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切実な願い
昨日の夜は綺麗な月が輝いていた。
そんな事を朝起きてすぐに思い出した。
あれ?今日は何をする日なんだろう?
何も無い毎日だから決めていた事があったはずだ。
何も無い日に何かをしようとするのはおかしな事ではないか?
いや、そんな事もないか、今日は海の見える街に電車に乗って出かけるなんてどうだろうか?
やっぱり辞めようかな?
出掛けようか?
こうやって毎日何もせず過ごしていた。
そう気づいた日にも何も出来なかった。
怖かったんだ。
外に出る事が。
ずっと同じ場所で同じ場所を見ていると安心する。
でもなんだこの感情は、生きている心地がしないじゃないか?
自問自答して結局、今日も月だけが輝いていた。
嗚呼、明日も変わらないのかな?
勇気をください。
僕には勇気が足りません。
誰だって一歩目が怖くて諦めて、辿り着く場所は憧れた自分なんだ。
憧れた自分になりたい。
切実な願い。