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そうだな……まずは……
「神代さんのからっと…」
『神代って誰だ?』
……。
あれだな、呼ばれて飛び出てばばばばーん!
ちょっと改良して、
呼ばずに飛び出てばばばばーん!だな
さて……
邪魔しないでもらえます?
『は?仕事するよ、はいどうぞという流れまではいったけど、邪魔はしないでおくよ…とは言ってはいない。つまり、邪魔を拒否する権利がないのだ!』
はいはい、じゃあ今言おう。
邪魔するな。
『じゃあ、神代って誰だよ』
お前、俺のこと見てたんだったら分かるだろ?
『ん〜?興味のないところは見てない』
興味ないんだったら聞くな。
『今、気になるんだよ。言わないなら、邪魔するぞ』
……はぁ……神代さんっていうのは、めっちゃ人気 (らしい)の小説を書いてる人だよ。それで、俺がイラストレーターになったんだよ。
『ヘェ〜……その神代さんとは、あったことあるのか?』
いや?メールでのやりとりだけだ。
『そーいえばお前、携帯2つ持ってんだな』
え?ああ、仕事用とプライベート用で買ったんだ。わかりやすいだろ?
『ふーん』
コンコンッ
ドアのノックが聞こえた。
「私だ、リータだ。龍牙?いるか?」
リータがそう言うと、
『じゃあ、お邪魔にならないように、引っ込んどくぞ』
と龍が言い、俺は
ああ、引っ込んどいてくれ
と言った。
「リータ?どうしたんだ?」
俺が聞くと、リータが
「ああ、お前だけしてないことがあったなぁと思ってだな」
と言う。なんだ?してないことって?
「まあ、出てきてくれ」
リータがそう言うので、出ると、やはりみんな揃っている。
「で、なんだ?してないことって」
俺は、椅子に座りながらそう聞く。
「携帯だよ」
柳が答える。意味不明な言葉に俺は顔をハテナマーク満載だった。




