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転生先は蛇さんでした。  作者: 時雨並木
国づくり編
43/261

43話 新しい国の誕生

アクセス数が10000を超えました!

嬉しくて嬉しくてとっても嬉しいです!(小説を書いてるとは思えない語彙力)

そして国づくり編も無事に終了して次回からは新章です!これからもどんどん続いていくので『転生先は蛇さんでした。』をよろしくお願い致します!

「はぁ…….はぁ……はぁ」


母様? 母様?


「ど……こ」


燃える屋敷の中血まみれの小さな獣人は母を探して歩き回る。

母様と遊んだ庭……母様とお話したベンチ……母様と。

小さな獣人は綺麗な花壇を見て言葉を失う。


「……」


そこにはいつも優しい母親が変わり果てた姿で眠っていた。


「か……母……様?」

「はぁ、はぁ、フィー! 大丈夫か!?」


後ろから慌てた様子で大人の獣人が走ってくる。


「父……様」

「ここは危ない! 早く外に……」

「父様……母……様が」

「……フィー行こう」


ダメだよ父様……母様も連れていかないと。


「母……様」


その願いは叶うことなく小さな獣人は抱きかかえられて庭から脱出した。


「フィーを頼む!」

「ですがこいつは!」


大人の獣人達は少し怒っている様子だった。


「フィーは私の娘だ! 余計なことを言わずに早く連れて行け!」


それを聞いた獣人は嫌そうな顔をしながらも安全な場所まで小さな獣人を連れていった。


「こいつが……」

「あぁ……この娘が」

「「「「----を殺したんだ」」」」



「はぁ! ……はっはっはぁ……はぁ……」


暗い……ここは。


「すぅ……すぅ……」

「エリーナ」


そうか……ここはエリーナの家。

まだ外は明るくない。


「……ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」


フィーは泣きながら布団に包まり謝り続けていた。



「はぁ〜今日もいい天気!」


俺はもう村と言えないほどに大きくなった街を見ながら開き治っていた。

いやもう仕方ないよここまで大きくなったらさどうしようもないじゃない。


「てか今日国になる宣言するって聞いてたけど……移民した人達はそれを知ってるのかなぁ」


独り言を呟いているとエレナが後ろから声をかけた。


「大丈夫よ」

「え? その確証はどこから?」

「この街に住んでる人達は訳ありが多いの、大体温泉旅館があるって理由だけでこんな辺境の地に住み着くわけないでしょ?」


あっ……はいごもっともです。


「まぁそうね……あっちにいる人間たちは村を強制的に追い出された人達、あの獣人はエリーナが弱っている所を助けて恩返しでここにいるし。あっちのエルフは奴隷として運ばれていた所をクイックが助けてここに住み着いてるわね」


えっ……なにそれ聞いてないんだけど。


「えーと……初耳情報が多くてびっくりなんだけど」

「え? だってクイックが」

「ノーチェは俺たちに好きにしろと指示した。ノーチェの期待を裏切らないように全力で頑張るぞ〜!」

「って言ってたわよ」


エレナは羽を高くあげてその時の再現をする。

……クイックの暴走が止まらない件


「あの子は一体何考えてるんだか」


俺がそういうとエレナが呆れた仕草を見せて口を開いた。


「ただ……ノーチェに認めてもらいたいだけなんじゃないかしら?」

「え? 俺はクイックのこと」


そこまで言うとエレナは俺の口をそっと塞いだ。


「そうじゃないのよ鈍感なノーチェちゃん」


エレナは口元に当てた羽を静かに話して飛んでいってしまった。

……なんだよノーチェちゃんって……。

俺は少し不機嫌そうに家へ帰っていった。



「ノーチェ! そろそろだよ。」


クイックが舞台裏で待機している俺に話しかけた。


「ごめん! 無理だ! あの数は無理!」


俺はさっきチラッと壇上から様子を見たのだが。


「いや多すぎだよ! 前の祭りの時だって恥ずかしかったのに! しかも何この服!」


これはクイックが選んだ服でスーツの上に上着を羽織ったような感じになっている。


「かっこいいでしょ?」

「こういうのはかっこいい男が着るもので俺みたいな小さい女の子は着ないの!」


自分で言ってて悲しくなってきた。


「じゃあエリーナとエレナが選んだあれ着る?」


クイックは奥にある服を指さす。


「うっ」


そこにはお嬢様が着るようにフリッフリなドレスがあった。


「い、いつものあの服がいい!」

「あんなフードつけたダボッとした服ダメに決まってるでしょ!」


クイックがまともなこと言うよぉ。

この服なんかコスプレした幼女みたいで嫌なんだよなぁ……まぁあっちの服は貴族の子供みたいでもっと嫌だけど。


「大丈夫だよ、ノーチェのことを笑うやつなんて居ないさ」


クイックが俺の背中を叩いて励ます。

そうじゃないんだよなぁ。


「てかあれ? クイックも同じ服じゃん」


いや……正確には俺が赤いのに対してクイックは黒い感じがする。


「まぁ……ノーチェが着るなら俺も合わせようと思ってね」


……ふーん本当はクイックが着たかっただけだったりして。

しっかりいつもは露出多めの服きてるから野生的な感じあったけど今は少し知的だ……メガネとか掛けたらよさそう。


「そろそろ出番だよ……ほらノーチェ行ってらっしゃい」


そう言ってクイックが俺の背中を押した。

えっ……ま、まだ覚悟できて……。

そんな悲痛な願いは届けられることはなく俺は大観衆の中舞台の上に放り込まれた。

クイックが言うには細かい説明とかは終わってるから建国の宣言だけして欲しいとのこと。

俺は舞台に立ってみんなで考えた国の名前を叫ぶ。


「今日……ここに! フィデース信栄帝国の建国を宣言する!」


歓声が聞こえる……。

フィデース信栄帝国……信じて栄える。それがこの国の意味。

クイック、エレナ、エリーナ、ガロリア、ゼン達と考えたこの国の名前。

俺はこの国で……この世界で自分が生きている証を確かに刻み込んだのだ。


「フィデース信栄帝国盟主! ノーチェ・ミルキーウェイに大きな拍手を!」


司会をしているエリーナが叫んだ。


「えっ! ちょっとエリーナ!」

「ノーチェ・ミルキーウェイ万歳!」

「ノーチェ・ミルキーウェイ万歳!」


こ、こう名前を連呼されると少し恥ずかしいな。

その時の俺の顔は少し赤くなっていたと……そう思う。



建国宣言の後は村……いや国をあげてのお祭り騒ぎ、俺も美味しい料理やお酒を沢山貰った。

ちなみに家臣とは違うがフィデース帝国は俺の次にクイック、そしてエレナが権力を持っているらしい。

これからはクイックの暴走を止められるのは俺だけになってしまったわけだ……。

まぁ……なんとかなるだろ。

それよりも今は……この賑やかな空気を沢山味わっていたい。



フィデース信栄帝国の熱はしばらく冷めることはなくこの日の夜は今まで1番騒がしい日になったという。


……導く者の条件を達成。

管理者の資格を会得しました。

神に出会った者、神を救った者の能力発動。

魔法適正から最上位魔法を選択中。

選択完了、氷結魔法、深淵魔法を会得しました。

神に出会った者、神を救った者が称号に変化します。


現在のステータス

ノーチェ・ミルキーウェイ

始祖蟒蛇Lv7

所持アイテム星紅刀

《耐性》

痛覚耐性Lv1、物理攻撃耐性Lv7、精神異常耐性Lv9、魔法攻撃耐性Lv4、状態異常無効Lv10

《スキル》

知り尽くす者、混沌監獄(ユニオンプリズン)研究部屋(マイワールド) 、横溢Lv5、絶無Lv4

《魔法》

回復魔法Lv8、幻影魔法Lv5、破壊魔法Lv8、火炎魔法Lv8、水流魔法Lv10、水斬魔法Lv6、氷結魔法Lv10、土石魔法Lv8、土流魔法Lv6、闇魔法Lv6、深淵魔法Lv10

《???》

謀る者Lv4、強欲

《資格》

導く者

《称号》

神に出会った者/神を救った者


クイック・ミルキーウェイ

赤岩土竜Lv3

《耐性》

物理攻撃耐性Lv6、精神異常耐性Lv3

《スキル》

探索Lv8、隠密Lv7、地面操作Lv4、高速移動Lv9、強化Lv4、回避Lv4、体術Lv2、斬撃Lv3、集中Lv5、追跡Lv4、空間把握Lv4

《魔法》

火炎魔法Lv2、風斬魔法Lv4、土石魔法Lv10、土流魔法Lv10、土斬魔法Lv10、溶岩魔法Lv6

《???》

食事Lv9

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