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プロローグ
「春雪、お前の名前はね。ある方がつけたのです。
お前が生まれた日はそれはそれは桜が美しく咲いて舞っていたのです。まるで季節外れの雪のようでした。」
母が死ぬ間際に懐かしそうに呟いた。
俺と同じ碧眼の瞳はどこか遠い誰かを見ていた。
「ああ、もう一度だけあの方にお会いしたかった。」
俺が「あの方って?」と尋ねると母はにっこりと笑い答えた。
「雪路様、、、、。」
母はそれだけ言い残して死んでしまった。
あれから何度、桜が舞っただろうか、、、、。
俺は今も探している。