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044、創造神 3(欲しいもの)。

「なにがそれなんだ?」

「それなんだよ!」

俺の考えをリンに話し出した。


ずっと考えてたんだ。

アンの父ちゃん達と俺達、どちらも男。

なのに、片方がセイジョ。

セイジョと言われたら、こっちの世界でも、俺の世界でも女、女性と思うのにわざわざセイジョと名付けてる。

それに、勇者をユウセイシャにしてるし。

そんで、二人に何させるかと言えば、聖地の中でヤってこいだぜ。

ランスの中では、色々無効の最強体質をガン無視の催淫効果抜群で、強制的にヤる。

その前はどうかはしらないが、勇者が気に入り、抱いてもいいと思わせる人員をわざわざ選んでる。

現に、ランスに入る前にキッ……口付けたし、フェラもされた……あっ、これ咥えて扱くこと……そこはフェラチ○って同じかよ!そう略でフェラってんだ。

じゃあ、セック○って言う?……言うんだ。

キスだけ口付け?……キスって言うのか、へぇー、なんか悩んで損した気分。

あっ?何だっけ?

えーっと、まあ、ランス入りする前にお前は俺を気に入った訳だ。

……あっ?俺?えーっと、まあ後で……後!

そんな人選……後っ、あとで!

で、そんな人選しなきゃいけないくらい、ランスでセック○することは重要な訳だ。

そこで、俺は何かが欲しいのかと考えたんだ。

で、そこでこの『優精者』と『精助』が出てくる。

男じゃなきゃいけない理由、ランスで欲しいのは精液なんじゃないかと思った。

出たやつは、ランスの中に吸収されるだろ。

俺の中に出た、お前のも残らず全部!

まあ、欲しいのは精液より、その中の精子だろうけど……精子を知らない?

あー、そっか顕微鏡とかで見るしかないから知らないのか!

じゃあさ、こっちでは精液っては……言わないの?

だって、さっき言ってたじゃん……俺が説明したから分かったのか、あーさいでっか、じゃあ、何て言うんだ?

……命の種か、確かにそうだな。

じゃあ、その命の種をランスは欲しいって訳だ。

ちなみにだな、その命の種の中には、精子ってやつが確か一億以上はいるはずだ……億が分からない?

えーっと、一十百千万十万百万千万一億……うん、これが一億。

……マジマジ、ちょっと待てよ…………ほらほら、射精一回にあたり、えっ?通常一億から四億ってまじかー、すげーな。

なっ言った通りだろ、ってこれは読めないってな。

でも、俺の世界はそういうのの解明とかも進んでるから、これは間違いはないぞ。

それに、実際顕微鏡で動いてんの見たことあるし、あっ顕微鏡はあるよな……知ってけど見たことないっか、アンとか持ってそうだな。

まあ、それで精子を見たことある……俺じゃねぇぞ、昔ダチがふざけて調べたのを見たことあるだけ。

こんな、おたまじゃくしみたいな形。

……おたまじゃくしがいないのか、こんな形のって何かいる?

この尻尾みたいなので、ウネウネ動くんだけど。

……あっ?人魚の子供……いるんだ人魚、ってか人魚の子供がおたまじゃくし、微妙なのは何故だろう、まあいいや。

じゃあ、それでその人魚の子供のめちゃくちゃ小さくて目にも見えないくらい小さいのが、一回出すとあの中に一億以上いるんだよ。

……あっ、人魚の子供って考えるなよ、目とかもない、形だけのやつだから、形だけにしとけよ、こんな形で動くだけって考えろよ。

クハッ、眉間にシワ寄り過ぎ、おもろいなお前。

クックックッ……すまん、何だっけ?えーっと。

……そうそう、ランスでは、命の種が必要って話だ。

……何でって、それはそう設定した創造神か、あとは大精霊が知ってるだろうが、俺には分からん。

俺に分かったのは、ランスでは存分にヤれってことだけ。

……昨日は光るまで何回?まあ、三回イッたとする。

それだけで、二人分で単純計算だと六億から二十四億の命の種をランスは確保した訳だ。

あっそうだ、そん中でも正常なのって結構少なかった気がする。

……この辞書には載ってねぇな。

いっか、六億以上もあんだから、減っても大差ねえだろ。

ん?そうなると、最初の時の魔石みたいになったのって、もう満タンなったぜーみたいなのかね?

……だよな、知る訳ねえよな。

あっ、だとするともしかして大災厄って、うーん。

……あ?ああ、もしかしたら大災厄ってのはなくて、命の種を確保する為だけの口実なのかなっと思ってさ。

……あっ、実際被害が出てるとこあったな、すまん。

だとすると何だろうな、ってか堂々巡り繰り返すだけだな。

アンみたいに大精霊と会話出来んかなぁ。

あっ、電話……かけてみる?

繋がるかな?この間の着歴残ってんだよねー……おっ、繋がった。

……出ない?これって居留守だと思うんだが。

……居留守ってのは、いるのに留守ですよーって無視すること。

ある意味スルーしてるとも言える。

…………出ねぇか、頑固だな。

まあ、しゃーねぇっか。

今回はいいや。実はまだ一回残ってんだよねー。

……んっ?ああ、この間、大精霊がさー、この電話三回使えるようにしたって言ってたけど、まだ二回しか使ってないんだよねー。

アパートの大家さんと、会社の二回しか使ってないから、まだ一回電話出来るはずなんだよ。

今回出なくても、電話って通話してなんぼのもんだから、まだ電話したとは言わないんだよ、だからどっかで出てもらわなきゃ。

……んっ?他に電話する相手?いねぇし。

……親?連絡先知らねぇよ、生きてんのか死んでんのかも知らねぇ、最後に会ったのは……高校のときだから、軽く10年以上は会ってないし。

……友人?疎遠になっちまったらもう連絡先なんて知らねぇ。

スマホの前は携帯だったけど、何かの時に機種変でアド替えメール飛ばしたら、エラーで返却される位だったし、そんなもんだったってことだろ。

……あっ、分かんなかったな、えーっと……そう?いいの?

まあ、そんなこんなで俺が個人的に連絡取りたい奴はいない。

……なんだよ、なんでそんな顔するんだ?


リンにギュッと抱き締められた。

「それを悲しいと思わないのが、悲しくてな」

「ないない。逆に連絡取らなくて済んで楽」

「お前の世界がそうなのか、お前がそうなだけなのかは判断が付かないが、話を聞いてると人間関係が希薄だな」

「なくていいなら、ない方が楽じゃん」

「そういう関係しかしてこなかっただけだろう」

「深くとかめんどうじゃん」

「やっぱり俺はお前をそっちの世界に帰す気はない。ここで俺の伴侶になってもらう」

「っ、なんでそうなんだよ!ならないし!俺はあっちに帰るの、帰って……」

「また希薄な人間関係の中に戻るんだろ、そんなことはさせない」

「いいの、あれはあれで楽なんだから」

「どうすれば、帰らないと言ってくれるんだ」

「言わないと思うぞ」

お前は王様になるやつなんだから、俺なんかの伴侶とかないだろ、何言ってんだよ。

「コウ……」

「もうそろそろ、起きなきゃじゃね?起きようぜ」

俺はリンの腕から抜け出し、着替え始めた。

俺、セミに頑固者の烙印を押されてるからな。

滅多なことでもない限り、帰るぞ。

んで、リンを王様にするんだ。

リンスラン王か。

かっこいいだろうな、 まあ見れないけど。



その頃、タシュワ湖の中央部、一人呟く大精霊キュリアンリサエルがいた。

「やつの電話に出ないといけないのか?確かに三回と言ったのはわらわだが……だが、わらわも何も知らぬぞ。わらわが出来ることは、この世界をただ見守るだけ。何も知らぬし、ここから動くことも出来ないのだ。……そうだな。いつか、お前たちのように自分の目で見たいものだな。創造神が作ってくださったこの世界を。……んっ?今何を思った?なぜこのような考えが……あやつらに感化でもされているのだろうか……」

他の精霊の目を通してコウ達を見ているキュリアンリサエルは気付くことはなかった。

初めて微かに自身の頬の筋肉が上へと動き、笑みのような表情が出ていることに。

お目通し、ありがとうございます。

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