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第18話 ラナの日

「ーーあなたたち、一体どこに行っていたのかな?」


 帰ると、不気味な笑みを浮かべる母さんがいた。


「え、えっとぉ...」


「・・・」


「話があります。部屋まで来なさい」


 そこからは、なんかすごい怒られた。


「森へはもう行っちゃダメって、あれだけ言ったでしょうが!!!!」


「でも、俺も一緒に行ったし...」


「そんなの知りません。子供だけなんて、危ないに決まってるでしょ!!!!!」


「「ご、ごめんなさいぃぃ」」


 でも、怒られてる途中には、隣からとてつもなくいい匂いが漂ってきた。

 なんか楽しみすぎて、内容があんまり頭に入ってこなかった。

 ラナなんて、途中でヨダレ垂れてたぞ。



 そんなこんなで、お叱りが終わると心機一転。たちまちお誕生日モードに入った。


 ラナは、これで10歳となった。


 ラナはもうさっきの事などもう忘れて、一心にごはんを口へと放ってゆく。


 あれ、昼にご飯とお菓子食べまくってなかったっけ...


「それで、カナラさんにお礼はしたの?」


「う、うーん...してません」


「それじゃ、またお礼しなくちゃね」


「そうだな」


「はぁ...本当に、魔獣にでも会ってたらどうしてたのよ。危ないじゃない」


「ま、まあまあ」


「...あなたも、なんでそんなに平然としてるのよ」


「いや、だってカナラさんのところだろう。その心配は大丈夫なんじゃないか?」


「そんなの分かってるわよ。でも、万が一があるじゃないの...」


「え、何? そこが心配だったんじゃないの?」


「カナラさんのところなら、きっとカナラさんが守ってくれるからね」


「カナラさんって、やっぱりそんなに強いのか...」


 まあ、1人で森から出る魔獣を滅殺してきたんだし、みんなに信頼されているのも当然だろう。


「まっ、何事もないわけだし、これから1人で行かないのならもういいわ」



 その後のプレゼントには、とりあえず手紙をあげた。父さんと母さんの前で、杖をあげるわけにはいかないからな。


 ラナは、すんごい喜んでた。お金で買ったわけでもなく、ただ俺が書いただけなのに。


 今日の調子だったら、足りないとか言ってきそうだと思ったが、根はやはりいい子だ。


「ラナ、ちょっといいか」


「お兄ちゃん?どしたの?」


 一旦、俺の部屋に入れた。


「これ、誕生日プレゼント」


 くるんだ杖の箱を取り出して渡す。


「これって...」


「開けていいよ」


「うわぁぁぁっ」


「これからは、それを使っていいよ。俺からのプレゼントだ」


「本当に、いいのっ?」


「ああ、それはもうラナのものだ」


 ラナは杖をじっと見つめ、ぴょんぴょん飛び跳ねている。かわいい。


「お兄ちゃんのっ、杖っっ」


 次は、杖を抱きしめてスリスリし始めた。かわいい。


 何はともあれ、喜んでくれて本当に良かった。ちょっと心配だったけど、全部吹き飛んだ。


 ちなみに、この杖には俺の魔力を少量込めておいた。まあお守り程度だが、ラナのところならすぐに転移できるようなった。


 そして、ラナは、きっと杖を大事にしてくれる。そう思った。

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