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転生先は蛇さんでした。  作者: 時雨並木
六魔王編
78/261

77話 六魔王会議

アクセス数30000突破です!

皆様ありがとうございます!

これからもどんどん続きます故!よろしくお願いします!

広い天井……奥には椅子が6つ……空席は4。机はなさそうだ。なんて少し質素?魔王の会議って言うくらいだからもっと豪華なものかと思ったんだけど。

それに空いてる4つの席……俺とリーベさんを除いてもあと2人来てないのか。

1番奥には腹立つ顔で笑うゼロ……席をひとつ開けて右にも1人……。

ゼロは1人しか従者が居ないのにそっちには3人もいる。用心深い性格なのかな。


「お待たせしたしたのじゃ」

「……」

「ノーチェ〜よく来たなぁ! まぁあと2人はいずれ来るだろうから座っててくれ」


随分とフランクな態度だけど俺はあんたを殺そうとしてるんだよ?


「わかった……とはいえ俺はどこに座ればいいのかな?」

「俺の目の前だ」


よりによってこいつの前かよ……。

俺は黙って座り腕を組む。

さっきまでリーベさんの従者は居なかったのにいつの間にか隣に立ってる……あれはワニ?しかし女のワニか、強そうだな。


「……」


俺から見て右にいる男はエルフか?耳が長い。肌が黒いことからダークエルフだと思う。後ろにいる3人も弓を持ってるし……それにしてもこの座り方なにか意味でもあるのか?


「まぁそんなに警戒するな……」


無理だろ!目の前に3人の魔王がいるんだぞ! それにここから転移で自分の国に飛べるのかも分からない……それに飛んだところで逃がしてもらえるとも限らないしな。


「まぁ……セナが遅いのはいつもの事だとして、ハクゼツの奴が遅刻するのは珍しいな」

「ハクゼツは真面目な男よなぁ……何かあったのやろかぁ?」

「……」


どうすればいいんだろう……まぁこのまま二人の魔王が来るまで待機だろうな。後ろの2人にはもう少し耐えてもらおう。


「それでぇ……ゼロはノーチェちゃんといつあったのじゃ?」

「獣王国でな、もうそれはそれは運命的な」

「殺すぞ」


あっつい口が。


「ね!? ノーチェちゃんのこういうところが面白くてさぁ」

「わかるわぁ〜普段は丁寧で慎重なのに時折見せる野性的な一面……ギャップ萌えってやつじゃのぉ」


どーしようこの2人……めちゃくちゃぶん殴りたい。

リーベさんはともかくあの人外野郎はいつか泣くまで殴り倒してやる。



「おっまたせだよ〜」


声がした方向には元気に手を振って無邪気に笑う女の子が居た。


「あぁセナか今日もメイクに手間取ったのか?」

「むぅ! ゼロそういうのは聞いちゃダメなんだよ!」

「相手が女ならまだしも……セナでは……」

「うっさい! リーベも余計なこと言わないでよ!」


なんか……魔王会議ってより同窓会みたいな感じが。


「おぉ! レリアは相変わらず暗いなぁ!」


どうやら俺の右に座ってたやつはレリアと言うらしい……先程から下を向いて黙っている。セナとかいう子が話しかけてもだんまりか。


「ふむふむ……それでぇ君がノーチェ・ミルキーウェイだね! 僕は治す者セナ・エンハート!よろしくね!」

「こちらこそ」


この子はほかの魔王より少しマシみたいだ。


「それでさぁ……君はこれとこれ……どっちが好み?」


前言撤回全く普通じゃないわ……リーベさんの方が全然まともだった。

初対面の相手に生首の束と指で作ったネックレス渡すとかもうキチガイじゃん。


「ねぇねぇ〜どっちがいい〜?」

「……俺はこっちですかね」


指を首に掛けるのは気持ち悪いしまだ手で持てる首の方がマシだ。


「ふーん……それじゃああげるよ」

「いりません」

「えっ……そんな遠慮しないで」

「いりません」


沈黙が流れる……先程まで楽しそうに会話していたゼロとリーベはこっちを見ながらニヤニヤしている。


「……ふーん、僕の贈り物を否定するんだぁ〜それじゃあもういいかなぁ」


バコンッ!


「……危ねぇな」


セナが放った攻撃は俺の刀によって弾かれた。


「ふぅん……これはなかなか」


セナが左手を上げた時。


「セナ……もう終わりだ。ハクゼツがようやく来た」

「なぁんだ……面白そうだったのに」


今回はゼロに助けられたな……ここで魔王とやり合うのは俺も望んでないし。


「ほら、2人ともそんなに殺気出さない」


後ろのこの子達の方が先に手を出しそう。


「待たせた」


ドワーフ? それにしては大きいな……進化先によってはここまで大きくなるものなのか?

けどまぁ後ろにいるのは普通のドワーフだし……いやちょっと黒いかな?

しかし……これで全ての魔王が揃ったか。



「全員揃ったな。それではゼクス・ハーレスを始めようか」


ゼロがそう言うと目の前に机が出てきた。それに何やら紙が1枚。


「今回はクロン・ラントエール除籍によって空いた席に関してだが」


ゼロがこちらをチラッと見る。


「まぁわかるよな……俺はそこに座っているノーチェ・ミルキーウェイを推薦する。他に何か意見があれば言ってくれ」


……。

先程来たばかりのハクゼツが手を上げる。


「ゼロの推薦だ……疑う訳ではないが強いのか? クロンを倒した程度では何とも判断しがたいぞ」


クロンって魔王でも弱い方だったんだなぁ……てか同じ魔王に程度って言われてるし。


「僕の一撃を逸らすくらいはできるよ!」

「セナの攻撃をか……まぁ見切れる時点で相当の実力者ではあるか」


ハクゼツは納得した様子で席に着いた。


「レリアはいいのかな?」

「……」


この人は本当に話さねぇな!


「レリアも大丈夫と」


えっ!? 今なんにもしてなかったよ!


「リーベは……まぁ気に入ったみたいだし大丈夫か」

「そうじゃの〜まぁおなごが増えるのは良い事じゃ〜」


リーベが嬉しそうに袖を振る。

……俺男だったら魔王になれなかったのでは。


「じゃあ満場一致で魔王……導く者の席はノーチェ・ミルキーウェイに決定だ」


……。

……。

……。

あっ終わり? なんかそのもっとドーン! みたいなのないの!?


「えっと……」

「どうした?」

「いや……なんかもっとあるのかなぁって」


ゼロが少し悩んだ様子を見せてこちらを見る。


「なるほど……じゃあ俺が頭でも撫でてあげようか」

「おま」

「「殺すぞ」」


ケルロス!? クイック!?

さっきからずっと機嫌悪いと思ってたけどいよいよキレちゃった!


「今のはお主が悪いぞゼロよ」

「えぇ……いい案だと思ったんだけどなあ」



「それではノーチェ・ミルキーウェイが正式に魔王になったことをここに宣言する」


ゼロの声が響く……。

手元にあった紙が勝手に動いてクロン・ラントエールと記載されていたところに俺の名前が書かれた。


「こういうのを期待してたのかな?」

「あ……まぁはい」


最初からやってくれればいいのに。


「……じゃあ真面目な話しようか」


その言葉を聞いた魔王達の圧が変わる。先程までののほほんとした空気は一転して呼吸が詰まってしまいそうだ。


「我々は世間一般で魔王と呼ばれている……しかしそれは正確では無い」


正確じゃない? どういうことだ。


「我々は世界の管理者だ」


管理者……そういえば導く者がどうとかって音声が流れた時。


……導く者の条件を達成。

管理者の資格を会得しました。


って声が聞こえたような。


「世界を管理するのにも役割がある……世界を裁く者がこの俺エルル・ゼロ、世界を愛す者……リーベ・エタンセル、世界を憎む者レリア・デッド、世界を治す者セナ・エンハート、世界を壊す者ハクゼツ」


いや……セナは治すというか壊すの方がしっくりくるけど。


「これはトップシークレットでなぁ〜我ら6人の魔王と信頼出来る側近しか知らんのじゃ〜」


魔王が管理者って言うのはわかった……だけどそれならどうして世界から忌み嫌われる魔王なんて名前に。


「どうして魔王を名乗るのか? って顔だな」


あんたのその考察力はなんなんだよ……もう怖いよ話したく無くなるよ。


「まぁ色々事情はあるが……一番の理由は都合が良いからだな」

「都合……?」

「さっきの役割の中に壊す者がいる時点で察せるだろ?」


あ〜……確かに魔王だわやってること。


「理由はわかった……それじゃあ俺はとりあえず魔王を名乗っとけばいいんだな」

「……随分な言い方じゃないか、魔王は不服か?」


ゼロが少し不機嫌になった気がする。


「俺は名称なんてどうでもいいんだ。自分の国と仲間を守る……これだけは変わらない」

「そうか……まぁ基本的に管理者達は不干渉を決め込んでる。好きにするといい」


重たい空気が消えた……試してたのか? まぁ管理者ってワードには気を付けた方が良さそうだ。


「これで話し合いは終わりか? それなら帰るが」

「……新魔王は随分と態度がでかい」


ハクゼツがこちらを睨みながら言った。


「こっちは魔王にさせてくださいってなった訳じゃないんだ……大体六魔王の1人が俺の国を攻めたこと、それを黙認してたのはあんた達だろ?」


場の空気がピリピリと肌に刺さる。

ハクゼツが組んでいた腕を下ろす……俺はそれを見て刀に手を乗せた。


「まぁ……黙認してたのは事実じゃからなぁ〜。しかしまた1人席が空くと面倒じゃ。ここは2人とも引いてはどうじゃ?」


……扇子で隠してはいるが手に魔力を貯めている。動けば即座に……か。


「確かに少し失礼だったかもしれない。すまなかったハクゼツ殿」


それを聞いたハクゼツは少し驚いたり顔をして。


「あ……う、うむ! まぁ俺も殺気を出しすぎた、すまない」


あれ? この人が一番の常識人だったのでは?


「さぁ〜話し合いは終わりじゃな。それではノーチェ! ワシと主に帰るぞっ!」

「えっ!? ちょっ!」


リーベが俺を抱き上げてそのまま転移を開始した。


「ちょ! ケルロス! クイック! 掴まって!」

「クイック!」

「わかった!」


俺は転移が開始されるギリギリにケルロスとクイックを掴んでどうにかフィデース信栄帝国に戻ることが出来た。



「あっ……悪いの2人のことを忘れておったわ」

「忘れないであげて……」


ギリギリで転移に成功した2人は床で転がっている。


「魔王ってのはめちゃくちゃだ……」

「全くその通りだな」


ははは……お疲れ様です2人とも。



「帰ってしまったな……」

「どうしたハクゼツ? 少し寂しそうじゃないか。」

「いや……素直に謝られたことに驚いた。根はいい奴なのかもしれん」

「ハクゼツは繊細だからなぁ! まぁ今度詫びの品でも送るんだな! あっははははは」


君は従者なんだよね? ハクゼツの従者って本当に凄いって思う時があるよ。


「それではゼロ……俺は帰らせてもらう」

「わかった……レリアはもう帰ってるしな」


ハクゼツはそう言うと従者を肩に乗せて転移していった。


「セナ……随分と静かだったがどうした?」

「あぁ……いいなぁ。あの蛇いいなぁ」


そこには恍惚とした表情を浮かべながらノーチェがいた席を見つめるセナがいた。


「僕の攻撃を避けるんじゃなくて流すなんて……割と本気だったのに。あぁ〜戦ってみたいなぁ。殺してみたいなぁ〜殺されたいなぁ〜」


これはしばらく無理そうだな。


「俺は先に帰るぞ」


恐らく聞こえていないであろうセナに一言伝えゼロは自分の国へと戻っていった。



「さてと……本物の役者は揃った。いや……全部じゃないけどその辺は後々出てくるとして。今回はどんな結末を辿るだろうか」


ゼロは光の無い目で剣を見つめていた。


現在のステータス

ノーチェ・ミルキーウェイ

深淵蟒蛇Lv1

所持アイテム星紅刀

《耐性》

痛覚耐性Lv5、物理攻撃耐性Lv9、精神異常無効Lv7、状態異常無効Lv10、魔法攻撃耐性Lv8

《スキル》

支配者、知り尽くす者、諦める者、混沌監獄(ユニオンプリズン)研究部屋(マイワールド)極限漲溢(ルプトゥラ)魔法無効(アンチエリア)

《魔法》

火炎魔法Lv8、水斬魔法Lv8、水流魔法Lv10、氷結魔法Lv10、土石魔法Lv8、土流魔法Lv6、回復魔法Lv10、破壊魔法Lv8、幻影魔法Lv9、闇魔法Lv10、深淵魔法Lv10

《???》

強欲、傲慢

《資格》

管理者-導く者

《称号》

神に出会った者/神を救った者


ケルロス・ミルキーウェイ

赫々白狼Lv1

《耐性》

痛覚無効Lv5、状態異常耐性Lv9、物理攻撃無効Lv2、魔法攻撃無効Lv8

《スキル》

信頼する者、不達領域(リーチキャンセル)完全反転(フルフリップ)

《魔法》

風新魔法Lv10、風斬魔法Lv10、風流魔法Lv8、稲妻魔法Lv8、創造魔法Lv6、光魔法Lv10、神聖魔法Lv7

《???》

嫉妬


クイック・ミルキーウェイ

冥紅土竜Lv1

《耐性》

物理攻撃無効Lv1、精神異常耐性Lv9、魔法攻撃耐性Lv1

《スキル》

吸収Lv1、放出Lv1

《魔法》

火炎魔法Lv10、火斬魔法Lv1、風斬魔法Lv8、土石魔法Lv10、土流魔法Lv10、土斬魔法Lv10、溶岩魔法Lv7

《???》

喰らい尽くす者Lv3

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