淋廻転生
廻る廻る 時間は廻る
君が居なくなって何日経ったか
長いようで短い記憶
君は唐突に消えてしまった
待っていたのだろう君は
僕が想いを晒すことを
僕が知らないふりをしていた気持ちに気づくことを
でも僕はあまりに臆病すぎた
あるいは君も恐れていたのか
その告白が
繊細に保たれた穏やかな関係を壊すことを
どちらにしろ
僕たちはあまりにも怠惰な時を過ごしてしまった
君が居なくなった今
あの頃は二度と来ないだろう
それならそれでいい
君は君の道を行く
きっと君はそこで
生まれ変わったように生き生きしているはず
だから今から言うことは
不甲斐ない男の独り言として捉えてほしい
僕が人生で一番輝いた一瞬
もうこれで死んでもいいと思えた瞬間
願うなら
君に見届けて欲しかった
僕は確かに君が好きだったのだ
居なくなってようやく気付いた
でも君がこの詩を見ることはない
だからこれは独り言
浮かない男の独り言