13
俺が起きた時、時刻は16時。昼飯食べ損ねた……まず、俺はそう思った。もう一眠りしたい。だが、それは出来ないようだった。仕方なく、部屋を出る。
ちなみに、俺は殺し屋のする前から、夜に仕事をしている。仕事は……イラストレーター。別に夜じゃなくてもいいんだけどな。夜に仕上げるのが俺は好きだった。だが、柳が帰ってくるまで、それは出来ない……。いつも使っているパソコンは前のアパートに置いてあり、移る際に、全部捨てられた。……リータの不手際で。
何をしようか考えた結果、テレビを見ることにした。これぐらいの時間だ、面白いの一つや二つ、やっているだろう。さぁて、どうしよっかなー……明日までに仕上げないと、締め切りが……さっさと帰ってきてくんねぇかなぁー……俺はそんなことを思っていると、ドアが開く音がした。と同時に、「ただいま〜」という声もした。柳だ。俺は部屋を出て、柳のところへ向かう。玄関の手前の曲がり角で声がした。
「おかえり、柳」
「ああ、ただいま。奈々!このアプリ欲しいって言ってたろ?買ったんだ!いるか?」
と柳は奈々にコードのあるカードを見せた。イチャイチャカップルみたい……って
「カップル⁉︎」
俺は声に出てしまった。奈々と柳が俺のいるところへ目線を向ける。
「……龍牙…」
柳はそう言って、俺の方へやって来て、話しかけた。
「りゅーが!」
と言うのと同時に顔を出す。
「なっなんだよ?」
俺は一歩足を引き、控え気味に言う。
「今の聞いてた?聞いてたの?」
と、奈々は慌て気味だが、柳はサラッと言う。その言葉に俺は人生で最初で最後の驚きだった。
「俺たち、付き合ってるんだ。秘密でなっ!」
ニコニコした顔でそう言った。逆に奈々はオドオドしていた。「なんで言ったのよ!」とか、「いっちゃ、秘密じゃなくなっちゃう!」とか……だが、あの奈々が柳なんかと付き合うってのが、驚きだなぁ……
そんな事を思っていると、柳がじ〜と俺の顔見て、
「俺の悪口サラッと思っただろ?」
と鋭い目つきで言ってきた。さすが、奈々の彼氏さん!鋭い勘をお持ちで。この俺にも分けていただきたいぐらいです。そう思いながら、俺は普通に
「そんなこと思ってるわけ、ないじゃないか」
と答えた。
「そうかぁ?ならいいが……」
と言って、柳は話を戻す。
「で、さっきも言ったんだが、俺ら付き合ってるんだ。それを秘密にしてほしい。いいか?」
突然の事でびっくりしたと同時に、意外だとびっくりする俺もいた。俺は、どうして、付き合うことになったのかが知りたい。ものすごく。だが、あえて聞かないでおこう。奈々の視線が怖いから。睨みつけている、目線が怖すぎる……!
「えーと……そうですか……。では柳、君の彼女が怖いから、彼氏らしくなだめてくれないか?」
俺は柳にそう言いながら、奈々に指を指す。
「うるさいわね、もともとこういう目つきよ!あと、人に指を刺さないでもらえる?生意気よ!」
フンッと言い捨てる。ムカつく……。
さぁて、こいつを丸めようか……☆見とけよ、こいつを利用することは簡単なんだから。
次にそのまま続きます。




