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生存 その9 ギルドⅢ

木造建物の階段を二階へと上がる、木造という事は地震が少ないのだろうか?

いや、レンガや石済みだったか?、そう思いながら進むと

一つの部屋に案内された。


「ギルドマスタールーム」


おかしい、見た事の無い書体なのだが何故か読めてしまう。

女神が言っていた言語なんちゃらか?

そういえば初めから普通に他の連中と会話していたしな。


「あら、ちゃんと字は読めるのね、感心ね早々口調は初めの時のままでいいわ、


表向きはギルマス不在にしてあるから」


「おいおい、いいのかそれで」


「ふふふふ…」


そう言われながら部屋に案内されてソファーに三人が腰掛ける、

結構こじんまりとしている部屋だ、品がいい。

そして何やら赤い飲料水を用意して皆に配るとミランも腰掛けて

会話が始まろうとしていた。


不透明な色の水呑を手に持ちコノ飲み物は何ぞやと思って強く見ると、


[果実酒 中級品 毒は無し]


目前にそのように表示され戸惑うとそれは消えた、行く解らん。


「あら大丈夫よ、毒なんて入ってないわ、


警戒も度が過ぎると相手に不快を与えるわよ」


おどけているのか不服が混じっているの判断がしづらい事を言われるも、

そのまま冒険者ギルドについての解説が進んでいった。


「そそうね、冒険者同士のケンカ沙汰の基本は両成敗だけど酷くなければ黙認ね、


中にはそれを悪用して自分より弱い下のクラスをイビル馬鹿とか入るけれど」


「その時殺したら不味いのか?」


「殺人沙汰になれば、さすがに領主様の警備隊に引き渡しね。


やるなら町の外にしなさい、死体くらい消せるでしょ?


というかその辺は上手くやりなさい、あとは貴族関連は言わなくても


分かるわよね」


「ああ、何処も同じだな」


過激な助言をして降るギルドマスター様だ、だが見えない所では

色々し放題の所の用だな、その辺は日本や無法地帯な満州と変わらんな。

それに権力者が当然のように理不尽を突き通す、クソ。


「了解だ、後は平民には手を出すなという事だな」


一般市民に手を挙げると、領主の警備隊に引き渡されるらしい。

双方の聞き取りはするが、大概は冒険者側に不利に働くそうだ。


「そうよ、冒険者は一般人から見たらならず者に近いから。


あとは以上ね、何かあればモニカにでも聞けばわかるわ、これでも先輩だしね」


「は、はい頑張ります」


「それじゃ後は、お待ちかねの証明書作りだからこちらに来て」


そこで、改めて俺達を優遇するわけを聞いて見る。

余りにも都合が良すぎるぜ。


「ミランよ、所で何で俺達を優遇するんだ?、


そんなに魅力的でないと思うのだが?」


「貴方達の格好を見るとね、ギルドの責任者としてはほおって置けないのよ。


異邦人みたいで、それに話したところで嫌いなタイプでなかったしね、


ヨーコだけだったらまたそれはそれで声は掛けたでしょうけど」


確かに俺達二人の格好は他の連中と比べると違って浮いているしな

ソ連兵と花魁だからな。


「そりゃどうも」


「お前の雰囲気も何やら怪しい奴じゃがのう?」


「ふふふ」


そして別室に案内されて怪しい透明な水晶玉が前に置かれている。

これに触れると犯罪者かどうか教えてくれるという不思議な検査機だ。

こまった、満州の匪賊掃討戦やソ連兵時代は手加減しなかったしな。

ヨーコも悪名を表の世界では悪名を響かせてはいないが、

裏では色々あったと言っていたしな。

まあ俺から先に行ってみることにした、やらなきゃしょうがない。


「色々疚しい事があるみたいね、いいわ触れなさい」


「お、おい」


行き成りで力強く手首を摘まれるとそのまま水晶玉の上に置かれる、

此奴めちゃくちゃ力が強いぞ!


ぽわーん


水晶が光り出してネズミ色に変化した、不味そうだな。


「ほー、取り敢えずはOKね、傭兵上がりはこうなる人が多いのよ。


じゃ、ヨーコも乗せてね」


「しょうがないのう、わらわも色々有ったからのう」


ぽわーん


「変ね、反応が無いわ、スズーキ乗せて見て」


先程と同じで入れ替わりヨーコが乗せると変化しない。


「変ね、犯罪歴が無ければ白色、あれば真っ黒なのよね変化なしだと


精霊とかの類なんだけれど、あなた狐人?よね?…まあいいわ黒じゃないから」


そして書類に名前や職業を書かされるが、日本語で書いても

現地語に変換されている。

ヨーコも同じ事が起きており問題なく記入が終わった。


「スズーキって苗字なの、有力者の家系?それにヨーコは奥さん?」


「いや元は百姓の息子だ、俺の国は平民も苗字持ちだ


それとヨーコはそんなもんだ」


「照れるなあご主人」


「あら残念、恋人に立候補し損ねたわね」


そした感じで話題を終え怪しい機械を操作すると、名刺サイズの板が出てきて、

それに血を垂らせというので、小刀で指先を切り血をを垂らしてパルマに渡す。

ぐずるヨーコを嗜めながら。

そしてそのカードを機械に入れて何やら操作し終えると俺達の元へやって来た。


「ゴローは24歳って若かったのね、30位かと思ったわそれよりヨーコ…さん


あなた420歳って精霊なの?」


「いや、長生きした只の狐じゃ、精霊とか言うたいそうな物じゃないぞえ」


「この事は人に知られると不味いから話さないようにして下さいね」


「おいミラン口調を変えんでも良いぞえ、おぬしも同じ穴の狢じゃろうて」


「そうなの?、まああなたがいいならそうさせてもらうわ」


二人のやり取りで驚いたのは二人の実年齢だ、外見は女学校卒位なミランも

実年齢が実は高ければ慇懃無礼なのも理解できるが、

ヨーコも400歳越えとは、生まれが江戸時代の初め位か?

凄い話だが俺の方が死ぬのが早そうだ。


「モニカ、今の話の通りだから漏らすなよ、漏らせば命の保証は出来んぞ」


「お兄さん言わないよ、正直怖いくらいです」


「そうしておいてね、ていうかギルマスの私の前で脅迫しないの!」


「はははっは」


モニカを除いた笑い合うと手続きが完了し部屋を出て受付へと回るのであった。






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