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転生先は蛇さんでした。  作者: 時雨並木
六魔王編
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75話 信淵戦争・終戦

クロンとの戦いから一日が経った今日はみんなに色々と説明しないといけないことがある。その為1度全員を会議室に呼んでいる。

けど……会議室に行く前に。



「ガロリア……テレジア、終わったよ。ありがとうそしてゆっくり休んでくれ」


俺は2人の墓に花をそっと置いてその場を後にした。



ガチャ


「すまないお待たせした」


中ではみんなが……。あれ?なんでケルロス正座してんの?


「えっと……」

「あっノーチェどうぞ」


エリーナが俺の椅子を引いて手招きをする。


「いや……そのぉ」

「どうぞ」


俺はエリーナの圧に負けてそのまま座ることにした。

それにしてもみんな随分と変わった……俺が進化した影響か……。


「さてと……それじゃあ色々話してもらおうかしらぁ」


うーん……エレナのにっこにこな感じあれは新しいおもちゃを手に入れた子供の顔だなぁ。


「……そうだな。まずはみんな無事に帰ってきてくれたことを嬉しく思う」


それを聞いたみんなは少し照れくさそうだ。


「そして……フィー」

「な、なんだ!」

「ありがとうな……よく頑張った」


俺は隣に座るフィーの頭を撫でる。


「ま、まぁフィーはノーチェの最高で最強の仲間だからな!」


……やっぱりフィーはこのくらい元気な方がいいな。


「そして王城に誰も近付けなかった黒翼大隊と百鬼大隊も素晴らしかった」

「あんなん朝飯前だ」

「貧弱だったな!」

「主殿の……命令であれば……確実に」

「私は空から攻撃してただけよ〜」


本当に……頼もしくなってくれたよ。


「そしてエリーナ、テグ2人の働きも聞いている」

「ご主人様のお役に立てたこと……嬉しく感じます」


テグが今笑った? 気の所為だよな。


「……うん! 私はやりきった!」


少し俯いていたエリーナもいい笑顔だ。


「みんなへの感謝はこのくらいにして……」


俺はクイックの目を見た。


「そうだな……今回は心配を掛けてすまなかった。そして俺の為にありがとう」


クイックが深く頭を下げる。


「大丈夫よ〜」

「クイックには色々助けられてるから」

「……そうか」


あれ? クイックちょっと泣いてる?


「はぁ〜いい話だったなあ」


ん? エリーナ?


「そうね〜それじゃあ解散で」


あれ……まだ話が


「じゃあみんなで温泉でも行くかぁ〜」


エーゼルまで!?


「ちょ! ちょっと待って! まだ話残ってるから!」

「……はぁノーチェどうせケルロスのことでしょ」


エリーナが呆れた口調で言う。


「いやまぁそうだけど」

「あのねぇ……ノーチェは本当に許せるの? というか許していいの?」

「それは」


エリーナは俺の事を思って……。


「私は許せない。ノーチェの1番辛い時に逃げ出して、今更になって戻ってきてこれから仲良く? ふざけないで」


怒りに任せた口調と言うよりは悲しさと辛さも混じったような小さい声だった。


「ごめん」


ケルロスも、申し訳ないとは思っているらしく正座をしたまま顔をあげない。


「……」


今のメンバーでケルロスのことを知っているのは俺とクイック……そしてエリーナだ。他の人達はきっとこの3人の判断に委ねるつもりなんだろう。


「正直……俺もケルロスを許すつもりは無い」


クイック……。


「ケルロスがいなくなってノーチェがどれだけ悲しむか……わからなかった訳じゃないだろ」


……。


「けど……こうやって戻ってきてくれた。あの時は確かに悲しかったし辛かったさ。だけどもう」


俺の顔を見て2人は納得してくれたのか怖かった顔が少し柔らかくなった。


「はぁ……まぁノーチェは甘いからなぁ」

「そうね……」


2人はそんなことを言いながらケルロスに近付いていく。


「2人とも……」

「うらぁ!」

「ふんっ!」


2人ともぉぉぉぉぉ!?


「いっ……!」

「次ノーチェを泣かせたら許さないから!」


半泣きのエリーナ……クイックはケルロスの耳元で何か囁いている。


「また居なくなったら……ノーチェは」


ダメだ……聞こえない。あれ? なんかケルロスが少し怒ってる。


「はぁ……まぁこれからよろしくねケルロスさん」


エレナがケルロスに手……翼を向ける。

その翼をしっかりと握りケルロスは前を向いた。


「これからはずっと一緒さ」


ケルロス……。


「それじゃあ雑用からお願いね」


ん〜……?


「えっ? エレナどういうこと?」

「いえいえ……いくらノーチェの仲間といっても私たちは初対面だし、周りの面子もあるからねぇ」

「そうだな……ここはみんなの信頼という所も含めて一番下からスタートしよう」


えぇ……まぁケルロスがそう言うならいいけどさぁ。


その後ケルロスはみんなの信頼を得るために全力で働くのだがそれはまた別の話。



「さて……みんなの進化とか色々細かいことも確認しようか」


そして色々話したのだが結論としてあの戦いに出ていた人達は自動人形を除いてほとんどが進化していたみたいだ。

特に大きく進化したのはこの会議室にいるメンバーでエレナが空帝黒翼、エリーナが陸帝森人、エーゼルが地帝熊鬼、イヴィルが雷帝天鬼、バールが霧帝夜鳥鬼、フィーに関しては俺の影響じゃなくて自力での進化で暗帝赤虎と言うらしい。

なんかさ……俺より王の器っぽくない!? 俺の名前よりかっこよくない!? なんだよ! めちゃいいじゃん! 俺だけ深淵蟒蛇って! なんかもっと皇帝感ある名前にしてよ!


「……みんなおめでとう」

「ノーチェ顔が死んでるわよ」


……いいもん……どうせたかが蛇だもん。


「大将どうしたんだよ?」

「うっさい雷帝」

「あ〜……みんなの名前がかっこよくていじけてるのね」


エリーナが的確なこと言ってくる……。


「違うし……」


(((((((いじけてるノーチェ(大将)(主殿)(様)可愛い)))))))


「まぁいいや、みんな強くなったのはいい事だし。あっそれはそうと俺は魔王?になるっぽいからそこのとこよろしく」

「あ〜……そうなのわかったわ」

「ノーチェも魔王かぁ」

「主殿……さすが」

「ノーチェ様! 百鬼大隊を代表して祝わせて頂きますぞ!」

「代表せんでいいわ、まぁ大将良かったな」

「ご主人様が何になろうと私達のすべきことは変わりません」


……あ、あれぇもっと驚いたりとかえぇ! みたいなのを期待してたんだけど。


「な、なんか……もうちょっとないの?」

「え? だってノーチェだし」


エレナの一言に周りのみんなが頷く。

この子達は俺の事をなんだと思ってるんだろうか……後後ろで保護者ズラしてる2人、お前達の保護者はどっちかって言うと俺だからな!


「……全く本当に最高の仲間達だよ」


この後はくだらない雑談や戦場でどんな活躍をしたか……途中イヴィルとエーゼルが喧嘩したけどそれも落ち着いてまぁ……楽しい会話のなった。



3日後


「またこれかよ」

「仕方ないだろ国を建て直してくれたみんなに礼を言わなきゃ」


俺はまた壇上でみんなに挨拶しないといけないらしい……これだけは何度やっても苦手だ。


「ほら早く行きなよ」

「あれ? ケルロスは?」


クイックもいるからケルロスも来ると思ってたのに。


「……ケルロスは下っ端だからまだノーチェの隣には立てないよ。けど……ノーチェはわかってるでしょあいつなら直ぐに隣を歩いてくれるって」


クイックはなんだか悔しそうで……とても自慢げだった。

そうだね……ケルロスはそういう子だったよ。


「今度こそ、行ってらっしゃい」

「あぁ! 1発かましてくる!」



勢いよく俺が飛び出ると歓声が上がる。……主にルリアの森の住人から。

いやちょっと熱狂的過ぎない? 俺アイドルとかじゃないよ。あとアルくん! そのグッズどこで手に入れたの!? 恥ずかしいからやめてくれない!?

あっ……マイク持つと静かになるんだ。本当にアイドルショーやってるみたいだなぁ。


……えっとカンペ……カンペ。

あれ……ここにしまったと思ったんだけど。

俺は不思議に思って歩いてきた道を目で辿るしかし足元にそんな紙は落ちていない……あれぇと思いながら前を向くとカンペを持ってニヤニヤしているエレナがいた。

よし……あの鳥今度燃やそう。


「……本来であれば色々細かく感謝を伝えようと思ったんだけど、多分みんなはそういうのを望んでいる訳じゃないと思う。だから一言だけ……俺を信じて着いてきてくれてありがとう! これからもこの国で……共に進んでいこう!」


沈黙……。

あ、あれぇやっちゃったかなぁ。恥ずかしいから顔が。

そんなことを考えていると地面が揺れるような歓声が沸いた。


「ノーチェ様!」

「ノーチェ・ミルキーウェイ万歳!」

「我らが救世主! ノーチェ・ミルキーウェイ!」

「ノーチェちゃん可愛い!」


1部コアなファンがいる様子だ。

仕方ないファンサしてやるか。


俺は少し調子に乗って手を軽くあげる。

おぉ……おぉ……凄い盛り上がりだな、ここまで来るとちょっと怖い。

まぁけど……悪い気はしないかな。


ちなみにノーチェのファンサはガッツリ写真に収められており後日新しいグッズとして売り出されることになった。そのグッズを見てノーチェが真っ赤になりながら自室に籠っていたのはケルロスとクイックだけの秘密。


現在のステータス

ノーチェ・ミルキーウェイ

深淵蟒蛇Lv1

所持アイテム星紅刀

《耐性》

痛覚耐性Lv5、物理攻撃耐性Lv9、精神異常無効Lv7、状態異常無効Lv10、魔法攻撃耐性Lv8

《スキル》

支配者、知り尽くす者、諦める者、混沌監獄(ユニオンプリズン)研究部屋(マイワールド)極限漲溢(ルプトゥラ)魔法無効(アンチエリア)

《魔法》

火炎魔法Lv8、水斬魔法Lv8、水流魔法Lv10、氷結魔法Lv10、土石魔法Lv8、土流魔法Lv6、回復魔法Lv10、破壊魔法Lv8、幻影魔法Lv9、闇魔法Lv10、深淵魔法Lv10

《???》

強欲、傲慢

《資格》

導く者

《称号》

神に出会った者/神を救った者


ケルロス・ミルキーウェイ

赫々白狼Lv1

《耐性》

痛覚無効Lv5、状態異常耐性Lv9、物理攻撃無効Lv2、魔法攻撃無効Lv8

《スキル》

信頼する者、不達領域(リーチキャンセル)完全反転(フルフリップ)

《魔法》

風新魔法Lv10、風斬魔法Lv10、風流魔法Lv8、稲妻魔法Lv8、創造魔法Lv6、光魔法Lv10、神聖魔法Lv7

《???》

嫉妬


クイック・ミルキーウェイ

冥紅土竜Lv1

《耐性》

物理攻撃無効Lv1、精神異常耐性Lv9、魔法攻撃耐性Lv1

《スキル》

吸収Lv1、放出Lv1

《魔法》

火炎魔法Lv10、火斬魔法Lv1、風斬魔法Lv8、土石魔法Lv10、土流魔法Lv10、土斬魔法Lv10、溶岩魔法Lv7

《???》

喰らい尽くす者Lv2

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