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転生先は蛇さんでした。  作者: 時雨並木
革命編
52/261

52話 魔獣大戦

「ご主人様、お茶の用意が出来ました」

「ん、ありがと」


ドワーフ達が作ってくれた自動人形は戦闘能力だけでなく

炊事や洗濯など家事も完璧でテグは俺の家に他の4体も温泉旅館、エルフの森、居住区、産業地区に配置された。

強さ的なことを話すと五体一ならクイックにも勝てるほど。

とんでもないもん作ってくれたなと俺は心の中でツッコむ。


「ご主人様……クイック様が参られました」


その声と同時に扉が開く。


「ノーチェ……ってお前もいるのかテグ」


クイックは負けてから自動人形のことがあんまり好きになれないらしい。

まぁ……相手は機械だからと言っているのだが。

テグもテグできつい言い方するからなぁ。


「で……どうしたの?」

「あ、あぁガロリアの意識が戻った」

「本当か! わかったすぐに向かう!」



「ガロリア! 大丈夫か?」


そこには座り込むガロリアと涙を流して喜ぶエリーナが居た。


「ノーチェ殿……此度はご心配と」

「いい、何も言うな」

「ですが……いえ分かりました」


ガロリア……目は覚めたが痩せ細っているな、まぁずっと寝ていたんだから仕方ないか。


「ガロリアお前はしばらく安静にしてろ」

「……私も」


「今のお前ではどうなるか……分からない奴じゃないだろ」

それを聞いたガロリアは少し悔しそうにしたが首を縦に振った。


「まぁ安心しろ、エルフ部隊はエリーナが率いるから」

「エリーナが……?」


エリーナは少しだけ深呼吸をした。


「そう……私がガロリアの部隊を率いるの。病室で待ってて、私が全部終わらせてくるから!」


これ以上は邪魔になるな。

俺は扉を開き静かにいなくなった。



それから2日後……とうとう大量の魔獣が姿を現した。


「これが……」


数としては1万くらいか……それに対してこちらは150人弱


「全くなんて数だ」


その時の俺はきっと笑っていたと思う……。


「ノーチェ準備出来たぞ」

「そうか……じゃあ殺ろうか!」


俺は手を高くあげて叫ぶ。


「俺の国に土足で入り込む愚かな獣達を殲滅しろ! 全体攻撃開始!」


その声と共に大量の弓矢が魔獣達に放たれる。


「私達の目的は数を減らすことよ! 絶えず打ち続けて!」


弓が雨のように降り注ぐ、しかしその地獄のような攻撃はただの遊び……本当の目的は。


「全体照準合わせ! 撃て!」


エレナ率いるハーピー部隊。

エレナ達の翼には機関銃を二丁ずつ配置した。

まぁエレナは三丁だけど。

航空支援とは名ばかりの戦闘部隊だ。


「あれがノーチェの言ってた機関銃か……末恐ろしい威力だな」

「何言ってるんだクイック……あんなもんまだまだだよ」


フィデース信栄帝国では拳銃からエレナ達が装備している機関銃まではコード商会と取引している武器だ。


「本物はこれだよ」


布で隠されていた大きな何かが姿を表す。


「40cmの大砲さ。本来であれば移動することすら厳しいが自動人形の力なら移動から装填、発射までを全て一人で行える」

「さぁ自動人形達! 砲撃開始!」


地面を揺らす砲撃音……音が破裂する。


「これだけで終わるんじゃないか?」

「それはそれでいいさ……まぁゼーレが死んでないことだけ祈るよ」

「ノーチェ! 私たちはいつ戦うんだ〜?」


フィーが隣から声をかける。


「うーん……この調子だと平気かもなぁ」

「えー! 私の意味!」


実際今のところ魔獣達は逃げ惑い三分の二は肉塊と成り果てた。



「くっ……まぁいいさ、仕方ない切り札の1つを使うとしよう」


ゼーレはそういうと大きな牢屋から三体の化け物を放った。



「ん? ノーチェ! 奥からなんか来るぞ!」


フィーの視覚めちゃくちゃいいなおい!


「クイック見えるか?」

「……ん〜あれか」


奥から突っ込んでくるのは10mはあるだろうクマの見た目をした魔獣達だった


「自動人形! あれに標準を向けろ!」


その声と同時に砲撃が開始される。

しかし俺達はその後の出来事に驚きを隠せなかった。


「おいおいうっそだろ……40cmの砲弾切りやがった」


あれは機関銃や弓で止まる奴らじゃねぇな。


「エリーナ! 弓はここまでだ。1度引け!」


そして俺は信号拳銃を取り出した。


「ん? 青い煙幕、撤退の合図よ! 1度戻るわ」


エレナ達も引いたな。


「さてどうやら俺達の出番みたいだ」

「おー! あれを殺っていいのか?」

「足引っ張んなよフィー」


2人ともやる気満々だな。

俺達3人は敵地をゆっくりと進んでいく。

時折雑魚による攻撃が入って来たが全てクイックが追い払った。



熊の化け物との距離もそこそこになった時フィーが走り出した。


「あっ! フィー!」

「あははははは! ぐちゃぐちゃにしてやるんだ!」


あ〜ダメだありゃ。


「俺も行ってくる」


クイック!? って居ないし……2人とも割と戦闘狂気味なとこあるよなぁ。


「で俺の相手はお前か」


熊は一瞬で俺との距離を縮め攻撃を開始した。


「グゴォォォォ!」


しかしその攻撃は俺の素手で軽く受け止められた。


「ゴ……ゴォ!」

「何が起こってるか分からねぇって顔だな、ただ受け止めただけだ」


熊は何が起こったか分からずに距離を取るしかしそんなことを俺が許すはずがなく……。



「なっ! ブレイキングベアを一撃だと!? あれには先代獣王の血を三滴入れてるんだぞ!」


思っていた以上……想定のはるか上。


「はははは……ははははははは!」


素晴らしい! 素晴らしい! 素晴らしい! これが俺の追い求めていた可能性! あぁ! 実験がしたい! 解剖がしたい! あの素材が欲しい!


「本来であればもっと後に出すつもりだったがいいだろう! 殺戮しろ! テレシア!」


男の声を聞いた化け物の目がギョロリと動いた。



「こんなもんか……しかしツノが生えた化け物なんて居ないじゃないか。それにゼーレとか言うやつも見当たらないし」


ゴゴゴゴゴゴ!


ん? 地面から?


バコンッ!


「また下からかよ!」

「あっははははは! お前がノーチェ・ミルキーウェイだな! 俺はゼーレ・ハバラ! 早速だが俺の実験体となってくれ!」


こいつは頭がおかしいのだろうか……初対面に実験体とか。


「断る」

「そうかそれは残念だ! だがお前はこの提案を呑まざる得ない! 今俺の魔獣が地面の空洞を通って城壁近くまで進んでいる。この提案を呑まないと言うなら!」

「はぁ」


俺の溜息に気分を害したのかゼーレは顔をしかめる。


「なんだその態度は! 嘘だとでも思っているのか! 実験体の分際でこの俺に盾着きやがって!」

「お前の浅はかな考えなんてお見通しなんだよ」



「はぁぁぁぁ!」

「ノーチェさんの言っていた通りでしたね!」

「あぁ! 全くだ! まさか地面の中にこんな空洞があるなんて!」

「悔しいがあの女……いやあの大将は相当なやり手だな!」

「……」



こっちには地面専門家のクイックが居るんだお前たちが何処から来るかなんて分かりきってんだよ。


「馬鹿な……こんなことが有り得るはずが」

「有り得てんだろ……研究する頭はあっても戦う頭はなかったみたいだな」


あ〜あ〜あんなに顔真っ赤にしちゃって煽り耐性低っいなぁ。


「実験体風情が調子に乗るなよ……いいさこいつでお前たちを捕まえて新しい実験をするとしよう」

「はぁ……もうさなんかそういうの疲れたからさ。そのテレシアって子を置いていってくれない? そしたら俺は手出さないから」


その発言にゼーレは完全に切れたのか訳の分からない動きをしている。


「お前だけは絶対に許さない! 泣いて叫び哀れな姿をお前の国の民たちに晒し! その痴態を全世界に向けて見せつけてやる!」

「行けぇ! テレシア! あのゴミを捕まえるんだ!」


ツノの生えた化け物が俺に向かい突進してくる。


研究部屋(マイワールド)


さぁ……テレシア、お前を救い出してやる。


現在のステータス

ノーチェ・ミルキーウェイ

始祖蟒蛇Lv8

所持アイテム星紅刀

《耐性》

痛覚耐性Lv3、物理攻撃耐性Lv7、精神異常無効Lv3、魔法攻撃耐性Lv6、状態異常無効Lv10

《スキル》

知り尽くす者、混沌監獄(ユニオンプリズン)研究部屋(マイワールド) 、横溢Lv6、絶無Lv6

《魔法》

回復魔法Lv8、幻影魔法Lv6、破壊魔法Lv8、火炎魔法Lv8、水流魔法Lv10、水斬魔法Lv6、氷結魔法Lv10、土石魔法Lv8、土流魔法Lv6、闇魔法Lv6、深淵魔法Lv10

《???》

謀る者Lv7、強欲

《資格》

導く者

《称号》

神に出会った者/神を救った者


クイック・ミルキーウェイ

赤岩土竜Lv5

《耐性》

物理攻撃耐性Lv6、精神異常耐性Lv6

《スキル》

探索Lv8、隠密Lv7、地面操作Lv6、神速Lv1、強化Lv7、回避Lv6、体術Lv7、斬撃Lv6、集中Lv7、追跡Lv5、空間把握Lv8

《魔法》

火炎魔法Lv5、風斬魔法Lv6、土石魔法Lv10、土流魔法Lv10、土斬魔法Lv10、溶岩魔法Lv7

《???》

食す者Lv1

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