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B:RAVE  作者: 肉付き骨
6/9

UNPLEASANT PRESENT

 右肩の鈍痛に、忌まわしき記憶が呼び起こされる。



 七年前、突如、アルオンたちの住む小さな町は侵略者に蹂躙された。


 それらは人の姿に非ず、しかし人語を話す、二足で地を踏みしめる化物だった。


 ある者は狼の頭を持ち、霊長類の胴を持っていた。


 ある者は象の足を持ち、腰から上は虎の姿をしていた。


 それらは民を殺し、建物を壊し、木々をへし折り、全てを破壊し始めた。


「お前らはもう不要だ」「我等の繁栄の礎となるのだ」と、哄笑をあげながら火を放ち、地図の上から町を一つ消し去った。





 襲撃の数分前、幼馴染み二人を先に小屋に戻らせたアルオンは、老夫婦の屋敷に残り食器洗いをしていた。


「あとは私たちでもできるから、早く二人の所へ行っておやり」


「いーんだばーちゃん!今日はおれが当番だからな」


 ニッと歯を見せて笑い、食器洗いを続けるアルオン。

 彼らは日替りで様々な当番を割り振り、自主的に働くようになっていた。

 今日の割り振りは、ベーティアが洗濯、シーメリアが部屋の掃除、アルオンが食器洗いと薪割りだった。


「無理しないようにね」


「おう」


 鼻歌混じりで軽快な返事を返し、老人に教わった薪割りのコツを思い出しながら食器を磨く。


 しかし、平和な空気は一瞬にして破られてしまった。


 カンカンカンカン!


 生涯聞くことは無いだろうと思っていた危険を報せる鐘の音が、町中に響き渡った。


「ばーちゃん!何が起きたんだ!?」


「分からないわ…でも普通じゃないことが起こっているのは確か…」


 町のあちこちからパニックに陥った人々の悲鳴が聞こえる。


 そうしてまごついていると、玄関の扉が勢いよく開かれ、ベーティアとシーメリアを両脇に抱えた老人が飛び込んできた。


「お前は子供たちを頼む!わしはやつらを食い止める!」


「っ!?分かったわ!気を付けて!」


 老婆は戸惑う二人を受け取ると、台所の奥へと急いで移動した。


「アル、そこの床の扉を開けてちょうだい」


「わ、わかった」


 アルオンが急いで床の扉を開くと、そこは保存食などをしまう貯蔵庫だった。

 老婆は二人をそこに押し込み、アルオンもそこに入るように言った。


「いい?私かお爺さんが来るまで絶対に開けないで。二人のことは頼んだわよ」


「ちょっと待ってよばーちゃん!一体何があったんだよ!」


 しかし老婆はアルオンの言葉には答えず扉を閉め、外側から南京錠で鍵をかけた。


「アル、何が起きてるの?」


「怖いよ、アル」


「おれだってわかんねぇ!ちくしょー!」


 梯子をかけ登り、力の限り扉を叩いてみるが開く気配はない。

 もう一度、思いきり扉を蹴破ろうと足を振りかぶった瞬間、足を滑らせ転落してしまい、気を失ってしまった。




「ってて…」


 アルオンが目を覚ますと、そこはやはり薄暗い貯蔵庫で、夢では無いんだと改めて実感する。

 手探りで辺りを調べると、両隣に温かくて柔らかいもの、ベーティアとシーメリアが眠っているのが分かった。四つん這いで辺りを探っていると、だんだん暗闇に目が慣れてきて、二人の姿をはっきりと認識できるようになった。


「不安にさせちゃったな…」


 二人の目は泣き腫らしていて、泣き疲れて眠ってしまったのだろうと分かる。


「じーちゃんとばーちゃんは!?」


 再び急いで梯子をかけ上るが、やはり扉は開かない。「くそっ」と悪態をつくと、外から微かな声が聞こえてきた。

 誰のものか聞き逃さぬよう扉に耳を押し当てる。


「何カ聞コエナカッタカ?」


 人とは思えない奇妙な声に、はっとして息を殺すアルオン。


「気ノセイダロウ、早クディウォーグ様ノ火ヲ放テ。ドウセニンゲン共ハ火ノ中デハ生キラレン」


「ソレモソウダ」


 ボッと音が聞こえ、それはあっという間にゴウゴウと勢いを増した。


「熱っ!」


 熱を帯びた扉に驚き、思わず声を上げてしまう。ズン、ズンと重い足音がこちらへ迫ってくる。


「ココニイルヨウダナ」


 冷や汗が頬を伝う。


「町のみんなを!じーちゃんとばーちゃんをどうした!」


 どうせ殺されてしまうのだと悟り、未知の相手を問い詰める。


「威勢ガ良イノガ残ッテイタナ。外ニイタニンゲンハ全テ滅ボシタ。コノ建物ガ最後ダ」


 相手は驚くことに、燃え盛っているであろう火炎の中、咳き込むこともなく答えてきた。

 突きつけられた現実に目が眩む。

 熱いと分かっていても、扉を思いきり殴ることしかできない。


「ぐっ!お前はなんなんだ!」


「ワタシタチハENC:RAVE(エンクレイブ)。脆弱ナニンゲントハ違ウ」


 ENC:RAVE、またあの時と同じ、聞いたことのない身分が出てきた。少なくとも、人ではないようだ。だとしたら何なのだ?


「何のためにゲホッ!おれたちをおそった!?」


 空気が熱い。扉を通じて熱が溢れてくる。


「ソンナモノ、タダノ暇潰シダ。虫ケラヲ潰スノト大差ナイ」


 そんな、そんな理由で…


「そんな理由でゲホッゲホッ!殺されてたまるかよ!ここから出せ」


 熱された空気が肺を焼く。息が苦しい。


「出シテ殺スマデモナイ。ソコデ熱気ニヤラレテ死ニユクガイイ」


 ズン、ズンと足音が遠ざかっていき、アルオンの意識も遠ざかっていく。


「どいつもこいつもっゲホッいきなり現れてっ!勝手に決め付けやがって!ッゲホ」


 手足に力が入らない。梯子からするりと指が抜け、頭から床に落ち、気を失ってしまいそうになる。


「何度もきぜつして…たまるかよ…」


 熱気を避けるように這いつくばり、大きな布を見つけて水瓶の水に浸し、水瓶と三人を覆うように布を被った。


「おれが、守らなきゃ…」




 暑そうにしている二人に水をかけ、水を飲ませ、どれだけ経っただろう。

 熱がだんだん和らいできている。


「火が消えたのか?」


 布の下から這い出ると、微かに光が差し込んでいることに気付いた。出所を探すと、貯蔵庫の扉が歪んで隙間から白い光が漏れていた。赤くないので火はもう消えているのだろう。


「がれきで壊れたのか…」


 今度はゆっくりと梯子を上り、辺りに何もいないか耳を澄ませた。

 何もいないことを確認してから扉を押すと、少し動いたが開きそうにない。


「このっ…!」


 梯子の段をしっかりと踏み締め、肩から思いきり体当たりをかます。


 ガキンッ


「よしっ…」


 両開きの扉は開かず、そのままの形で枠から外れた。南京錠より先に蝶番(ちょうつがい)が音を上げてしまったようだ。右肩を強打したが問題ない。痛みは感じない。

 暗闇から急に日の光を見たため目がチカチカする。

 早く助けを呼びに行こうと飛び出したが、視力を取り戻したアルオンの目に飛び込んできたのは異常な風景。


「…そんな…」


 建造物は水を含みすぎた粘土のように熔け、石畳の道は砕かれ抉られ、人の姿が見えない。


「じいちゃん…ばーちゃん…」


 どこからか、せめて瓦礫の下からでも声が返ってこないかと呼び掛けてみるが、そんな微かな希望も打ち砕かれ、ただ虚しい風の音だけが聞こえる。


「領主でもいいから出てきてくれよっ!」


 声を張り上げてもやはり何も反応は無い。


「うっ…うあぁ…」


 目の奥が熱い。胸が苦しい。吐き気がする。

 全身の力が抜け膝を屈してしまう。


「くそっ!あいつら!絶対に許さないっ!」


 悔しさに涙し、地面を力一杯殴りつける。


「っつ…」


 地面を殴った反動で肩に激痛が走った。見ると右肩は裂け、血が衣服に染み付いていた。

 痛みで思考が少し落ち着いてきた。今は早く助けを呼びに行かなければ。自分だけではまだ二人を、守れない。




 他に生き残った人がいないか捜してみたが、見つかるのは瓦礫ばかり。捜索を断念して町の出入口を探すことにした。


(がれきばっかで分からない…今おれはどこにいるんだ?)


「っとっと!?」


 途方に暮れてとぼとぼ歩いていると、何かにつまづいてしまった。

 瓦礫かと思い振り返るが、そうではないと一目で分かった。


「なんだろう、これ…」


 それは黒くもやもやしていて、何かがうずくまっているようにも見える。


「ネコか?」


 近寄って見てみるが、違う。


「オォ、ボッチャン、チョット頼ミ聞イチャァクレネェカ?」


「っ!?しゃべっ!?」


「オット、アマリ大キナ声出サネェホウガ身ノ為ダ。マダヤツラノ残党ガ残ッテルカモシレネェ」


 黒い塊から声が発せられた。奴ら、と言うからには、襲撃者ではないのだろうか。


「た、頼みって何だ」


 驚きのあまり普通に返答してしまった。


「助カルゼ。モウ動ケナクッテドウシヨウカト思ッテタトコロダ。スマナイガチョット水場マデ運ンジャクレネェカ?ヤツラノ火ニヤラレテ死ニソウダ」


「かまわないけど、その前に…お前は町をしゅうげきした奴らの仲間なのか?」


「イヤイヤ、トンデモネェ。オレハ被害者ダ」


「じゃあ…」


「オレハナ」


 黒い塊はそう言って一拍置くと、こう答えた。


「神サマノオツカイ、ダヨ」


「かみ…さま…」


「アア、助ケテクレタラ相応ノ礼ハサセテモラオウ」


 神様、本当にいるのだろうか。いるのなら、どうして自分たちを助けてくれなかったのだろうか。

 いったい、自分たちが何をしたのだろうか。


「望ミハ、ナンダ?」


「先に聞いてくれるのか。じゃあ……時間を戻したりは」


「スマネェガソイツハデキネェナ。過ギタ時間ハ戻ラナイ。ソンナコトガデキタラトックニ自分ニ使ッテルサ」


「そう…だよな…」


 分かっていたことだが、叶わぬことだと改めて突きつけられ項垂れた。


「シタッパノオレガ叶エラレルコトハ限ラレチマウ。金、食料、名声、知恵。ソシテ、チカラ」


「力…」


「ソウダ。チカラサエアレバ何ダッテ手ニ入ル、何ダッテ守レル」


 守れる、あの二人も。

 もうこれ以上失いたくない、悲しみたくない。


「…ならおれは、力がほしい。みんなを守れる、力がほしい」


「オーケイ、了解シタ。マズハオレヲ運ンデクレ。水場ニ着イタラ望ミヲ叶エヨウ」


「…わかった。荷車を探してくるから待っててくれ」


「ソレニハ及バネェ。オレハ軽イカラナ。ボッチャンデモ難無ク運ベルハズサ」


「そうか。じゃあ揺れるかもだけど、ちょっとの間だけ我慢してくれよ」


 黒い塊を抱き上げると、思っていたよりずっと軽かった。まるで綿のように軽い。


「よっと」


「……チョロカッタナ」


「え?今なんて…ぐあっ!?」


 黒い塊は何かボソッと呟くと、アルオンの肩の傷口に吸い込まれるようにして体内へと入ってきた。


「おまえっ…何を!」


『何ッテ、望ミヲ先払イデ叶エテヤルンダヨ』


「どういうことだ!?」


『チカラヲクレテヤルンダヨ。タダシ、身体ハオレノモノニナルガナァ!』


 騙された。そう思ったがもう遅い。体中の血が高速で流れるような感覚。


「やめろ!おれの体から出ていけ!」


『カカカッ!コンナニ簡単ニ器ガ手ニ入ルトハナ!』


 肩を抑え叫ぶが、当然、黒い塊は出ていこうとはしない。



「騒ガシイト思ッタラ、マダ生キ残リガイタカ」



「!?」


 声の聞こえる後方を振り向くと、そこには異形が立っていた。

 首から上はトカゲ、首から下は虎、足は鳥。


「あ、うあ…」


 恐怖のあまり声が出せない。

 そうか、この化け物が自分たちの町を襲ったのか。

 頭の中だけが冷静になっていく。


(死んだな…)


「コノ町ノニンゲンハ、皆殺シダ!」


 異形の凶爪が振り下ろされる。

 しかしその爪がアルオンの胸を引き裂く寸前、それはピタリと静止した。


『オウオウ雑魚風情ガ、オレノ器ニ手ェ出シテンジャネェヨ?』


「た、助けてくれた、のか?」


 どこからともなく現れた黒いモヤが異形の腕を締め上げていた。


「貴様ッ!?何ダソレハ!?」


『オレノ器ニ傷ツケヨウトシヤガッタナ?』


「同志…マサカ、ニンゲント同化シタノカ!?


 この化け物と黒い塊が同志?ということはやはり、体の中のこいつは町を襲った化け物の仲間だったのか。


『アアソウサ。コノオレ、しゅとぅるむヲ忘レタノカ?』


 シュトゥルム、それがこの黒い塊の名前か。彼らは動けないアルオンを無視して話をし始めた。


「!?キサマ、でぃうぉーぐ様ノ炎ニ焼カレタハズジャ…」


『ケッ!アノヤロウ、コノ町ノニンゲンヲ器ニシヨウトシタダケデ殺ソウトシヤガッテ』


 どうやら仲間内で争いがあったようだ。異形がジリリと後ずさる。


「何故、生キテイル?キサマハアノ時塵ニナッテ消エタハズダ」


『オレハ嵐ノ化身。決マッタ形ナドナイ』


「でぃうぉーぐ様ニ報告セネバ…」


『ンナコタサセネェヨ!オ前ハココデ終ワリダ!』


 シュトゥルムが叫ぶと、黒いモヤが異形の全身に絡みつき、さらに強く締め上げた。


「グァッ!?」


『オ前ヲ殺シタラ、次ハでぃうぉーぐノ野郎ダ』


「…ッ!?」


 突然、バリバリと音をたてて黒いモヤはいくつもの稲妻を纏い、異形から天に向けてそびえ立つ雷の柱を作り出した。


 後に残ったのは、ブスブスと煙を燻らせた灰の山。


 役目を終えた黒いモヤは、するするとアルオンの足下へ吸い込まれていくように消えた。


『…サテ、サッキカラオ前、何故意識ガ表ニ現レテンダ?』


「知らねぇよ…そんなん…!」


『チクショウ、ダンダン思イ通リニ動カナクナッテキヤガッタ…』


「じゃあおれから出ていきゃいいだろ!」


『チッ!デキタラトックニソウシテンダヨ!………オ前、ニンゲンジャナイナ?』


「………やっぱりそうなのか…」


『疑問ニ疑問デ返スンジャネェ!答エロ!オ前ハ何ダ?』


 やはり、あの夢を見た日から自分は普通ではなくなってしまったのだ。


 動けば動くほどに進む傷の再生。


 並外れた身体能力。


 誰にも気付かれないように隠し続けなければ、こいつら同様、化け物扱いされてしまうと、秘め続けた、認めたくなかった事実。


「おれは…B:RAVEっていう存在になっているみたいなんだ…」


『ッ!?テメェ!何故ソレヲ早ク言ワナカッタ!』


 頭にシュトゥルムの怒鳴り声が響く。


「別に…おれにとっちゃどうでもよかった…いや、みとめたくなかったんだよ」


 どうして自分がB:RAVEにならなければいけなかったのか、何度も考え、悩んだ。

 幼馴染みにも明かせず、お世話になっている老夫婦にも相談できず、辛い日々を過ごした。


『イイカ!?オレノ宿主ニナッチマッタ以上、B:RAVEノ能力ニツイテ知ッテオイテモラワナキャ困ル!異常治癒、強力ナ身体能力、ソレト…』


 怒りに震えていたシュトゥルムが、勢いを失い言い淀む。


『オレタチENC:RAVEヲ喰エル、ツマリ、ENC:RAVEヲ自ラノチカラノ糧トスルコトガデキルンダヨ…』




『アーチクショウ、ヤッチマッタナ…』


「ENC:RAVE…やつらを…」


『今ノオ前ジャオレダケデ容量イッパイダケドナ。コウナッチマッタ以上、オレトオ前ハ文字通リ一心同体ダ。オ前が死ネバオレモ死ヌ』


 それならば、今自分で命を絶てばENC:RAVEを一人道連れにできるのか。


『オット、オレト心中シヨウダナンテ考エンジャネェゾ?オレハマダ死ネナイ』


「…お前はおれたち人間の敵だ」


『カカカッ!忘レタカ?オ前ハスデニニンゲンジャネェヨ!』


「っ…おれはそういうことを言ってるんじゃない!」


『家族ノ仇ヲ討トウッテノカ?ゴ苦労ナコッテ』


「じゃあどうしたらいいんだよ!お前を体の中に飼い続けろってのか?冗談じゃない!」


 何故町を襲った化け物の仲間なんかと仲良く生きていかなきゃいけないんだ。考えるだけでも気分が悪くなる。


『マァ待テ相棒』


「誰が相棒だっ!」


『ウルセェ、細ケェコタァドウダッテイインダヨ。ココマデキタラ腹ククレ』


 なんでこいつはこんなに冷静なんだ。こいつは、自由を失ったというのに。

 冷静になれ、自分。今ここで死んだらあいつらは誰が守るんだ。


「…おれも、まだ死ねない」


『イイネェ、ソウデナクッチャ』


「お前はなんで死ねないんだ?もう自由にはなれないのに…」


『でぃうぉーぐノ野郎ヲブッ潰シテヤラナキャ気ガ済マネェ!

 …ッテノモアルガ、世界ヲ変エルB:RAVEノ一部ニナッチマッタンダ。変ワッテイク世界ヲ見ルノモ面白ソウダト思ッテナ』


「おれが世界を変えられるなんて、ありえない」


 シュトゥルムは『カカカッ!ドウカネ』と笑った。このENC:RAVE、どこまで楽観主義なのだろうか。町を襲った極悪非道の化け物の仲間だとは思えなくなってきた。


『オ前ニオレノチカラヲクレテヤル。ソノカワリ、生キロ。生キテ世界ヲ変エルンダヨ』


「変えるって言ってもな…」


『好キナコトヲスリャアイイ。邪魔スル者ハ、チカラデネジ伏セチマエバイインダカラナァ』


「それじゃあお前ら悪と変わらないだろ」


『カカッ!違イネェ!』




 これがシュトゥルム、嵐の力を身に宿すことになった、第二の始まりの日の記憶。


 何故シュトゥルムは仲間を裏切るようなことを容易く認め、抵抗しなかったのか。あいつはああ言っていたが、今思うと、本当はENC:RAVEと対立する何かがあったのだろう。

 少なくとも、出会った当初から、シュトゥルムからは『化け物』という感じはしなかった。

 飄々としているが、どこか、達観した知性的なものを感じていた。

 長くなってしまい申し訳ありません(>_<)

 過去の話を一話にまとめようとしてしまいまして…

 もう一話跨いだ方がモアベターだったかもしれませんね…

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