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生存 その6 町への道

舗装されていない道幅2メートルくらいの道を話しながら三人で歩いているが

すれ違う人もぼちぼちと現れた。

皆綺麗な格好ではない者達だ、稀に耳が頭に生えてる

モニカのような者もいた。


「おいモニカよお前のような耳が頭に生えた者達は何と言うんだ?」


「えっと、色々とひっくるめられて亜人って呼ばれています、


お兄さん達人間より下に見られる事が多いです…」


「そうか、何処でも差別はあるよな、ならヨーコも人間に化けていた方が


いいのかモニカよ?」


「その方がいいけど、ギルドで身分証を作る時に揉めますので


止めたほうがいいです、化けるなら証明書を作った後の方がいいです」


「という事だヨーコよ暫くはそのままでいいぞ」


「そうかそうかそれは歓迎じゃ、この方が楽だしのう」


ヨーコの表情も機嫌が良いから見ていて心も落ち着く。

まあ、差別のない世界は存在しないからな、その辺はヨーコを庇いながらの

旅となるのか、まずは郷に従えだ。


「お兄さん、ヨーコさん美人だから絶対絡まれるから守ってあげてくださいね


私もお願いします次いでで良いので」


モニカの表情も真剣だ、暴漢に対しては心して置こう。

確かにヨーコは美人だしな、ちらりと横目で見るの黒で赤襟の着物を

着崩して胸を顕わな着付けているから煽情的な格好ではあるな。


「何じゃご主人、暴漢からわらわを助けてくれるのであろう?」


グリグリグリ


ムカついたので力を込めて整った銀髪の頭部を弄る


「ギャー髪が乱れるご主人だめー」


「もう少ししゃっきっと着こなせないのかヨーコ」


「これは個性じゃ難しいのう」


「そ、そうか…」


急な頭痛を抱えて旅路を急ぐのであった。

そして三時間位歩いたところで関所のようなところが見えてきた

聞くと、村人以外の村への入場料にお金が必要だという、

なお冒険者ギルドに所属すれば無料だそうだ。


「おい止まれ見慣れぬな何用だ?」


槍を持つ二人の男に呼び止められる、日本人と比べると大男の部類か。

無難にやり過ごせればいいが。


「冒険者ギルドに用があって来た」


「お前らがか?頓珍漢な格好だが?」


するとモニカが会話に割り込んできたどうやら我々を助けようとするようだ。

感心関心。


「門衛さん、この人達はそこそこ出来る人達だから大丈夫ですよ」


「ホントか~というか、お前は朝パーティー組んで出て行ったろ


残りはどうした?」


「しくじって危ない所を二人に助けられたの」


「これが証拠だ」


門衛にゴブリンの耳が入った袋を見せると納得したようだ。

しかしもう一人の門番はヨーコの肢体を舐めるように見つめている危ないな。


「わかった、それは気の毒だったな、お前はギルド所属だから良いが


あんちゃんと姉ちゃんは入場税銀貨2枚ずつ払ってもらうぞ」


「無料じゃないのか?」


「この町の住人ならな、その代わり1週間は免除されるから


この証書を持っていけ、俺たち以外には必ず見せないとまた支払うことになる」


ゴブリンや盗賊から没収した金で支払うと納得され村に入るが、

直ぐにトラブルが起きてしまった、くそっ。


「きゃーーー触るな―」


ドゴーーン


「痛てー」


ヨーコのモフモフした尻尾を触った門衛の一人がヨーコに蹴り飛ばされていた。


「こ、こいつ狐人の癖に生意気な」


「人の尻尾を勝手に触りやがって触っていいのはご主人様だけだ!」


「何ーていうか何で狐人が成人ボディーなんだ?


ガキの姿が成体じゃねえええのか?」


俺がヨーコを助けるために間に入ろうとすると、別の女が気配を消してするりと

俺の横を通過した、くそっ気付けなかったぞ。


「まあままあ、門衛さんウチのお客なんだから手荒く扱われては困ります


ギルド長に報告いたしましょうか?お尻を触ったってね」



「ちい」


「すまないな、ミラン報告は無しにしといてくれ、ジェフ良いだろ」


「ああ分かったよ、姉ちゃんすまん」


門衛の男がドスを付けるともう一人がしたがった、力関係があるようだな。

そして間に入ったものを見ると小柄で知的そうな雰囲気のする女だった。

そして俺達の方へ向くと、ニコリとした笑顔を見せると、


「私がケルンブルグ冒険者ギルドのミランよ、案内するわ」


「ああ済まない、助かった」


「いいのよ、あのまま暴れられたら大事になったでしょ」


「ははは」


ウインクされた笑顔に薄ら笑いで答えると三人後を付いて

冒険者ギルドへと向かうのであった。

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