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第九話 真田グループ本格始動

司会が。

「只今より、真田グループの、祝賀パーティーを、執り行います。真田代表。一言。」

「えー。本日は、公私共、御多忙中、お祝いに駆けつけて、頂き、まして。誠に、有難う御座います。わたくし。代表の。真田幸介と。申します。私達。真田グループは。江戸一家の基に。結成致しました。付きましては。親分始め。幹部の皆様には。こころよく、受け止めて頂き。衷心より。熱く。御礼を申し上げます。先程は。多大なるご祝儀等を 。賜り。重ねて。御礼を申し上げます。わたくしたち。まだまだ若輩者で御座います。江戸一家の規律の基に。決死の覚悟で。邁進する所存で御座いますので。この場をお借り致しまして。お見知りおきの程。宜しく。お願い申し上げます。本日は。有難う御座います。」パチパチパチパチパチパチ。

盛大な。拍手が鳴った。親分とお客さんにも、お祝いの言葉を、頂き、乾杯となった。ジャズバンドで、幕を開けた。歌手も来た。総勢。五十人ぐらい居た。四時に終わった。解散して、次の日、事務所に行く事にして、親分達と、別れた。

バイトたちも、帰った。真田達は、喫茶店に集まった。ママが、宴会の準備をしてくれていた。

「ただいま。・・・・おー。」テーブル一杯。飲み物とつまみが並んでいた。真田も、びっくりしていた。

「ママ。有難う。」真理は、ウインクしていた。皆座った。

「あー。疲れた。・・・此処で飲むのが。一番だ。」

「あらあら。大分疲れた。ようね。・・・目が潤んで。いる。わ。よ。」

「あー。ママ。今日の代表の挨拶。上手だった。な。みんな。」

「まぁ。聞きたかった。ね。」

「本当。・・・やっぱり代表になる。人は。どっか。違う。んだ。」真田も、嬉しそうだ。

「みんな。今日は。ご苦労様でした。・・・ゆっくり。飲んでくれ。」

九時ごろまで、飲んでいた。皆は、疲れているので、解散した。真田も帰って寝た。

次の朝。十時ごろ起きた。風呂上がり、休んで、昨日の、金を数えていた。

親分達が、五十万円。他の親分集が、一人五万円。十三人だから六十五万円。

締めて、百十五万円。クラブに五万円払った。残、百十万円。これを持って。事務所に集まった。皆。来ていた。

「おーす。」立って。真田を迎えた。

「おーす。ご苦労さん。」真田も、座った。

「昨日は、ご苦労さん。・・・じゃ皆で、行こうか。」

江戸一家に行った。

「おーす。」若い物が、案内した。親分が居た。

「おーす。」挨拶して、座った。お茶が出た。

「親分。昨日の清算。・・・百十五万円。頂き。五万円。クラブに払って。百十万円有ります。」親分に出した。

「お。真田。真面目。だな。こうやって誰も、持って、こない。よ。・・・そうか。・・・じゃ。十万円。貰おう。後は、真田が、自由に、しろ。・・・事務所を、持てば、目に見えない。金が、かかる。から。無駄遣い。するな。」

「はい。有難う御座います。」真田は、鞄に入れた。

「親分。この人達が、今日から、江戸一家に。身を。置きたい。と。」

「お。そうか。よし。」親分は。別の部屋へ行って。幹部と、話している。

「これに自分の名前を。書いてくれ。」と。一人。づつ。紙を渡した。皆名前を書いて、若い者が持っていった。少し過ぎて、札を持ってきた。名札である。

「おー。良く出来た。皆に見せた。そして、名札の下がっている部屋へ行った。

凄い。五百人は居る。赤い字と黒い字が、下がっていた。

赤い字の札は、服役中の人だ。真田は。真ん中ぐらいだ。七人は、一番下だ。此処から上がっていくのだ。と言う。皆は、親分の部屋へ戻った。盃事が。用意されていた。親分が。

「簡単な儀式だが。皆。盃を取ってくれ。」盃を持った。親分が、一人一人に。注いでくれた。親分も自分の盃に注いだ。全員で、一気に飲み干した。自分の盃を、それぞれ、親分に預けた。お辞儀をして、終わった。真田達は、二時間ぐらい居て、帰った。赤坂の事務所に集まった。応接室へ入った。真田は、三月分の、給料を用意した。一人三万円。親分から貰ったのを、一人一万円。づつ、あげる。締めて。一人。四万円。計。二十八万円。渡した。残りは、事務所経費にするので。上田に渡した。七十二万円。

「皆も分ると思うが。事務所経費は、目に見えない。だから、上田に任せるので。時々は、俺に報告をしてくれ。」

「おーす。」

「まだ運営は、大変だが、軌道に乗るまでは。俺の金を使う。」皆は、初めての、自分の金を貰って。嬉しそうだ。一人四万円。・・・サラリーマンの、三倍。近い。

「俺は、お袋に一万円送るよ。・・・田舎は、アイスキャンディーが、五円だから。町のうどん屋だって。十五円だ。」佐藤の実家は、会津だ。皆で、お袋に、一万円。づつ、送る事にした。皆は。初めての給料だ。

「俺も、お袋に背広を、作ってもらった。から。一万円。送るよ。」

「みんな。見直した。よ。親孝行で。・・・夏には、ボーナス、貰うように頑張ろう。・

・・今日は、俺が。寿司。奢る。よ。銀座の。」

「本当。すかー。・・・こんな、ゴロツキが。行ったら。」

「大丈夫だ。よ。」皆で、タクシーで、銀座に向かった。まだ、五時だから、空いているだろう。と。予約しないで、行った。

「おーす。」

「らっしゃい。」

「おー。幸ちゃん。・・・事務所開き、した。んだって。招待状。こなかった。ね。」

「あー。身内だけだから。・・・都内の、親分衆も。来てくれた。よ。」

「東京は、狭い。よ。・・・二百人ぐらい、居た。て。情報だ。よ。」

「え。もう。分っている。んだ。」皆も、びっくり、していた。

「代表は、顔。なんだ。流石だ。」

「此処の寿司屋は、一人、五千円。かかるよ。掘は。低い声で言った。

「え。五。」口に、手を遣った。親父は、ビール、ブランディー、ワイン、日本酒。一杯、持ってきた。

「こんなでかい。人達。ばかりで。」

「あー。皆。空手、柔道、三段から、五段だ。よ。こっちが、相撲の、学生チャンピオン。こちらが応援団長で、喧嘩のチャンピオン。」すると、皆、立って。

「宜しく、お願いします。・・・おーす。」

「お。声の風で、暖簾が揺れた。・・・凄いな。みんな。幸ちゃんの仲間。」佐藤が。立って。

「はい。自分は、真田代表に、就いて、いきます。」どら、声で、喋った。

「そう。なんですよ。皆で、真田を盛り上げよう。て。団結した。んです。よ。」

「えー。幸ちゃん。頑張って。よ。・・・それじゃ。 今日は、俺の。おごりだ。・・・どんどん。やって、くれ。」真田も。

「親父。・・・本当。すか。・・・この人達。だよ。」

「あー。大丈夫だ。よ。・・・幸ちゃんの、門出だ。・・・まかしとけ。」

「よ。・・・江戸っ子。」親父が、一人一人に、ビールを、注いで。

「皆さんの、門出を、祝って、乾杯。」パチパチパチパチパチ。

親父は、嬉しそうだ。皆は、ご好意に甘えて、頂く事にした。

奥さんも来て。

「幸ちゃん。おめでとう。頑張って。ね。」全員立って。

「有難うございます。頂きます。ごっつ、あん。です。」

「幸ちゃん。・・・寿司食べて。」握って有る。三鉢。(一鉢五人分)出して来た。

「お。・・・本当。すかー。皆、皆びっくりしながら。食べている。

「お。・・・上手い。美味しい。本当。上手い。」見る見る。平らげた。そして、頭を何回も、下げて、帰った。寿司屋の親父も。

「あのぐらい、嬉しく、食べてもらうと。ご馳走しがい、有る。な。」嬉しかった。

真田グループは、突然の、接待に。満足していた。良い思い出に、なりそうだ。

昭和三十二年・四月一〇日。

次の日、九時。事務所の応接室に、全員集まった。隣に喫茶店のママが、来ていた。噂は、皆聞いていたが、正式な紹介は、無かった。真田は。

「皆に話が有る。・・紹介したい人が。居る。」と。言って。隣の部屋に居た。ママを、連れて来た。手を繋いで。

「俺達二人は。正式に。結婚する事になった。宜しく頼む。又、隣で、岡田商事を、立ち上げる事に成った。今日から、活動する事に、成った。そうだ。よろしく、お願いします。」ママは、一礼して。外へ行った。そして、事務員を、四人連れてきた。五人並んで。ママが。

「みなさん。岡田真理と、言います。こちらの四人は、事務員です。宜しくお願いします。・・・色々聞いて居た。とは、思いますが。そう言う事に。成りました。末永く。宜しくお願いします。」パチパチパチパチ。

「代表。早く言って、くれれば、良かった。のに。」

「あ。悪い、悪い。つい。二、三日前。なんだ。・・・とにかく。よろしく。頼むよ。」真田は、照れていた。ママ達も事務所に戻った。

真田グループの、同志を紹介しよう。


真田 幸介  東京都

経済学部   空手四段 全学連 三年連続優勝

身長 一八三センチ

体重 八〇キロ

実家 料亭経営 母・政財界、芸能界、知人多数


掘  正   千葉県

理工学部   応援団長    計算が得意

身長 一八五センチ

体重 九五キロ

実家 漁業 漁業組合理事


太田 誠   東京都 多摩区

経済学部   空手三段 全学連 順優勝

身長 一八〇センチ

体重 七五キロ

実家 農業 地主 農協理事


上田 春夫  山梨

政治経済学部 柔道三段 全学連 三位

身長 一八六センチ

体重 一〇〇キロ

実家 林業 祖父が代議士


宮田 博   神奈川

経済学部   空手三段 全学連 三位

身長 一七八センチ

体重 七〇キロ

実家 みかん農園 山林地主


佐藤 忠志  福島県

理工学部   相撲三段 全学連 三位

身長 一八三センチ

体重 一〇〇キロ

実家 建設業 商工会理事


須藤 力   埼玉県

経済学部   柔道三段 全学連 三位

身長 一八〇センチ

体重 九〇キロ

実家 家具製造業 商工会理事


山本 学   茨城県

商業学部   柔道三段 全学連 三位

身長 一八五センチ

体重 八五キロ

実家 旅館経営 団体役員


以上、真田グループの面々。

真田が。

「真田グループを、株式会社の、登録をする。営業内容。不動産売買・仲介。

証券取引。ゴルフ会員券売買取引。芸能プロダクション。人材派遣業。以上を本業とする。従って、全員正社員として、登録する。又、これからは、宅建取引業と言う、免許証が必要とする。だから、業務に携わっていれば、講習だけで、貰える。其の時は、受けておいたほうが良い。又、芸能人の地方巡業が、盛んになるので、ボディーガードを、依頼されている。若い者を集めてほしい。若者を教育して、派遣する。一人で、四人送り込めば。金には不自由しない。各自。この内容を理解し。行動してもらいたい。分らない事は、何時でも聞いてくれ。・・・先程の・宅建取引業・許可の講習を全員受けてください。」

「代表。芸能界。四人送り込んで、いくらですか。」

「あ。それはまだ。ハッキリしてない。と言う事は、こちらから出せる人数を、報告しなければならない。三十人から五十人ぐらいと言われている。其の数字を二、三日中に出せないかな。」

「分りました。」

「又。二人。づつ、交代で、親分のボディーガードを頼む。皆で手分けしてくれ。毎日では無い。大きな会合の有る時だけだ。」

皆は、深刻に、話し合っていた。手っ取り早いのは、芸能界。だな。大学にいって、退学するような奴を探す。掘と太田が、ボディーガードに行く事にした。

各大学は、入学式も終わり、学生達は、目標に向かって動き始めた。傍ら、家庭の事情、個人のわが儘で、退学になった人。落第生たちが大勢居た。真田グループは、広報に、五十人募集した。百人来た。其の中から、五十人選抜した。

真田は、真理のほうも気になり、真理と話していた。

「うん。私のほうは、二百人。超えています。ので、明日から面接をします。」

「来週、議員さんと会うから、はっきりした人数を知りたい。」

「分りました。直ぐ纏めます。」真理も、しっかりしているから、安心している。

真田グループは。

「代表。親分に警護の日程を貰ってきました。」と渡した。

「おー。四月と五月で、十日だ。うん。でも。葬式が、急に入って来るから。・・・掘に任せるから、頼む。・・・あ。おれも入れて良い。よ。」

「代表。」上田が、ノートを出した。

「これが五十人の、名簿です。」

「お。集めた。来週会うから良かった。」皆は、一段落で、ほ。と。していた。真田が。

「掘と大田が、親分。ところへ行って、分かったと思うが。縄張り主と露天商の、地縄張りは、繁華街の揉め事。などなどは。昔から、組織として遣るので。我々には、入る、隙間が無い。だから。真田グループは。企業相手に。頭脳を使って。親分とは、違う方向から。任侠道の価値を。確立していく。言わば、インテリーやくざと言う。

だから、我々、真田グループは。スーツネクタイ、スタイルが。正装だ。・・・皆も、六法全書を読んで。勉強してくれ。本棚に、殆ど置いて有る。」本棚には、法律、国会、企業関係の本は、全て、おいて有る。真田が、全部揃えた。

久しぶりに、笹本会長と会う。議員も一緒だ。母の店で。

「よ。久しぶり。」会長と握手して、座席に座った。

「何時もお世話になります。」真田は、深々と、頭を下げた。

「真田君。こちらが先生。将来、総理になる。人だ。」議員は。

「会長。ご冗談を。・・・初めまして。○○です。」名刺を出した。外務次官。

「この前、話した人数。集まりました。かね。」

「はい。とりあえず。二百名。登録しました。」名簿を出した。

「お。成る程。真田君は。遣る事が、早い。・・・安心して、任せられる。ね。」

「はい。こちらは、女社長で、設立しました。岡田商事と言います。」議員は。

「あ。そうですか。実は、気になっていた。んです。・・・それは。安心だ。早速。責任者に、登録させます。一社のみ。だけしか。登録出来ません。から。大丈夫です。今後は、人数が、増やすようになりますので。頭に置いてください。とにかく、外交が、盛んになります。強いて言えば。昔の長崎の出島ですよ。・・・頑張ってください。」

「はい。有難う御座います。・・・この件に関しては、私は、一切、タッチして、いません。女社長と、次官と会って欲しい。んです。が。」

「あ。良いですよ。私のほうも、担当者を紹介します。」

話は、成立した。会長は、嬉しそうだ。

「よし。一件落着。まだ時間が早いから、芸能界の、ボスに電話して、来てもらおう。先生が居る。から、あの女優。」会長は、電話かけに行った。直ぐ戻ってきた。

「真田君、直ぐ来るそうだ。・・・先生も。あの女優。来ます。よ。じゃ。乾杯するか。」料理の用意は、出来ていた。会長が、二人に注いで上げた。

「先生の、今後の活躍を、祈念して、乾杯。」パチパチパチパチ。

「なんてったって。もう直ぐ幹事長だから。な。・・・先生。」

「ま。・・・どうなる事。やら。・・・分りません。よ。此の世界は。」

「先生。・・・金のほうは、大丈夫です。よ。各社に、伝えてあります。から。それに、今度。上場する会社は、三倍になる。・・・私に任せてください。」

「真田さん。何時も。ね。会長には。助けて頂いている。んです。よ。」

「はい。わたくしも、会長には、お世話になっています。」軽く会釈をした。

三人で、酒交わしている。うちに。

「お邪魔。しまーす。」女社長と女優が入って来た。

「お。待っていました。どうぞ、どうぞ。こっちへ来て。」会長の傍へ座った。女優は、議員の傍へ座った。

「社長。紹介します。・・・真田幸介。真田グループの代表。・・・此処の女将の、ご子息です。・・・宜しくっ。」

「真田と申します。よろしくお願いします。」真田は。深々と頭を下げた。

「あら。良い男ね。」

「社長。・・・話が。先。」

「あ。・・・はい、はい。そうですね。・・・ところで、何人。集まりました。」

「はい。五十人、集まりました。」

「あ。良かった。今、問題がいっぱい。出て来て、困っているの。・・・直ぐ、動いて頂かないと、地方の、温泉街。商店会。農協。・・・歌手の招待状を、くれて。大売り出しをしている。のよ。だから、引っ張りだこで。都内では、キャバレー。クラブが、乱立していて。これも、プロダクションが、ガード対策に、苦労。している。の。・・・良かった。」

「社長。ザックバランに。料金は。・・・・ボディーガード。の。」

「そうね。話し合いは、したのよ。一人、一日。五千円で。歌手一人に付き、四人来て頂いて。食事代、宿泊代は、こちらが持つ。バンドも行くでしょう。大変、なのよ。スタッフ三十人。ぐらい。になる。から。」

「うーん。・・・どうだ。・・・真田代表。一人、五千円で、四人。だから、一日、二万円。」真田は、考えて。

「すると、一公演は、一泊二日。と言う事ですか。」

「そう言う事です。だから、一公演。二日。です。・・・でも、連続講演の時も有る。んですよ。同じ県内で。」

「分りました。賛同させて頂きます。」

「あ。今の話、若い衆だけ。ね。・・・会長の分は、各プロダクションで、工面すると、言っていました。接待で。」

「はい。有難う御座います。」

「あ。良かった。明日、私の事務所に来て、頂きますか。」

「分りました。伺います。」

「よし。一件。落着。」会長は、皆に、ビールを注いで。

「社長と真田グループの。発展を祈念して。乾杯。」皆で乾杯した。

「真田君。私が入ると。この様に決まる。んです。よ。・・・全て、ね。これからは。良い結果を出して。依頼した人を。納得させれば。・・・益々、真田幸介の。信用が広がる。それを肝に命じて。」

「はい。分りました。」

「会長。話はもう、終わりだ。今夜は、飲もう。」議員は、女優が、来ている。から、嬉しいようだ。女将も呼んだ。

「あらあら。皆さんお揃いで。お世話になります。社長。」

「良い。ご子息さんで。羨ましいわ。女将さん。・・・大丈夫です。よ。・・・世の中。

ケース×ケースです。から。」

「先生も、よろしくお願いします。」

「うん。中々、しっかり、もんだ・・・感心するよ。女将さん。」

宴会は、遅くまで、続いた。十一時だ。真田は、失礼して、帰った。そして、

真理と連絡を取って、新宿のホテルで待ち合わせて、泊まった。話は、明日する事にして、二人は、愛の証を、確かめ合った。

次の日、二人は、十時頃。起きた。コーヒーを飲みながら、話していた。真田は議員の名刺を、真理に渡して、電話をして、会いに行くように指示した。真田は、プロダクションの社長に会いに行った。

「お早う御座います。」ドアーを開けて入った。

「はい。どうぞ。」社長室へ案内された。ポスターが、所、狭ましと、置いて有る。社長が、歌手のリストを出して。公演日程を真田に見せた。二年先、三年先。凄いスケジュールだ。この分だと、まだまだ、人が足りないようだ。仕事の先が、見える。こんな話がある。んだな。と。真田は胸を、膨らました。

「どうですか。真田さん。スケジュールが。いっぱい。でしょう。・・・ところが。現場は、いたずらが大変増えて、着物を斬られた。り。塩酸を撒かれた。り。何十万もする着物が、代無し。なの。スタッフは、忙しくて、手が回らない。し。そう言う仕事の、人間じゃない。し。困って、居たの。・・・明日からでも動いて、貰いたい。・・・これ。・・・一ヶ月のスケジュール表。渡しておく。予定付いたら、電話頂戴。ベテラン歌手は、十人ね。・・・金も、倍よ。」

「分りました。帰って直ぐ、予定を組みます。」真田は、赤坂へ帰った。皆、話して居た。

「おーす。」ドアーを開けた。

「おーす。ご苦労さんです。」皆、立って、迎えた。親分のところで、覚えたみたいだ。

「皆、聞いてくれ。・・・ここに、地方巡業の、ボディーガードの、スケジュール表が有る。これに従って、人数の配置を、してくれ。ベテラン歌手は、十人だ。」

大田が。

「代表。人数が足りないですよ。・・・ダブって、居ますから。」

「うん。・・・そうだな。広報部にチラシを作って、他の学校にも、ばら撒いて、もらえば。五十人か。」

「それで、金は。一公演。一泊二日。五千円。宿泊代、食事付きで。・・・バイトにいくら、払うかだ。

「うーん。」考えている。上田が。

「二日だからな。三千円で。我々の取り分は、二千円か。五十人振る活動すれば。二日で、一〇万円。七人で割ると。一人、二万円だ。・・・一公演で一人。二万円。の、配分。になる。

仮に。一ヶ月。十公演あれば。我々は、一人、二〇万円入る。其処から、事務所に二万円払って、合計十四万円。が、事務所の取り分。俺達は十八万円。になる。・・・どうでしょうかっ。代表。」太田が責任者だ。

「あ。俺は、良いよ。皆が決めれば。」真田は、納得した。そして、バイトに連絡を取り。それぞれ手配した。スーツが無い人は、レンタルで。後で差し引く。明日から。動けそうだ。真田は、プロダクションに電話した。とりあえず全員参加して。雰囲気を覚える事にした。真田も、ベテラン歌手の担当になった。全員、出る時は。赤坂の事務所当番は、真理に、頼む事にした。

真理のほうも。議員の先生と担当者と会った。スケジュールを渡された。真理は、びっくりした。

「先生。こんなに予定。有ります。毎週、土、日曜日。ダブル時も。有ります。ね。」

「はい。何カ国も、来るときも。有ります。から。二百人じゃ。足りません。ね。」

真理は、又、びっくりした。

「はい。・・・まだ、増やせますので。大丈夫です。」

「お。それなら。安心してお任せ。します。ただ。人数だけは、揃えて頂きます。くれぐれも、宜しく。・・・あ。料金のほうですかっ。・・・一人当たり、二千円です。・・・それに、個人、個人。誘いが係る場合が有ります。ので、其の旨は、話しておいて下さい。なるべく、速やかに対応するように。心がけてくださる。ように。お願いします。他国でも、まかり通って居る。事なので、当方としては、断れません。お互い、大人として、考えてください。個人交渉で、構いません。」

担当官は、気を使い。ながら。話してくれた。真理は、にこやかに。

「はい。分りました。その旨は、くれぐれも伝えます。・・・それでは、来週の土曜日から、五十名。二箇所。三十名三箇所。計、五箇所。分りました。」

真理達は、話が終わり。一緒に食事をして、帰った。事務所に帰った。

二日間で五箇所。百九十名。・・・一人当たり、二千円。計、三十八万円。

支払いは、コンパニオンに、千五百円。事務所が。五百円。

真理の取り分は。九万五千円。でも、毎日あるわけじゃないので。・・・真理は、女の子の手配をした。毎日のように、面会を行なっていた。登録は、三百人を超えた。まだまだ、募集していた。

二社共に。出発は、上出来だ。真田も真理も。此の儘行けば。何とか成る。と。感じていた。四月末。給料日が来た。真田の事務所。

「みんな。良く遣ってくれた。難無く。過ぎた。有難う。ボディーガード代が。四十万円だ。・・・とりあえず。一人。四万円。づつ。計、二十八万円。残、十二万は、事務所経費に。それに、俺からの、給料が、三万円だから。一人七万円。」

真田は、封筒に入れて。手渡した。

「お。皆。真田の御蔭だ。あ。・・・代表の。おかげだ。」

「おーす。代表。・・・銀座の寿司屋で、皆で、おごる。よ。・・・姉さん。とこも。」と。掘が、銀座の寿司屋へ早速、電話した。直ぐ出きるそうだ。

「有難う。よ。・・・・ご馳走なる。よ。」真田は、気持ち良く返事した。そして、真田は、真理の事務所に行った。

「おーす。・・・社長は。」事務員が居た。

「奥の部屋です。」真田は奥へ入った。こんこん。ノックして入った。

「あら。いらっしゃい。・・・今、計算していた。の。初めての、給料。今月初めて、で。計。三百名。よ。・・一人、二千円で。会社が一人、五百円。取り。三百名で、十五万円。会社、入る。・・・一晩よ。・・・一か月。五回で。七十五万円。・・・私の手当分として。一か月三十万円。頂けるの。・・・悪くないね。」

真理は、真田に、抱きついて、キスをした。

「俺。んとこも。終った。よ。・・・・悪くはない。ね。・・・処で、皆が、寿司おごる。て言うから。一緒に行こう、よ。・・・事務員達。も、だ。って。」

「え。本当。じゃ皆を連れて行く。」真理は、鏡を見て、化粧を直していた。タクシーで寿司屋へ着いた。用意してあった。十三人分。

「お。今日は、大勢で。いらっしゃい。」親父は、喜んだ。皆は、この前のお礼を言った。

「代表。姉さんとこ。事務員さん。飲めるの。」皆、浮き浮きしている。

「あ。飲める。よ。」真理たちは、対面に座った。事務員達は、大きな人達。ばかりで、圧倒されていた。真理が。

「凄いでしょう。この人達。大きくて。」真理も嬉しかった。皆、とりあえずビールを注いで。堀が。音頭とって。

「乾杯。」パチパチパチパチ。料理が一杯来た。活け作りだ。

「わー。凄い。・・・何魚。」女の子達が。真田が。

「鯛、だよ。・・・大きいだろう。」六十センチは、有る。初めてだと言う。

女の子達は、寿司を食べて帰った。真理が。

「明日から、五月、ね。・・・早いわ。ね。・・・皆さん。頑張って居るので、びっくりした。・・・別人、ね。・・・学生時代。とは。」皆は。

「それはそうです。よ。姉さん。・・・代表が仕事、探して、くれている。から。俺達も。頑張らなくちゃ。・・・有難い。ですよ。」

「そうだよ。最初は、半信半疑だった。が。今、始まったばかり、だが。出だしは、好調だ。よな。」すると真田が。

「あ。そうだった。よ。・・・俺だって。でも、いろんな社長と巡り会ったよ。まっ。親父の顔と、お袋の顔も有ったから。けれど。まだ、始まったばかりだ。百万長者と言うけれど。我々は、一千万長者を、目指して、頑張ろう。」

「そうだ。代表。仕事を、一杯取ってきて、くれ。・・・必ずやり遂げる。から。・・・な。皆。」大田も張り切っている。皆も、嬉しそうだ。真田が。

「みんな。無駄遣いは、しない様に。な。・・・少し貯まるまでは。」真田は、口癖のように。無駄遣いには。気を。配っている。真理が。

「でも。凄い。勢いね。戦後復興。映画館も、賑わっています。ね。」

「あ。盛り場も、大繁盛。だね。バー、クラブ、キャバレー。活気付いている。から。親分達も、忙しい。よ。揉め事も、多くなって。我々の出番が、多くなる。

くれぐれも。自分からは。仕掛けないように。警察が。俺の動きを、見ている。て。情報が、入っている。でも。仕事は、法人化。している。から。大丈夫だ。所詮。知恵。比べだ。」すると、堀が。

「代表。オリンピックが。東京で開催する。て。本当。ですか。」

「お。掘。早いね。流石だ。そうらしい。東京で。三十九年。十月。大体、決まりそうだ。」

「代表も。凄い。な。・・・そこまで知っている。」真理も。

「本当。あなた。」

「あ。先日。ある、国会議員と会った。んだ。・・・この事は、絶対喋らないように。俺達の。運が。逃げちゃうから。な。・・・皆。慎んで、くれ。」

「そうか。オリンピック。・・・分った。喋らないよ。な。皆。」

「おーす。」

「それじゃ。外国の要人も。大勢、来ます。わね。・・・頑張らなくちゃ。」

真理もオリンピックは、知らなかった。真田が。

「近いうちに。株主総会の、日程を立てるから。学生バイト。五百人集めてくれ。六月二十日から十日間。これは、本腰を入れる。これからの真田グループが。

名を上げる絶好のチャンスだ。身体を賭けて、遣って貰いたい。掘は、総会の方。大田は、芸能界の方を、頼む。総会は一発勝負だ。バイトは、頭数だけ揃えれば良いから。俺は、明日。親分。とこ。行くから。事務所には行かない。」

上田が会計を払った。五万円。・・・びっくりした。十三人分だ。郊外の寿司屋だと、一人千円ぐらいだ。銀座は高い。上田は、これからは、この店には、来れない。と。思った。皆。此処で解散した。

真田と真理は。何時もの新宿のホテルに泊まった。真理のセックス熱は、真田の一日を、忘れさせてくれる。熱愛ぶりには、真田も頭が上がらない。演出なのか、それにしても、激しいものがある。次の朝。二人は、朝食を済ませ。分かれた。真田は、親分の所へ挨拶に。真理は、赤坂の事務所へ、行った。

「お早う。・・」若い者が居た。

「おーす。」玄関を開けてくれた。真田は、入った。丁度。親分が、出てきた。

「お。真田。お早う。元気そうだな。」

「はい。親父。おはよう御座います。失礼します。」

「まあまあ。上がれ。・・・今、庭を眺めていた。どうだい。若い連中は。」

「はい。頑張ってくれて。います。・・・これ。少しですが。」真田は、五十万円を入れた封筒を。差し出した。

「うん。なに。」

「はい。仕事をして、少し浮いたので、親分の足しにと。五十万円有ります。」

脇に。代行と幹部が居た。びっくりして見ていた。

「真田。大丈夫か。・・・こんなに。」

「はい。大丈夫です。・・・来月は。五百人集めて、企業絡みの小競り合いを、演出しますので、見守ってください。必ず、成し遂げます。宜しくお願いします。」

「あ。何やっても良い。けれど。ぱくられない。ようにな。・・・しかし、真田は頭が、良い。ん、だな。株とか、証券とか、総会とか。我々には、手。だせないよ。・・・頑張れよ。組織の方は。俺が、守るから。心配するな。」

「はい。有難う御座います。・・・失礼します。」真田は、立って、出ようとした。

「あ。真田。明日。警護頼む。ぞ。太田に、言っている。筈だから。」

「分りました。・・・失礼します。」真田は事務所を出た。赤坂へ行った。皆出前の、お昼を食べている。

「お疲れ、さんです。」

「あ。良いよ、良いよ。食べていて。・・・太田。明日。警護だって。」

「はい。分っています。俺と佐藤です。」

「うん。頼むよ。」

「明日、終われば、次の日程を聞いて。・・・あー。疲れた。」

真田は、ソファーに、寝転んだ。夕方、目が覚めた。

「あー。良く寝た。な。」もう五時だ。皆まだ居た。

「そろそろ解散にします。か。」

「おーす。」皆、帰った。真田は、隣へ行った。

「お。まだ居た。」

「あ。私だけ、だよ。・・・どうします。これから。」

「今日から、赤坂にしよう。母さんの店の、最上階。」

「良いわ。ね。歩いていける。し。」二人は、事務所を出てホテルに行った。

「あら。此処は、新宿より。良いわ。ね。・・・一緒にお風呂。入ろう。背中を。洗ってあげる」

二人は。風呂に入った。お互い、身体を洗ってくれた。真理は。丸裸で、ベッドに入った。真田も後から、入った。真理は、もう濡れていた。仰向けになって、真田は、すかさず、覆いかぶさった。透き通った白い肌。Dカップの乳房。茶色の乳首に大きな乳頭。真田の、セックス感を、沸き立たせている。ピンクに染まった。裸体が。しっとり濡れていた。真理は吐息を、吐きながら、しがみつく。二人は、ぐったり、其の儘寝た。二時ごろ、目が覚めた。二人で、ナイトクラブに行った。三時頃まで居た。部屋へ戻った。真理は。すかさず抱きついてきた。真理の情熱には、真田も振り回される。

年上の女は、自尊心が強いのか。普段は、しとやかな女だが。セックスに関しては、誘発的に迫ってくる。男としては、嬉しい限りである。其の儘寝た。朝九時に起きた。二人は、事務所に電話を入れ。休む事にした。夕方まで、ホテルで過ごす事にした。真田も気が張って、いたせいか。癒されたかった。

部屋で、ホテルの出前を取って、ワインを飲みながら、ゆっくり過ごした。真田は真理を。お袋に合わせたいと、言って、ホテルを出た。四時だ。二階に行った。お袋が居た。

「お早う。・・・母さん。合わせたい人が居る。んだ。」

「え。なに。」

「あ。・・・この人。・・・紹介する。・・・真理。て。言う。んだ。結婚する人だ。」真田は、真理を連れてきた。

「え。ビックリ。するじゃ、ない。急に。」

「真理。と。言います。初めまして。・・・よろしくお願いします。」

「まあ、まあー。・・・こんな綺麗な、方。何処で。どうぞ、どうぞ。」

座布団を出した。三人座った。

「あ。実家は、神田の本屋さん。活版刷り、からの、老舗、なんだ。彼女は、跡継ぎを迷っている。みたいで。」

「そうですか。父母は、お元気で。良いです。ね。・・・幸介には、勿体、無い。ね。」

「母さん。一言。よけいだよ。」

「あ。ほほほほほっ。すみません。口が滑って。・・・じゃ、お祝い、しなくちゃ。」

と。笑っていた。

「どう。今夜。」

「うん。今日は駄目だ。会長と此処で会う事に、なっている。」

「じゃ。改めてね。」女将は、店に行った。

「あ。・・・俺は、此の儘、待っている。夕方だから。会うのは。」

「素敵なお店ね。」

「あ。親父が。母に残した。プレゼントだ。母一代で終わりでしょうっ。後釜が居ないから。」

「あ。お前。どうする。これから。」

「会社に電話して、家に帰る。・・・家の母にも。会って、ね。」

「あ。分った。」

「そうですか。じゃ。私は、これで失礼します。」真理は帰った。

真田は一人で待っていた。少し、して、時計を見た。五時だ。・・・店から連絡が来た。会長が、見えている。真田は店に行った。

「お早う御座います。」真田は、丁重に挨拶した。

「お早う。・・・どうですか。・・・その後。」

「はい。芸能界とコンパニオンは、始動しました。」

「お。良かった。・・・収入は。」

「はい。我々には。充分です。」

「あ。・・・それを聞いて。良かった。・・・いよいよ。本命に、入る。よ。」

真田は、背筋を伸ばした。

「はい。有難う御座います。宜しくお願いします。」

会長は、メモ長を出して、広げた。

「ここに、十五社の企業リストが有る。・・・十社は。シャンシャン総会。・・・

五社は。解散総会。・・・その五社の会長。社長。取締役。部長。それぞれ、写真を添えてある。・・・この人達の、顔を覚えて置くように。開催時は、書いてある通りだ。問題の五社は、日時が、重なっていないのが。幸いだ。早いので六月二十日からだ。最後が。三十日。ただ。シヤン、シヤン総会。が。重なっているから。人数の振り分けをする。・・・処で。何人集められる。かね。」

「はい。五百人は、確実です。」

「うん。・・・そうか。それなら、何も言う事は無い。三社重なるところは。

二百。百五十。百五十。ん。割り振りは。任せる。」

「はい。分りました。」

「一社に。五百人は、要らない。せいぜい二百が限度だ。今。人数をはっきり書いて置こう。」会長は、十五社の。人数割りを書いて、真田に渡した。

「おおよそ。昨年と同じだから。覚えている。と思う。が。」


*前列から、席を、確保する事。

*賛成、反対。どちらも、全員、規律して、行なう事

*姿勢を正しくする。座る。立つ。歩く。背筋を伸ばす事。

*議題。報告の内容によって。使い分ける。

*シュピレヒコールは。反対。解散。会長辞めろ。役員辞めろ。会計領収書を、出せ。株主を愚弄するな。会社を私物化するな。

*シュピレヒコールは。責任者を、立てる事。

*声を出すときは。ハッキリ。大きな声で話す事。

「ま。このぐらいで、良い。でしょう。各社の議題が、載っている。から。皆で検討して、内容を分析、して置いてくれ。問題の五社は、もう一度、検討する余地がある。・・・もう一度会おう。俺も考えてくるが。真田も考えて来てくれ。株主総会は。入口で、議事録を作成した書類を配る。これに対する。賛否だ。シャンシャン総会は。議事録を読み上げたら。全員で。賛成の声を高らかに。発生する。其処で。議長が。賛成多数で可決する。と。行ったら。総会終了と成るので。簡単に終わる。・・・しかし。五社は、反対コールだから時間が掛かる。場合に依っては、一人壇上に上がる人を、決めて置かないと。・・・」

「はい。分りました。」

「よし。今日はこれで。終わり。久しぶりに、懐石料理を頼んである。」

会長は、チーママを呼んだ。

「お早う御座います。・・・あら。幸介さん。いらした。んですか。ご無沙汰しています。会長。板長が参ります。これ。会長専用の。ワインです。」

ワイン五本を、用意した。

「真田君。これからは、飲む機会が多くなるから。身体を壊さないように。赤ワインを飲みなさい。強制する。つもりは無い。が。赤ワインは、身体に良い。」会長は、真田にワインを注いだ。

「はい。有難う御座います。」二人は飲んだ。

「美味しいです。」真田は、嬉しそうに言った。板長が、懐石の用意をした。コンパニオンが来て。世話をしている。両手に花だ。四十分ぐらいで、終えた。これから宴会に入る。鯛の姿作り。刺身。煮魚。などなど。いっぱい。出た。

「さー。皆、食べてー。」コンパニオンも、食べている。普段は。コンパニオンは、食べては、いけない。会長の席、だけは。女将に、許しを得て。いる。好きなものも。飲める。

「あー。今日は、会長の座席で、良かったー。」一番奥の部屋で、トイレ付きで、他のお客とは、会わない様に、なって、いる。時計は、七時だ。

「真田君。俺は、親分には、成れない正確。でね。仕事の出来ない人。を。許せない。

又、二度しか、教えない。三度目は、ぶん殴る。面倒くさい。自分で遣る。

これじゃ。出世は出来ない。貴方のお父さんと、同じだよ。貴方のお父さんも、私は好きだったが。仕事は、頼めなかった。・・・直ぐ怒るから。だから。貴方は、素晴らしい。今まで。真田を見ていて、分った。よ。

だから。お父さんは、苦労していた。私は見ていた。戦後復興。此処まで来たのは。江戸一家も、そう。だが。真田のお父さん。が。一番だった。愛国心は、人一倍。強かった。し。銀座。赤坂。六本木は。三国人で、溢れていた。・・・当時の警察は弱かった。根性も無かった。だから。国は。暗黙のうちに。江戸一家に。任せたような。ものだ。

それで、お父さんが。筆頭に成って。立ち上がった。境界線絡み。強姦。窃盗。暴行。全て排除して。くれた。んだ。住民は、喜んで、親父を、拝んでいた。よ。飲食店の開店だって、守ってくれた。し。ごたごた有れば、直ぐ飛んで来て、くれて。銀座の寿司屋。なんかは、相当助けられた。よ。・・・このホテルを、建てる時。も。境界線、地権者絡みで、大分揉めた。んだ。それを、お父さんが。纏めてくれた。だから、この店を経営する。ようになった。んだ。御礼に。て。夜なんか。女は、歩けなかった。強姦されて。・・・現在は、落ち着いてきた。し。人が集まるように。なって。商売も繁盛している。し。事務所ビル。庁舎。マンションが。どんどん建っている。それもこれも。親分集の御蔭。なんだ。よ。地元の経営者達。は。皆、知っている。よ。いくら、良い店。良いホテル、美味しい物。作っても。  

安心な街で、なければ。人は、集まらない。よ。真田君にも、この界隈を、安全で、人が、もっともっと。集まるように、して貰わないと。政府。警察は。当てに、ならない。特に。警察は、事件が起きないと、動かない。起きる前に止めるのが。親分集だから。誰もが知っている。話。だよ。

だから、真田君。人を助けておけば。良い事。あるよ。」

「はい。肝に命じて、頑張ります。」話し込んでいた。十一時を、回っていた。

真田は、失礼して帰った。会長は、上のホテルに泊まるようだ。

次の日。真田は、早起きした。体調を整えて。事務所に行った。まだ誰も、来ていない。ソファーに横に座っていた。

「おーす。」皆、次々、出勤してきた。コーヒーを入れて、飲みながら話して居た。

「代表。早い、すね・・・今日は。」

「あー。早く起きたから。・・・皆。運転免許証を取る。か。地方に言って。講習を受ければ、貰える。と。聞いたが。・・・」

「良いですね。調べましょう。」

「あー。調べてくれ。えーと。これに目を通してくれ。六月二十日から。

総会だ。太田は、芸能界だから。総会は、良いだろう。堀が遣る、から。日時と開場と議題内容を把握して、それに対応する。シュピレヒコールを、当てはめる。」

皆は静かに読んでいた。

「あ。上田。・・・大学の広報部に行って、バイトの手配。日時に。合わせて、頼む。」

「はい。了解です。」

「掘。・・・最後の、五社が、標的、だから。議題を分析。して。・・・会長。社長の解任。らしい。要するに、首を取る。頼む。よ。」

「はい。分りました。」

「後。バイトの管理。だが、三十人ぐらい。一グループを作って。それを束ねる人。一人。決めて。責任を持たせる。その代わり。倍払う。統率力が、大事だ。から。」

「おーす。分りました。」掘は、力が入っていた。

「太田の方は。大丈夫。だな。」

「はい。大丈夫です。」

「もう一つ。真田グループに入る人が、居たら。どんどん。入れてくれ。要するに、自分の若い衆を、増やして、ほしい。一人に付き。五千円払う。」

「おーす。」皆は相談を、始めた。真田は、応接室へ行って。本を読んでいた。

真田は、本を読むことで、有名な学生。だった。最近、忙しいし。緊張感があった。せいか。本からは、遠ざかっていた。電話は、どんどん使える。ので。太田は、自動車免許の事を調べていた。

「代表。立川で、取れます。手数料と二日間の、講習で。」

「お。予約してくれ。すぐ行こう。・・・太田の、都合、だな。・・・ボディーガードが。空いている。日。」

「はい。明日から、火、水、木が。空いています。」

「じゃ。直ぐ予約取ってくれ。」太田は、電話をしていた。すると。明日から、空いている。と言うので、直ぐ、予約を取った。

「代表。取れました。」太田は、喜んだ。真田も、皆、喜んだ。

次の朝。皆は、七時に、新宿に集まって。電車で、立川に行った。二日間。通って。自動車免許証を。取得した。皆は嬉しくて、堪らなかった。費用は、全部真田が、払った。

「凄いな。・・・運転免許証。」見せ合って、いた。真田が。

「車。買うか。でも。百万から。一千万円。か。・・・高いな。まだ。乗れないかな。」

「代表。まだ、まだ、でしょう。・・・始まったばかり、ですから。」

「代表。クライスラーが。良いよ。」

「あ。それは、駄目だよ。・・・親分が乗っている。から。同じのは。乗れない。妬みが、絡むから。」真田は、組織の、上下を。知って、居た。

「あ。そう。なんですか。じゃ。キャデラックは。どうですか。」

「うん。キャデラックが、良いか。」真田達は、取らぬ皮算用の、自動車談議に花を咲かせて、いた。

おおよその。計画は立てた。後は、会長と会って、了解を得るだけだ。皆帰った。真田は、皆が居る、うちは。真理に電話を、した。り。事務所に。行った。り。は。しないように、心がけた。皆が居なくなった。ので。電話した。出てきた。

「中へ入れば、良かった。のに。」

「うん。皆に、気配りしない、と、妬みが出る。と。思った。んだ。」

「え。それは、言えます。・・・私も電話しない、ようにする。」

「あ。そうして、もらえたら、良いね。」二人は銀座の、寿司屋へ行った。

「らっしゃい。」親父が出て来た。

「親父。カウンターで。」

「お。今日は二人。」奥のカウンターに、座った。

「あ。親父。ワイン。見せて、くれ。」親父はワインを、出した。

「はい、これ。五種類。だよ。一応。・・・好みがある。か。どうか。試しますか。」

親父が注いでくれた。真田は、試して、いた。母の店の、とは、違う。

「どうですか。」親父が傍に来た。

「うん。ちょっと、違う。母の店の。が。旨い。ね」

「電話、貸して。・・・聞いてみる。」真田は。女将に電話して、聞いた。スペインのワインだ。そうだ。帳簿見ないと。分らないと言うので。ある物を飲む事にした。ここは、フランスのワインだと言う。

「うん。美味しいけど。ちょっと違う。甘い感じが、する。・・・良いよ。」

真理も飲んでみた。

「美味しいよ。これ。」真田は、これからは、ワインを飲む事。に、決めた。

「親父。自動車免許証。取った。よ。」真理も。

「え。何時。何処で。」真理も驚いた。

「うん。一昨日。立川で。」親父も。びっくりした。

真田は、見せびらかした。お客さんも、びっくりしていた。まだ、一部の人。しか、持っていない。ここでも、自動車談議に。花が咲いた。二人は、店を出た。赤坂のホテルに、泊まった。次の日。九時に起きた。今日は、日曜日で、休みだ。レストランで、食事をしながら話して、いた。

「私。神谷町に、引っ越す。わ。よ。・・・だって、無駄遣いよ。ホテル代。」

「あ。そうして、貰えば、俺も、助かる。よ。・・・じゃ。これから、行って見る。」二人は。真田の家に向かった。

「わ。広い。こんな立派な。家。有る。じゃない。ここに。住みたい。庭も広いし。大きな家。憧れだった。わ。庭付きの家。・・・良いでしょう。引っ越しても。」

「あ。俺の方から。頼む。よ・・・でも、お前の親達。は。」

「うん。大丈夫よ。親達には赤坂の事。話して、あるの。会社を、任されている。て。謄本も見せたから。安心している。の。そんな関係で、事務所の傍に、引っ越す。と言えば。親達は、反対しない。わ。」

「うん。それなら。良いよ。」

「わ。嬉しい。」真理は、真田に、抱きついた。真理は泊まって、真田の部屋で、一夜を明かした。

次の日曜日は、引越しで忙しかった。引越しも終わり、一段楽した、二人は、母の店に行った。女将が居た。真理は、女将さんと、呼んでいる。

「女将さん。今日引っ越して来ました。今後とも、宜しくお願いします。」と。両手を突いて。おじぎをした。

「まあまあ。こちらこそ。宜しく。ね。・・・私は、此処に住めるから。大丈夫。よ。幸介。部屋を造り替えたら。どうですか。・・・真理さんの、好みに。」

母は。優しく言った。

「うん。考えては、居た。んだが。・・・直そうか。」真田は、真理と相談して、リビング、トイレ、バスルーム、洗面所、キッチンなど。一階を、部分的に改造する事に成った。日時は、仕事が、一段落してから、始まる事に、した。

「母さん。板場に、何か注文する。か。俺達、朝から何も食べて、いない、んだ。」

「あ。そう。頼んであげる。」電話で、板長に注文した。直ぐ来た。

「おー。美味しそう。そう、そう。母さん、ワインのメーカー。教えてよ。

今度。同じワインを、寿司屋にも、置いて貰う事に。成った。んだ。」

「はい。書いて、置いたよ。」と。メモを貰った。

「スペイン産だ。これを親父に渡して。・・・よし。食べよう。」

二人は、ワインを飲みながら。食べていた。母と、ゆっくり、食事を、した。

真田と真理は、家に帰った。

次の日、二人は、歩いて事務所に行った。二十分ぐらい。歩いた。まだ誰も、来ていない。それぞれ事務所に、入った。

「おーす。」

「おーす。コーヒー入っている。よ。」真田は、皆にコーヒーを入れた。

全員座った。真田が。

「株主総会の、段取りは。この前の、計画通りに進める。バイトは、一日。三百人から、五百人。計画通り。割り振って、くれ。」

「はい。分りました。」

「それに。真田グループに、入る。若い者。・・・集まり、そうかな。」

「はい。現在。四十人。リスト。しています。」

「そうか。・・・うん。俺も、二十人集めた。が。百人ぐらい、に。したい。から。

後。四十人。頑張って。くれ。・・・家は。仕事が有る。任侠道一家。だから。世間的にも。親達にも、通りは、良いと思うよ。」

「はい。そのように話して。集めて居ます。・・・頑張ります。」全員。大きな声で。返事をした。

「それは、近いうちに。召集するから。目標にしていて、くれ。」

「おーす。」

真田は。事務所を出た。笹本会長と会う。新宿のレストランで。昼食を取りながら。

「会長。計画表。と。人数の。日割り。表です。」会長に渡した。

「おー。良い。んじゃ。ない。・・・良く、出来ている。」二人は、食事をしながら。話している。

「真田君。今度の、仕事を。成功に、終われ、ば。今後の金の、心配は。する必要。無くなる。なぜなら。この十五社が。日本を支える。大手企業。だから。だ。銀行も系列。だし。証券取引所も、自由自在。だ。

何時も言うけど。飽くまでも、成功報酬。だ。失敗すれば。金は。貰えない。

金は。定めていない。飽くまでも、先方に任せる。多い少ないは。真田君の器量だ。・・・この事は。約束だよ。」

笹元会長は。成功するのは。分かって居る。しかし。(勝って兜の緒を締めよ)絶対勝つ。と言う気持ちを。向上させるため。鞭を入れている。

「分りました。頑張ります。」

「処で。若い衆。何人。集まります。かね。」

「はい。直系で。百人。集まります。・・・総会の五百人は。学生バイトです。」

「ほー。凄いね。まだ。三ヶ月だ。貴方は。人に好かれる。し。リーダー格で。皆に頼られるタイプ。なんだ。な。・・・誰かに、教えられた。」

「自分は、親達が仕事で、忙しかったから、五歳の時。野外活動している、団体に参加した。んです。海、山、川遊び。又、農家に、泊まって、手伝いをした。り、ボランテアで、幼稚園児と、遊んだ。り。中学二年まで、そんな事を、していました。そして、自分は、身体が大きかった。から。何をするときも、一番先で、リーダーにされて、自然と、馴れました。だから、土日は。東京に居なかった。です。よ。絵が好きで。何時も鉛筆を持っていました。中学三年になって、高校受験勉強が有る。んで。辞めました。そして、高校に入って。親父が。サンドバッグを、買って来て。空手を遣れ。て。近所の道場に通った。んです。それが夢中になって。寝る暇も無く。叩いて。いました。手の皮が、何回も剥けて、血だらけになって。今は、手を、真っ直ぐに、伸ばせない。ですよ。・・・タコが張って。いて。ほら。」真田は。手を出した。会長も、みた。

「ほー。本当だ。凄い。一センチは、有る。足の、かかと、と。同じだ。」

「はい。こうやって。コンクリートを、叩いても。痛くない。です。」

と。コンクリートを。どんどん。と。強く叩いた。

「うーん。そうか。話を聞くと。幼稚園から。リーダー。なんだ。野外活動の先生が。真田を育てた。ん、だ。それに、親父がサンドバッグを買って来た。空手を遣れ。これも、真田を、左右、する。切掛けだ。・・・それに、何と言っても。貴方の決断だ。任侠道を選んだ。そして、私と会えた。振り替えれば。大学時代も。リーダー格で、過ごした。」

「はい。ただ。任侠道を選んだのは。親父が殺されて、から、です。親父が生きている。頃は。実は。やくざは。大嫌い。だった。んです。」

「あ。そうか。あの。お父さんじゃ。・・・考えてみると。お父さんが、任侠道に。誘ったのかも。・・・考えられる。かも。ね。ハハハハ。」

「はい。そう言われて見れば。良い方に考えれば。そうかも。」話は、弾んでいる。

「私とは、違う。・・・血統かも、知れない。な。大学の成績を見ると、勉強もしていた。し。要するに、後は、金。次第だ。天下を取る。のは。真田君。金は。私に。任した、まえ。必ず。導いて遣る。・・・俺が、何時死んでも良い様に。」

「有難う御座います。」

「うん。それから。ね。真田君。私は。畳の上では。死ねない。・・・自分で、分る。見方も多いが。敵も多い。何時。何処で。殺される。か。分らない。本当。なんだ。よ。

だから、私の代わりに成って。ほしい。私は、今で。満足している。子孫も居ない。し。酒と女で。紛らわして、いる。失うものは。無い。し。思い切ったことが、出来る。怖い者は居ない。これが私の。強みだ。皆。俺を、怖がっている。だから。俺が死ねば、喜ぶ人が、多い。しかし。困る人も居る。

真田君。私が。遣ろうとしている事は。飽くまでも。企業の、為だ。株主の、為だ。

なぜならば。駄目な社長に。居座られたら。会社が駄目に。なる。と言う事は。株主にも。悪影響になる。企業にとって。良いリーダーが。必要で、ある。我々は。身体を、張って。応援する。それが。真田君の。これからの。仕事だ。日本の。為だ。」

「はい。分りました。」真田は。心が。震えた。恐ろしい事を。考えている。でも。俺も其の通りだと。決心した。会長のノウハウを。早く習得する。事が。自分の宿命。だと。心に言い聞かせて。いた。

「会長。必ず身体を、張って。頑張ります。」

「うん。・・・頼む。よ。」会長も、真剣な様子だ。でも。顔は、喜んでいる。

食事を済ませて。分かれた。三時を回っていた。真田は、真理に、電話した。

議員と担当官を、赤坂の店に、招待するように、そして、女の子二人。泊まれる人を連れてくるように。真理は、困った。調べた。・・・見つかった。真田は、板長に電話して、料理を六人分頼んだ。そして、ホテルの最上階を予約した。六時に店で、待ち合わせた。真田は、真理と女の子達と、座って、待っていた。

「失礼します。」議員達が、入って来た。

「はい。どうぞ。お入り、下さい」真田は、真理達と対面に、座わらせた。

「どうも。今日は、お誘い、いただきまして。」議員達は、お辞儀した。真理が。

「いいえ。今後の、長いお付き合い。を。宜しく、お願い。致します。」真田は、真理の知らないうちに。二人に、三万円。づつ。渡した。

「じゃ。とりあえず、ビールで。」真田は、全員に注いだ。

「皆さんの。発展の、ために。乾杯。」真田が。音頭取った。料理が、運ばれてきた。

「先生たち。お忙しいとこ。ごめんね。・・・じゃ。二人。先生たちの、傍へ。座って。」二人は、議員と担当官の脇に、座った。先生達は。顔が、ほころびた。

「先生。この子達は。○○大学の、四期生。です。宜しく。ね。」女の子達も。嬉しそうにお辞儀した。すると、先生達は、安心したようだ。有名校の、子達は、口が堅いことを、知っていた。からで。ある。この子達も、分って。来ている。

「皆さん。先生達と、お友達になると、良い事が。いっぱい、有ります。よ。海外使節団に参加して、海外旅行できる。し。・・・先生。この子達は、五ヶ国語。話せる。のよ。・

・・背も高い。し。・・・今度、お供に、連れて、行って。ね。」

「おー。そうですか。優秀な子達。なんだ。・・・考えて、おきます。」

「本当。嬉しいー。」二人は。抱き寄った。真理が。

「先生、たちに。粗相の無い。ように。ね。」と。言った。

「はーい。先生、どうぞ」真田も、話が、はずんで、居る。

「先生。私らも、今度、株取引の会社を、立ち上げました。ので。宜しくお願いします。良い情報。いっぱい。集めます。から。」

「お。それは。良い。・・・殆ど。ガセネタ。で。ね。困ります。よ。」

「先生。私は、こうやって、付き合っています。から。ガセネタは。持ち込め。ないです。よ。企業の社長。直々の話。ですから。絶対間違いは。ありません。」

「お。選挙が近くなれば。金が必要に、なります。から。其の時は。・・・真田さん。私みたいな、議員は、沢山居ます。選挙資金に。苦しんで、いる。・・・其の時は。紹介します。よ。・・・助かります。よ。・・・お互い。」

「はい。お任せて、下さい。」真田は。弁を走らせた。女の子達二人は。トイレに行った。真田が。

「先生。今日は、あの子達と。このホテルに、泊まってください。最上階に予約して、あります。ので。と。真田は、キーを。渡した。此処を出て。左へ行くと、従業員、専用の。エレベーターがあります。お客さんとは、絶対、会わない。ですから。此処の店は。それが取りえ。なんです。密会。密談。いろいろ、使い分けて、下さい。」

「へー。それは良い、です。ね。この部屋が。・・・分りました。これから。利用します。」先生達は、嬉しそう、だった。女の子達が、帰ってきた。真理は、話していた。そして、真田と真理は帰った。

太田は。地方巡業のボディーガードを。難なくこなして、いた。大分成れたみたい。だ。真田も、真理と、家の改造も終わり。家具などそろえて。忙しかった。又、真理の仕事も、スムーズ。に、進み。忙しく、動いていた。

※六月二十日。

午前八時。真田グループの事務所は。なんとなく、そわそわしていた。

「皆。落ち着いて、行動する。ように。」

「はい。行って来ます。」今日は、二箇所だ。掘と、真田に分かれた。堀達は。先に出た。真田たちも直ぐ出た。会場に着いた。大きいコンサートホールの建物のようだ。人が忙しく動いて居る。ブザーが鳴った。ぞろぞろ入場している。真田は、指揮を取っている。若い者を支持していた。全員。並んで、一番前から、順に席を取った。この開場には、二百人来た。真田は、二列目の。中央に座った。

壇上には。役員が、十名ほど。並んでいる。客席から、ハッキリ見える。

総会が始まった。議事録読み上げ。休憩。十五分後。再開。決算報告。終わり。昼食休憩。午後一時から。賛否陳述。昼食は、弁当が出た。皆で、弁当を食べた。真田は。やっぱり、雰囲気が違う。シャンシャン総会だけあって。雰囲気は。賑やかである。ブザーが鳴った。全員。集まった。司会者が。今後の会社運営について、少し話して。賛否の。同意を。起立で。要求してきたので。真田グループは。即。起立して。賛成、賛成、賛成。と。右手を、上げた。そして。盛大な拍手を、送った。司会者は、深々と、頭を下げて。全員一致で。異議なし。と。報告して。

拍手喝采で。終わった。午後一時半。終了。真田達は。会場を引き上げて。事務所に集合した。少し立って。堀達も。帰ってきた。

「おーす。」

「よ。・・・どうだった。」真田が聞いた。

「代表。バッチリ。です。成功です。」真田と掘りは、両手を握って握手して喜んだ。明日も、この調子だ。真田は、ニコニコして。

「掘。・・・統括を一言。」掘も。

「うん。皆。馴れ合いで遣っている。から。後ろの方で、若干。騒いでいた。ようだ。

シャンシャン総会は。企業側の見方だから。静かにして下さい。」

「そうだ。よ。・・・結局。株を買って貰う。為の。デモンストレーションである。」

シャンシャン総会。は。スムーズに。終わった。十社。・・・残り五社。二社。づつ、二日。最後の日、一社。

そして。二日間は。揉めることは。有ったが。前列で。立ち上がって。議事は。反対で。持ち越し、となり。よって。総会は。後日。やり直しと。決まった。

皆、事務所に集まった。少し疲れた。様子だ

「ご苦労さん。皆、頑張っている。ようで。終わった会社からは。お礼の。言葉を貰っている。残り一社だ。明日は、太田も手が、空いた。ので。参加する。従って、全員参加で。頑張る。これが最後だ。後は、来年だ。気をしき締めて遣ろう。

皆帰った。明日の為に。ゆっくり休んだ。真田も家に帰った。家から、真理に電話した。真理も直ぐ帰ってきた。

「早かったのね。・・・そんなに簡単なのっ。」

「うん。少し揉めたけど。スムーズに。行ったよ。」

「そう。良かった。ね。この二日間は、心配していた。のよ。今日は、手料理で。家で。食べよう。・・・いろいろ買ってあるから。待って、いて。お風呂、入ったら。あなた。」

「あ。風呂入る。か。」真田は。湯船にお湯を入れた。溜まるまで、待っていた。直ぐ、溜まった。風呂に入った。三十分位、入って出た。

「あー。大分疲れている。な。」ソファーに。横になって居た。 

真理が。

「あなた。出来た。わよ。」真田と真理は。ワインを飲みながら。夕食を、楽しんでいた。

「真理。明日の仕事終わったら。皆、ゆっくり休む事にする。んだ。三日ぐらい。温泉にでも、行くか。」

「良いわ。ね。・・・熱海。」

「うん。熱海にしようか。」

「本当。明日。事務所に行って、調べて見る。」

「あ。任せる。よ。」二人は、夫婦気取り。で。家庭を味わって、居た。遅くまで話していた。真理も、少し飲みすぎたようだ。二人はベッドへ入った。真理の攻め方には。真田も戸惑っている。熱いものを、感じる。

次の朝。七時ごろ起きた。朝風呂を入って、コーヒーを飲みながら、トーストを。二枚焼いて食べた。そしてスーツに着替えて。真理も着替えていた。

「今日は、気合入れる。か。」真理も、一緒に出た。八時だ。誰も来て、いない。

真田は応接室に居た。コーヒーを、準備していた。

「おーす。」ぞろぞろ、全員、入ってきた。

「お。お早う。コーヒー入れた。よ。」皆に、注いで出した。

「代表。有難う。今日は頑張る。よ。最後だから。」皆。気合。入って、いる。上田は。今日は、三百人集めた。真田も、びっくり。していた。

「上田も、気合い。入っている。な。」

「はい。最後ですから。頑張ります。」真田は、喜んでいた。掘も。太田も。佐藤も。皆、目が据わっていた。決勝戦のようだ。十時から、だから。早いけど。行こうか。皆出た。上田は、バイトの責任者。十人に。指導して、いた。

会場に着いた。大きな、広い会場だ。コンサートホールだ。千人ぐらいは。入れる。真田を先頭に、バイト。三百人と、合流した。株主達も。大勢、着ている。何か今までの。総会とは違う。入り口に、黒の外車が。五、六台並んで、止めていた。

真田と太田、掘、佐藤を、先頭にぞろぞろ並んで入った。柄の悪い奴らが、三十人ぐらい。玄関の前に居た。真田と目が合った。幹部は、居ないようだ。真田達は。前列から座った。

午前十時に開催。社長挨拶。役員紹介。議事録を読み始めた。長々と、だらだらして、いる。真田は感じていた。開始時間も遅れて。やはり何かある会社だ。午前十一時半。議事録が終わり、収支報告も終わり。司会者が。質問有りませんか。の。声に。後ろの方で。十人位。騒ぎ始めた。真田は、これを、切掛け、に。掘に。合図して。立って騒ぎ始めた。ステージでは。役員たちが。集まって、話している。会場は。社長辞めろ。役員解散しろ。株主を甘く見るな。の。シュピレヒコールが飛んでいる。司会者が、休憩を宣言した。休憩に入っても。後ろのほうも、騒々しい。年配の人が、壇上に上がって、何か叫んでいる。真田たちも、立ってシュピレヒコールを繰り返している。司会者が。・・・本日の、総会は、次回に繰り越す。日時は後日、文書をもって連絡する。本日は、解散。・・・と。会場内は。大荒れとなった。真田達は。とにかく外へ、出るよう。指示した。全員外へ出た。掘は、会場から、離れたところへ。全員集めた。そして、バイト達を帰した


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