しホワイトゴブリンの身体中に増強された音波が届く。
ギィイイイイイィ
ダメージこそ少ないが今はこれでいい、足止めさえ出来れば
『縮地』
樹を足場にして急速に近づき、一閃
俺は確かに奴を斬った、はずだった、だが剣はやつの目の前の空を斬る。
「なに?!今確かに斬ったぞ?」
キシシシシ
ホワイトゴブリンが不気味な笑みを浮かべる。
また一閃、一閃だが当たらない、斬っているはずなのに全て奴の目の前を通過する。
なんだ、これは
超視力を発動させやすくするために俺は縮地を使う。
『縮地』
ゆっくりと剣が奴に近づく。そして、当たる。
だが次の瞬間、奴の姿がブレる。そして奴はその後ろにいる。
ようやく分かったぞ、あいつさっきから蜃気楼みたいなスキルで間合いを騙している。
タネが分かれば簡単だ。
『衝撃波』
蜃気楼ごと叩き斬ってやればいいだけだ。
ギシャアアアアァァァ!
肩から深紫色の血が吹き出す。
目を閉じた瞬間、奴の姿が消える。
さっきからこの能力もなかなか厄介だ。
だが今度は気配を後ろから感じて、後ろを振り向きながら横方向へ放つ
『衝撃波』
踏み込みが甘かったが、奴の牽制には十分だった。
ギィィ
周りの木々が折れて辺りが広くなる。
さあ、第2ラウンドだ。




