表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終末は突然に  作者: SMILE
8/48

死人よりも怖いのは生きた人間か?

 昨日トランシーバーで避難場所の話しを聞いたので今日向かおうかと思ったけど、今日は雨が降ってきてしまった。雨の日の死人達の動きはまだ見たことないので、迂闊に動くのを躊躇ってしまった。とりあえず下の通りを見て様子を伺う事にした。

 そいえば、昨日より死人達が増えてる気がする。この状態で向かう方法も考えなければならなそうだ。 (どうせ雨で出掛けないし今日も実験してみるか)か と広一は考えた。


その3 感覚

上から植木鉢を落としてみる事にした。1回目は見事に外した。そして鉢が割れる音を聞いて群がってきた。2回目は見事に的中!・・・が通常なら5階から鉢が当たるなんて大惨事な出来事だと思うのだが死人は平然と歩いている。(マジで?直撃だったじゃん・・・1度死んでるから2度死ぬ事はないのか?倒せないのか?)そしてまた割れる音で群がって来る。マンション前は20人位の死人達が溢れてしまった。(参った、やり過ぎたか?)そう思い後悔してた時に、遠くの方から1台のトラック(イスズギガ)が走ってきた。死人達を薙ぎ倒しながら走って来た。やがてマンション前の死人達の集団を引き飛ばし走り去って行ったのである。(生きてる人間もネジ飛んでる人はヤバイな。でも助かった、近所の死人達は一掃されてったっぽいな)だが引き飛ばされた死人達はそれでもまだ動いている。っと行っても足の骨が折れたりしているのか、這いずっている状態でなのだが・・・だが裕一は思った(この状態の死人達なら襲われる心配は少ないかも知れない。)そう思い下に降りていった。

 マンション前の門の所に到着し辺りの死人達を見る。先ほどのトラックのお陰かまだ歩いてる死人は居ない。所々ぐしゃぐしゃになりながらも動いている死人だけである。

 門の近くで比較的動きが遅そうな死人を見つけて、門の格子越しに包丁を突き刺す。(ゴメン!)心臓付近をグサッと刺した・・・が、まだ動いている。(うぇ・・・まだ動いているよ・・・・刺した感触気持ち悪い)次に一応息してると仮定して喉をさした・・・が、これでもまだ動いている。

 最後に頭と言うか、脳を一気に刺す。ピクピクした後に動きが止まった。(脳をやれだ止まるのか?)そう仮定したが確証が欲しい。近くにもう1体が居たのでそいつを使って今度は1発目から脳を狙った。案の定ピクピクした後に動かなくなった。・・・しかし頭蓋骨は固かったのか、持ってきた包丁は折れて使い物にならなくなった。

「武器になる物の耐久性の問題か?死人達のウィークポイントは分かったが囲まれたら武器がダメになってやられるなこれは」

 そう思ってふと広一は思い出した。同じマンションでキャンプ道具があったあの部屋を。(あそこならナタもあったし武器になりそうな物があるかも?)そう思い部屋に向かった。

 部屋に着いた広一は色々物色してみる。あのナタ以外特に無さそうな気はした。1部屋鍵が閉まっている所に気がついた。流石に壊すのは気が引けるがしょうがないと勝手に自分に言い聞かせ鍵を破壊する。

 中は物置位の小ささしか無かったが1つ目に飛び込んで来たものがあった。アーチェリーだ。それの横や壁にはトロフィーや賞状が飾られている。ここの部屋の家主は選手だったのであろう。その隣にはボウガンも置いてあった。(こっちのが素人には扱いやすいだろな。)せっかくなのでボウガンの方を拝借する事にし、自室へ戻って行った。

 自分の部屋に戻って早速ボウガンに矢を取り付ける・・・中々付かない(弓が重い急いでる時に出来るかこれ?)やっと付ける事が出来た。近くにあった缶を狙って撃ってみる。パシュっと音と共に缶を貫通し壁に刺さった。

「これは使える!慣れが必要だけど・・・」

 そう思い、今日の残りの時間を矢を取り付ける練習についやした。

 そして暗くなってきたのでいつも通りランタンを付けて夜に備えた。今思えばこれが悪かったのかも知れない。

 夕飯も食べ終わりまたラジオが付くか確認している時だった?

「ドンドン!」

 ふいに玄関のドアを叩く音が聞こえた。

「誰かいるんだろ?外から灯りが見えたんだよ、中に入れてくれ!」

 広一はドアの穴から外を見る。男性が2人いた。

「食べ物あるだろ?早く入れろ!」

 広一はドアのチェーンを付けたままドアを開けた。隙間越しに男性が刃物を見せながらこちらを威圧する。

「早くチェーンを外せ!ぶっ壊すぞ!」

 向かうは完全に威圧よりも脅しにはいっている。これは広一もビビった。しかし、こちらもボウガンを見せながら、

「ここには自分の分しかありません。早く出ていって下さい。射ちますよ!?」

「お前、ふざけるなよ!こっちは頼んでるんじゃないか!?」

「刃物見せながら言われても困ります。出ていって下さい!」

「ちっ、わかったわかった。出ていくから射たないでくれ」

 そういうと彼らは立ち去った。(マジかよ、死人じゃなくて、生きた人間にやられそうになるなんて・・・仲間呼ばれて仕返し来たらマズイな。場所を変えなきゃかもな。ってかヤツらは何処から入った?入り口の門からならちゃんと閉めたのか?)そう思いながら、下に降りていった。(マジかよ開いてるし!)急いで閉めようとしたが、まだ周りには這いずってる死人しかいなかった。(そうだ、今の内に車をマンションの敷地内に入れて置こう)そう思い道向かいの駐車場から車を乗ってきた。そして門を閉める。(荷物を車内に入れて出れる準備だけしておこう)電気を付けず静かに荷物を入れていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ