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今は夜中。それも真夜中。草木も人間、動物たちも寝ているだろうと思われる今の時間は、1時。まぁ、夜更かしさんは起きてると思われる時間だな。俺は響也とテーブルを前に椅子に座っている。あと20分もあるが、いろいろと準備があるようだった。相手はプロの殺し屋を雇い、多額の報酬を出している。それを見られる俺って、すごくね?そう思っている俺は置いておこう。
(じゃあ、響也、今の様子を教えて)
リータがテレパリーで言う。言わなくても分かってるよな?というか、言葉でわかるだろう。まあ、それも置いておこう。
響也は、パッとパソコンに設計図らしき画像を開いた。そしてこう言った。
(出入り口、全て警備員やり手2人ずつ。階段全てに2人ずつ。部屋の中、外には居らず、監視カメラ設置。警備室に監視カメラの映像設置。場所は2階、東棟1番右。隠し通路は、社長室に外へ出る道ただ一つ。出る場所は、東棟1番右の排水口……と見せかけた、実は出口らしい。質問は?)
……長ぇ……
そう思ったのは俺だけか?でも説明はわかりやすいな〜。ふぅーん……この設計図が行く場所の設計図…か……。
……成る程……簡単だな。つーか、単純すぎ。当然のところに警備員、監視カメラはってるだけじゃねぇか。
(ふぅーん……出入り口は無理……殺っちゃうしかないかしら?)
(うわぁ、もう能力見せんのかよ……)
気持ちで置いておいた筈が、テレパリーで伝わってしまったらしい。
リータが話しかけてきた。
(龍牙はなにか案があるのか?)
(聞こえちまった?)
俺はリータに聞いたが、奈々が返答してきた。
(ハッ、無意識に送ったと?バカね、バカすぎるわ!さっさと案を出してもらえる?もうすぐ時間なんだけど?)
俺が案を出すのは決定なのかよ……
(そうだな……壁を登って窓から入るとか?そこの上に窓はないのか?)
(ああ、あるぞ。ここからじゃかなり遠い……本当に2階の窓か?と疑うぐらい高い)
2階……普通かなり近いと思うが⁉︎
叫ぼうと思ったが、俺は心にとどめておいた。
(まあいいや。よし、龍牙。今からこっちへ向かえ。話はそれからだ)
リータが半分めんどくさそうに(つまり、意味がわからなく聞くのが嫌になって)、言った。
今は、1時5分。行くのに5分、説明とかして……俺は帰る……?
うわっ、虚しい……。
一応言っておくと、ここから、目的地はそう遠くなかった。
(いや、めんどいからやだ。女3人、男1人。どこも問題ないだろ?)
ここは否定しておこう。虚しいとかいやだしな。
(いいじゃないか、そこは響也に任せて、お前も戦えば。面白いぞ?ファンタジーっぽくて)
うわ、殺し屋を軽くファンタジーっぽくなんて言ってるよ、この人。あれだな、リータは全てを軽く考えちゃってるな。というか、戦う?
(俺もやんのか?)
おそるおそる聞くと、普通に
(あぁ)
という返答。俺は始めて。出来るかってんだ……でも……
やってみたい。
非現実的な事を俺は心の奥底で求めていたのか?あの日、リータと会って思いっきり、生活が変わった。殺し屋だの、不死身だの……
否
違うと発言してる自分もいた。
こうなる事を運命が、人生が、そうさせたんだ。
なにも覚えてないあの日、あの場所、あの時間に…不死身という呪いにかかった時から──。
はい!というわけで、龍牙も殺し屋やっちゃいます♬




