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『……い!…い!…ぉい!おい!』
ん⁉︎自分で自分に喋ってる⁉︎
真っ暗な景色に目の前に自分。
よし、さっきのことを思い出せ俺。
えっと、目的の殺す奴がいるドアまで来た。そして、奈々がドアノブに手をやって、開けようとした瞬間、なんか気持ち悪くなって、意識がなくなった……というわけだが。何故真っ暗なところにいて、目の前に俺がいるのか……だ。
『話してもいいか?』
ぅおぅい!
『話してもいいかと聞いてるんだが?』
……誰?
『……はぁ……。まず、俺の名前は宮之原龍牙。お前の分身?みたいなものだ』
俺、分身なんて出来るようになったのか!スゲェぞ!俺‼︎
『そういうことじゃないし、お前じゃ出来ない。というか、出来るわけねぇだろ?』
……妙に傷つく……
『俺は……お前の記憶……なんだろうか?』
いや、聞かれても困るんだけど⁉︎
てか、記憶⁉︎何の⁉︎
『記憶喪失の時の……母さんの時のだ』
⁉︎……じゃあ…その記憶がなんで目の前にいるんだ?
『お前が殺し屋を始めたから……とでも言っておくよ』
……まあいいや。で?俺はなんで意識がなくなって、この真っ暗なところにいるんだ?
『一応言っておくけど、今はお前が倒れる瞬間で、時間が普通には進んでいない。そして、今から、俺が体を借りて、殺し屋の仕事をこなす。そのために、意識を手放して貰ったんだよ』
何言ってんだ⁉︎俺はどうなるんだよ!
(大丈夫だ。ここで、外が見える。で、俺がやっているのを見ておく。もうお前は俺の存在を知ったから、心に声を問いかければ、俺に聞こえる。それで会話可能ってわけだ。質問あるか?』
……なんて呼べばいいかわからん時はどうすればいい?
『……は?』
だって、同じ名前、同じ姿だぜ?呼び方がわからん!
『そんなところをつくのか?』
そんなところって……大事だろ!名前!
『……フフフッ!フハハハッ!やっぱ、面白いな!
名前は、俺が龍で、お前が龍牙。それでいいんじゃねぇか?』
単純だけどいっか!
で?俺の体使うのか?別にいいぞ?
あ、でも変なことはすんなよ?
『……そんな簡単に……いいのか?もう戻れないかもしれないぞ?』
戻れないかもしれないぞって……バカか?お前。俺が俺に体を返さなくて、どうなるんだよ。俺は俺という姿、容姿があるからお前に貸して、信じるんだ。いいな?
『やっぱ、面白いな!龍牙!』
なんかわかんねぇけど、おうよっ!龍!
『……じゃあ、体、借りるぞ?』
おう!目的の奴、思いっきりやってやれ!
『ああ!あ、あと俺、殺しとか手慣れちゃったりしてるから、あまりビックリしてくれるなよ?じゃあ、借りるな!』
⁉︎
おい!ちょっと待て!今の説明……しろよ……
そうして記憶のある俺、新たな名を、龍は龍牙の体を借りて殺し屋という名のゲームに参加する事になった──。
戦闘モード開始!
龍牙の記憶のある方、龍がどんな奴なのか……じゃなくて、戦闘スキルはどんなものなのか……どんなでしょう?




