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第20話 森の使者?

 時間が経ち、ラナは少しだけ大人になった、気がする。でも...


「ラナ、この頃ちゃんと寝てないだろ!」


「い、いやぁ...そんなことないっ」


「嘘つけ」


 なぜそこで視線を逸らす?


 やはり、心はほとんど成長してない気がするのだが。マジで、ラナは将来が心配すぎる...


「いっつも何やってんの?」


「ほっ、本を読んだりねっ、その...」


「なっ、何?」


 すごく言いにくそうな顔をしているけど、なんだ?


「えっとねっ、魔法の練習を...」


「へっ、部屋で魔法の練習?! そんなの危ないじゃないか!!」


「でもねっ。もう魔法が大きくなっちゃったりはしないようになってねっ、だから...」


「ほっ、本当に?」


「うんっ」


 ここ最近は森に行けてないから、ラナは魔法をあんまり練習できてない。

 それなのに、あんなに調整が効かなかった魔法を調節できるようにできたとか、本当なのか?


「じゃあ、この中で魔法を使ってみてくれ。くれぐれも、この障壁を越えるなよ」


「うんっ、わかった!」


 本当に分かってるのかな?


「『ウォーター・ボーールっ』!」


 ...その水は、手のひらサイズのきれいな球体に、整えられていた。


「まっ、マジかよ、おい! ラナ、すごいじゃん!!」


 この期間で、ここまで調節できるようになるとは思わなかった! こっ、これはすげぇぞ!!


 俺は、すごく感動してしまった。


「よくやったなぁ、ラナ! 偉い偉い!!」


 俺はラナを抱擁し、思う存分撫でた。これは、努力の証だ。


 魔法の調節、イメージの増強は、努力しないと得られないスキルだ。見えないところで、努力してたのがわかる!


「えっ、えへへへぇ...むふっ...えへぇふぇ...むふっ...でぇへぇへ......えぇへぇ......」


 な、なんかラナの方から俺の腕を掴んで、強制的に撫でさせられてるんですけど...


 ああ〜...いいな、これ...。なんか犯罪者みたいな思考してる気がするけど、この薄いピンクがかった髪、サラサラすぎだろぉ...


 や、やばい、変な欲が出てきちゃいそうだぜぇ...ふぅ。


「おーい、二人とも、早く寝なさーい!」


「「...は、はーい」」


「じゃあラナ、おやすみ」


「お、おやすみぃ...えへぇ」


 俺はラナから手を離し、部屋へと向かった。




 ーーしかし、その夜のことだった。


「...んんっ...あれ、なんだこの感じ?」


 ふと目覚めてしまったのには、理由があった。こんな真夜中に、微かに魔力の通りを感じたのだ。


「確かめてみるか...ふぁぁ」


 眠気を抑えつけ、その源を辿る。


「いや、ここって...ラナの部屋じゃねぇか!」


 もしや、魔法の練習を今やってるのか? さすがに、それはマズいだろぉ。

 ラナがまた寝不足になっちゃうぞ。


 はぁ、これは注意しなくちゃな。


 ーーガチャッ


「おーい、ラナ。さすがに深夜はーーーー...えっ?」


 そこに、ラナの姿は、なかった。


「ち、ちょっと、ラナ! 隠れてないで出てこい!!」


 しかし、何も反応はない。いつだって、俺が呼んだら、てててっと駆け寄ってくるはずなのに。


 何が、起こった? さっきのは、気のせいなはずがない。


 じゃあ、何が......そうだ、そういえばラナってよく杖抱えて寝てるって言ってたよな。


 見渡す限り、杖はないようだ。迷っている時間なんてないっ!


「『長距離転移(テレポート)』」


 どこだ、どこから感じる? ここにきてから訓練を頑張って、感覚を研ぎ澄ましてきたんだ。


 あの時のようには、絶対にさせない。


 ーーそこかっ!!



ーーーーシュンッーー



 ◇



 ーーここは...どこだ? 暗くてよくわからない。


 コツンッ


 あれ、何か踏んだ? って、これラナの杖じゃねぇか!


 やばいやばい、これは嫌な予感しかしない!


 ーーんっ? 何が聞こえる? 声は...こっちかっ!


 ここはマジでどこなんだよ、ジメジメしてるし周りが見にくくて仕方がない。


 ーーそこで、足を止めた。この先から、すごい魔力を感じたからだ。ラナと同じか、それ以上であろう。


 曲がり角に隠れ、静かに様子をのぞく。


「ちょっと! 早く帰してよぉ!! お姉さんのイジワルっ!」


 あれは、ラナか。


 じゃあ、話してるのは...


「そんなことを言わないでよ。すぐ終わるから。さっきから、聞いてるのは一つだけでしょ? あなたがフェイを倒したのか、ちゃんと答えてよ。大きな魔獣を、倒したの?」


 えっ、エルフぅ?! 嘘だ、だってもうエルフ族は千年前の時点で滅びたはずだろう?!


 でも、あの特徴的な耳に、このおぞましい魔力量。これは、間違いなさそうだ。


「だから、そんなの知らないっ!」


「嘘をつくな! あなたから、すごい魔力をビンビンと感じているわ! あなた以外に、フェイを倒せる者がいるとは思えない!!」


「知らないものは知らないっ!」


 ラナは、頑張って反論している。...が、しかし、周りの奴らがやばすぎる。

 ラナは、魔獣に囲まれているのだ。


「...そうか。まあ、手荒な真似はしたくなかったのだが、そこまで拒否するなら仕方がない。おい、ラクスよ。やれ」


『はっ、かしこまりました』


 そのまま、横にいた狼の魔獣がラナに近づいてゆく。


 なんでっ、今、魔獣がエルフの言うことを聞いた?!


 まっ、マズいっ、早く助けないとーーーー


「...えっ?」


『王よ、そこに覗き見をする不届き者がおりました。いかがいたしましょう?』


 いつのまにか、俺はそのエルフの前に、座っていた。

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