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鼻をほじる上司
車で外出し、信号待ちをしていたら、隣に上司の車が停まりました。
普段怒ってばかりいる男性上司です。
こちらには気づいていない様子。
鼻が痒かったらしく、ひとりで鼻をほじくっています。
少しほじったらもっと痒くなったらしく、さらにほじくっています。
あきれて見ていると、ひたすらに無我の境地で鼻をほじっています。
呆然と見ていると、急に視線を感じたのか、私の方を見ました。
お互い唖然とするしかありません。
信号が青になり、お互い会社に向かって車を走らせました。
ちらりと見ると、向こうも運転しながらひとりで笑っています。
私も堪えきれず、ひとりで大笑いしながら運転を続け、会社に到着しました。
駐車場にそれぞれ車を停め、降りながらお互い大笑いしました。
持っていたティッシュを差し出し
「これ使って下さい」
と言ったら、受け取りながらまだ笑っています。
ってか、笑い過ぎて喋れません。
その日を境にその上司は、私にだけえらく優しくなってくれました。
あーおもしれぇꉂꉂ(◍ᵔᗜᵔ◍)