8話 名前を考えよう
進化と共に大量のスキルを手に入れた主人公。
苦戦したが経験値はウマウマ、そして二度目のスキル選択
今回のスキルは?
スキルを選択してください。
物理攻撃耐性
精神異常耐性
精神把握
精神汚染
斬術
射術
俊敏
集中
幻魔法
今回は5まで選択可能だったな。
取り敢えず物理攻撃耐性と精神異常耐性
精神把握は心が読めるのか? まぁ持ってて損はなさそう。
後は俊敏と幻魔法にしよう。強そうだし。
「物理攻撃耐性、精神異常耐性、精神把握、俊敏、幻魔法にしよう」
スキルを選択しました。
さらに鬼畜を会得しました。
拘束Lvが8になりました。
鬼畜が2度目の会得のため特殊スキルを解放。
貯蓄を会得。
貯蓄? なんだそれ主婦さんとかが喜びそうだけど。
まぁ……スキルが多いのに越したことはないからな。
あっ犬の所に戻らないと。
「お姉さんどこ行ってたの?」
白いモコモコは眠たそうな顔で近寄ってくる。
「いや、少し野暮用で」
……まぁ知らなくていいこともあるか。
「ふーん、じゃあなんでそんな大きくなってるの?」
「いや、これはたまたま」
「進化したんだ」
鋭い、この子侮ってた。
「まぁはい」
「敵は?」
……誤魔化しは効かないよなぁ。
「……ボアオークです」
「はぁ? お姉さん何考えてんの? 死ぬよ馬鹿なの?」
「うぅ」
返す言葉もございません。
「全く」
ギュ
暖かい何かが俺の体を優しく包んできた。
「次居なくなったら許さないから」
寂しかったのかな?
そう思い俺は犬をそっと抱き返した。
「そう言えば名前は?」
「え? ないけど」
そうか……野犬だから名前とかないのか。
こんなに綺麗だとモコモコって呼び続けるのもなんだか失礼かもなぁ。
「そうだよね、俺もない」
「じゃあお姉さんの名前は僕がつけるから僕の名前はお姉さん付けてよ」
「わかったよ」
……てかお姉さんは辞めるつもりないのか。
「うーん、わん太」
「そのままじゃん」
モコモコは不機嫌になってしまったようだ。
「犬助」
「いや、考えてよ」
モコモコはもっと不機嫌になってしまったようだ。
……これ以上機嫌を悪くする訳にはいかない。
それに考えもまとまらないしなぁ。
「じゃあ期限は明日の昼まで」
「うん、わかった」
モコモコは元気よく答えてくれた。しっぽもブンブンと振ってるし良かった良かった。
「さてと、お姉さん少し僕と戦ってよ」
「え?」
思いもよらぬ言葉に驚いた。
戦いたい? 俺と? いやなんで?
「いや……えーとどうして?」
「僕もお姉さんの力になりたいから」
うーん特訓ってことかぁ。
まぁ自分も実践の弱さを体感したし……。
「いいよ」
「じゃあやりますね」
いきなりだね
「分身」
「え?」
そこには3匹のモコモコがいました。
あ〜……3匹の子豚って本があったなぁ〜。
「「「これで3対1です」」」
「ズルくないそれ?」
「むしろ進化を2回してるお姉さんの方がズルいです」
それは実力!
「隠蔽」
と……頭で考える前に消えてしまった。
……はぁ、気配が消えた。じゃあ
「毒霧」
「ゴホッ……ゴホッゴホッ」
いやーわかりやすいなぁ。
「毒糸」
「はい、これで終わり」
「最初に分身したの忘れました?」
「あっ」
これは分身!しまった!
「ライト!」
し、視界が。
「ウィンドアップ」
「うわぁ」
か、体が地面から遠のいてく。ど、どうしよう。
って! 落下ぁ!
「水飛沫」
落下ダメージは咄嗟に水流魔法を使って何とかできた。
「油断してましたよね」
「うるさいなぁ」
……全くその通りだよ!恥ずかしい!
「あんまり弱いからって油断してると足元すくわれますよ」
……ふーんそうじゃあもう手加減してあげなーい。
「わかったよ」
「隠密」
「え?だからって本気で来ることは」
「毒壁」
「あ、あ、調子乗りました。ごめんなさい」
さぁモコモコ!お仕置の時間だぜ〜!
「だーめ、火炎」
「ギャーっ」
勝ったぜ、それはもう完膚なきまでにな!
ははははははは!
「結構無慈悲ですね」
そこには軽蔑を含めた瞳で俺を眺めるモコモコがいた
「頭に来たからつい……」
「はあ……まぁいつか勝ってみせますよ」
……
「あぁ……楽しみにしてるよ」
「あっそうだ!名前思い付きました」
「名前?あぁじゃあよろしく」
あー……忘れてた、てかいきなりだな。
「お姉さんの肌黒いのに所々白が散りばめられて凄い星空みたいで綺麗ですから」
え?綺麗とかあんの?
「ノーチェ・ミルキーウェイ」
ミルキーウェイは……あれなんて意味だっけ確かえっと。
「まぁかっこいいからいいや」
「ありがとう」
モコモコは目の前で尻尾を振りながら座っている。
あっそういえばこっちは名前考えてなかった。
犬、ドッグ、ケルベロス
ケルベロス、ケルロス
ケルロス・ラース
「ケルロス・ラース」
「ケルロス・ラース」
どうだろう気に入ってくれたかな?
「ケルロス、うん凄くいい」
「ありがとう」
良かった。気に入ってくれたのか。
尻尾がブンブンしてる。
「けどお姉さん!」
「え!? 何?」
あれなんか気に入らなかったかな。
「ケルロスのあとのさ、ラースって所……」
「あ、あれぇ気に入らなかった?」
「僕もミルキーウェイって名前にしていいかな?」
「え? そんなこと?」
あっ心の声がつい。
「そんなこと……じゃないと思うけどダメかな!」
ここまで強く来られると……ダメとは言えないよねぇ。
「うんいいよじゃあこれからよろしくねケルロス・ミルキーウェイ」
ケルロスは少し下を向いて直ぐにこちらを真っ直ぐに見た。
「はい! よろしくお願いします! ノーチェ」
ここから俺たちの冒険が始まるんだ。
「で、これからどうします?」
いやこれから……これからかぁ
「わかんないなぁ」
これから何をするべきか? とりあえずここから出るか?
見たところハイランクの敵ばかりみたいだし。
それに犬を連れてmotherの所に戻ったらどうなるか想像にかたくないし。
そんなことを考えているときだった。
「ガヤガヤ」
話し声?
……しかもなんだか統率が取れてそうな。
「隠れるよ」
「え?」
「早く!!」
少なくともしっかりと会話のようなものをする生物は知能が高いはずだ。
「静かに」
「隠密」
「隠蔽」
念の為二重で隠す系の魔法をかけておくことにした。
ケルロスもわかってくれたらしい。
「ガヤガヤ」
あれは、人間
「なんでしょうあの見た事のない生物」
そうか……ケルロスは知らないのか。
「鑑定」
人間Lv38(魔術士
測定不能
測定不能
測定不能
測定不能
測定不能
測定不能
測定不能
これはダメだ。絶対やられる。
「どうしますか?」
「絶対出たらダメ」
「は、はい」
バレたら死ぬ、あのオークは知能がなかったから大丈夫だったけど今回は……
頼む、気付かれないで。
考えないと、考えないと。
思考Lv1を会得しました。
集中Lv1を会得しました。
けどなんかキャンプの準備し始めたし。
……とりあえず逃げるか。
「いい? 音を立てずに逃げるからね」
「はい」
ゆっくり気をつけて……。
妙にズルズルという嫌な音が響く。
辺りの音が無駄に静かな気がする。
大丈夫……存在を隠すスキルを使ってるんだ。
バレない……きっとバレない。
そして俺達は人間のいた所から離れることに成功した。
現在のステータス
ポイズンハイスネークLv1
言語理解Lv3、言語能力Lv3、状態異常耐性Lv5
物理攻撃耐性Lv1、精神異常耐性Lv1、状態異常無効Lv8
毒使いLv5、毒生成Lv8、精神把握Lv1、観察眼Lv4
鑑定Lv8、生成Lv5、拘束Lv8、中型輸送Lv6、思考Lv1
集中Lv1、隠密Lv4、探索Lv1、回避Lv1、俊敏Lv1
小速移動Lv2、探索阻害Lv4、悪食Lv2、回復魔法Lv5
幻魔法Lv2、破壊魔法Lv7、火炎魔法Lv6、水流魔法Lv6
土石魔法Lv3、闇魔法Lv2
貯蓄Lv1
ホワイトドックLv1
痛覚耐性Lv3、毒耐性Lv1、隠蔽Lv4、分身Lv4
探索Lv2、鑑定Lv3、風新魔法Lv1、光魔法Lv3