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私の楽しい会社員時代  作者: おもながゆりこ
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ラコステ

後輩が言いました。

「英語でワニって、なんて言うんですか?」

同期が平然と答えます。

「んん、ラコステじゃないの?」


全員笑いをこらえていす。


はい、クロコダイルも撃沈。


会社から見える美容室の前に、美容室というのぼりが立っています。

風が吹くたびに裏返しになったり、表になったりします。

先輩が言いました。

「美容室って表から見ても、裏から見ても、美容室だねえ」

言われてみると確かにそうです。


わあ、どっちから見ても美容室。

通行人の皆さん、美容室よおおおおおお。


そういえば先輩、以前は

「営業中って表から見ても裏から見ても、営業中だねえ」

って、まったく同じ事を言っていましたよね。

ぶひひ。


まだ若いのに、特に何もやりたい事がないという女子社員がいました。

仕事も服装もいい加減で、この会社にも、何となく入った、と言います。

みんな心配して言いました。

「まだ若いんだから、何かやった方が良いよ」

「そうだよ、趣味とか見つけたら?」

彼女は言います。

「本当に何にもやる気が起きません。出世したいとも思わないし、結婚したいとも、やりたい事も、何に対してもなんにもやる気が起こりません」

上司が言いました。

「欲がないねえ」

私がすかさず言いました。

「うん、欲ないなんて、良くない」


…みんな撃沈していました。


彼女はやっと明るく笑ってくれました。


ああ良かった。


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