29
シーン
誰も喋らない。そこに、柳が話しかける。
「えーっと……お2人は……どういう関係で?」
俺と奴は睨み合いを続けながら、まず俺が答える。
「こいつ?知らねぇよ。知ってる奴かと思いきや、俺の知らない奴で、しかも声も、服の趣味も変わってないと思ってる自分もいるようだが、それはあくまで偶然で、俺のだした結論は、世界には、同じ顔、同じ趣味の人が本当に3人いるんだな…ということだ」
睨みながら俺は言った。
続けて、奴は言う。
「そうね……こんな奴知らないわ。会うとも思わなかったし……ハッ、バカバカしい。嘘をつくのもしょうにあわ……」
と、言って腕を組んだ。
フン!こいつなに言ってんだ?俺は嘘をついた覚えはねぇよ!
言おうとしたが、俺は言わなかった。
「つまり、どういうことだ?」
リータが聞いた。
「こいつとは、兄妹よ!」
奴は、強い口調でそう言った。
「え?え!?え!!??」
と柳は俺と奴を見比べた。
「……柳、言いたいことはなんだ?」
さぞ、ビックリしたようだ。そして、
「苗字が同じだなぁと…」
絶対嘘だな…
「……本当のこと言ってみろ?」
じっと見つめて、睨んだ。
「……似てるなぁと……」
柳がそう言った途端、俺と奴は同時に、
「「んなわけ、あるかぁ!!」」
と叫んだ。柳は、同じぐらい(つまり、2人分の)大声で、
「はい!すみませぇん!!」
と答えた。
さて、説明が必要だな。
「リータ、説明が必要そうだから、みんなを集めてくれないか?」
俺はリータに問いかける。リータはすんなり
「ああ、私も聞きたいしな」
と聞いてくれた。
そして、みんなが集まった。
「じゃあ、名前と関係をどうぞ」
どうぞって……奈々は俺に全て託して、自分は聞くだけかよ。
「……宮之原龍牙……宮之原佐奈の兄を嫌々やっている。こいつとの関係は、禁句とする。以上だ」
こいつとの関係なんて、嫌に決まってんだろ……
「……宮之原佐奈……こいつの妹なんて、ただの血が繋がってるだけで、何の関係もないわ。あまり言わないでほしい。口走った奴は、地獄に落として、その先も大地獄にも落としてやるわ……以上」
こえぇ……兄の俺より怖い妹だな……
「まあ、そういうことだから、嫌でも口走るなよ?」
俺は釘を差しておいた。
「あ、ああ…もちろんだよ、龍牙……」
柳は顔を真っ青にしながらそう言った。
間が悪かったかな?
まぁ、気にしないでください!そして、続きもよろしく!




