表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです  作者: 時野洋輔@アニメ化企画進行中
傭兵王国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

292/448

求職スキルの落とし穴

本日二話目です。

 部屋に戻ってから、マイワールドへ移動し、ログハウスで一泊した。

 やっぱりこっちの方が落ち着くよな。

 そして、翌朝。

「おぉ、でかくなったな」

 宿の朝食までまだ時間があるので、俺はニーテとふたりで海岸近くの岩の上から、海を見ていた。

 エメラルタートルとルビアタートルは、大人といってもいいくらいに大きくなっていた。

 海の一部を鉄の網で囲い、逃げられないようにしているため、どこか泳いでいる姿が窮屈そうだ。

「鉄の網で逃げないようにしているんだが、食い破って逃げられそうになっているからな。いまは網を三重にしている。あと、もう子供が生まれてる」

「本当かっ!? さすが魔物だな……早いな」

 目を凝らして見ると、小さな亀が砂浜を這っていた。

「あれ? あそこにいる二匹、ちょっと色が違わないか?」

「エメラルタートルはすぐに亜種が生まれるからな。あれはサファイタートルと、ピンクダイヤタートルだ。ピンクダイヤタートルは経験値高いぞ」

「そりゃ楽しみだ」

 俺は考えていた。この亀をどうやって活用するか。

 普通にレベルアップに使うのもいいけれど、やはり、求職スキルと併用するのがいいと思うんだ。

 求職スキルというのは、二十四時間限定で第一職業を他の職業に変更するスキルだ。たった二十四時間しかない間にレベルをあげなければいけない。

 ミリを探したり、いろいろと便利な職業になることができても二十四時間でレベルを上げるのは意外と至難の業。特にコピーキャットのような特殊な職業ってレベルが上がりにくいんだよな。それこそ、キャロの誘惑士のスキルでも利用しない限り。

 だが、ここの亀たちを使えば、それこそ短時間で効率よくレベルアップができる。

 よし、今日はゴーツロッキーでゆっくりするつもりだし、使うか。

 と俺は求職スキルを使用する。

 使用する……使用する……使用する?

「あれ?」

「どうしたんだ、マスター?」

「いや、求職スキルが使えないんだ」

 いつもなら、スキルを使うと頭の中に職業候補が五つ浮かび上がるのに、今日は何も起こらない。

「どうしてだ?」

「いや、わからない。クールタイムはそこまで長くなかったはずなんだが」

 そもそも、ここ最近使っていないスキルだ。

 スキルの説明を確かめてみる。

……………………………………………………

求職:その他スキル【無職レベル101】

第一職業が無職の時にのみ利用可能。

スキルを使用すると、五つの職業が表示され、その中からひとつを選んで別職業レベル1になることができる。ただしステータスは変わらない。

スキル使用後二十四時間経過で無職に戻る。無職に戻った後、

二十四時間求職スキルを使用できない。

無職に戻った時のレベルはスキル使用前のレベルになる。

レベルアップして修得したスキルはそのまま使用できるが、既に修得しているスキルは修得できない。

また、スキル発動中は、第一職業のレベルしか上がらない。

……………………………………………………

 第一職業が無職の時にのみ利用可能?

 ……無職(・・)の時にのみ利用可能。

 俺はその言葉の意味をゆっくり考えた。

「あぁぁぁっ! しまったっ!」

 まさか、こんな落とし穴があるとは。

「そうだ、俺、いま無職じゃないんだった」

 無職の時にしか使えないという文言は、無職を辞めることを考えていなかったから気付かなかった。

 そうか、求職スキルはもう使えないのか。

「え? マスター、無職じゃなくなったのか?」

「ああ、ちょっと呪槍士って奴の呪いで職業が盗賊に変わっちまってな。一応、平民にすることはできたんだが、無職に戻せなくなったんだ」

「そうなのか。それは大変だったな」

 いや、まぁ、大変かどうかでいえば、いまのいままで、結果オーライだと思っていたのだけれども。

 くそっ、求職が使えないのは弱ったな。

 自力で職業を解放していくしかないか。

 そういえば、職業はレベルアップによる解放の他に、伝承ボスや教習のようなものでも転職できる。

「ちょっと調べてみるか……インターネットはないから、本屋にでもいけばいいのかな?」

「ああ、マスター。そろそろ、そろそろ許してくれないか?」

 ニーテが海水の入っている大きなバケツをふたつ持ったまま、俺に許しを求めてきた。

 額には『私はダークエルフに変な知識を植え付けたので罰を受けています』という紙も貼っている。

「あと三十分したらやめていいぞ。俺は町に戻るから」

「あ、町に行くならあたしも連れて行ってくれよ。リリアナに買い物頼まれてるんだ」

「だから、反省してろって。買い物なら俺が買ってくるからな」

 ダークエルフをマイワールドに連れ込んだのは俺だ。そのくらいの責任はある。

 そう思ったのだが、

「じゃあ、まずはランジェリーショップでフリルの下着を――」

「罰を続けるならバケツを持つのも荷物を持つのも一緒だな。よし、ニーテ、ついてきてくれ」

 ニーテの思惑通りなのはわかっているが、俺は手の平返しでそう命令したのだった。

書籍版では、求職スキルではなく、職業安定所スキルなんですよね

この違いが面倒です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ