表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生先は蛇さんでした。  作者: 時雨並木
国づくり編
35/261

35話 新しい武器

「錬成! 錬成! 錬成! 錬成! 錬成! 錬成!」


俺は先程から錬成を使い武器を作成している。

ドワーフに見たことない武器を渡す!

それならここで作るべきなのは拳銃だろ!

そう思い俺は一昨日から錬成を繰り返しているのだが。


「ゼェゼェ……はぁ……あぁ! もう! 全くできない!」


俺が作る拳銃は見た目が不格好だったり使おとしたらバラバラに崩れたり、唯一撃てるものが出来たと思ったら1発で爆散したり。


「なんでだ! 作れはしてるんだ! 爆散こそしたけど撃てたんだ! 絶対作れるはずなのに……」


まぁ何故俺が拳銃作りに躍起になっているかと言うと。



「ドワーフは新しい物に目がない……」


ってもなぁ……この村なんも無いし!

てかまず鍛冶屋がない!

兵士たちも鎧は付けずに私服で戦っている。

そんな村にドワーフが来るわけないよなぁ。


「あーもう! なんかいい案ないの〜?」


そう叫んだ時だった。

キィィィガチャリ


「どうしたの? ノーチェ外まで声聞こえてたけど」


クイックが帰ってきた。


「ん〜? ドワーフをこの村に招待したいんだけどいい案がなくて」


俺は武器に関する情報が乗っている本を顔に乗っけて話した。


「ドワーフねぇ……確か新しい武器や防具に目がなくて研究好き……だったよね」


クイックは近くにあった水を注ぎながら聞いてくる。


「その通り……だから何かないかなぁって考えてるんだけど」

「いい案がないのね」

「そうなんだよ!」


クイックが少し笑って俺を見た。


「笑ってるけどクイックの方は終わったのかよ〜」

「ん? 俺の方は領地拡大は終了、明日から温泉に入るための施設を作り出すよ」


あらやだ! この子ったら動きが早い!


「そうかぁ……いいなぁ、それに比べて俺は」


俺は落ち込みを隠せず暗いオーラを出し始めた。


「いや、ノーチェの方が難易度高いんだからもっとゆっくりやりないよ」


クイックが顔に乗せていた本をどかして話しかける。

こういう時にイケメンって腹立つ。

俺はそんなくだらないことを思いつつ「そうだね」と言った。


「……あれ? てかノーチェって錬金術のスキル持ってなかったっけ?」


クイックが本をしまいながら尋ねる。


「あっ」


俺は……本当に馬鹿だなと自分を呪った。



で! 今! 拳銃作ってんだけど!


「いや無理! もう嫌! やりたくない!」


なんでできないんだよぉ! 完成したと思ったら直ぐに壊れちゃうしさぁ。

……多分精度の問題じゃなくて耐久の問題だと思うんだよなぁ。

けど錬金術のスキルレベルはこの2日間でMAXに到達したし。


「あと何が足りないんだよぉ!」


そう叫んだ時だった。


「ノーチェ?」


後ろから声を掛けられた。

誰だ? クイックは温泉作りに向かってるしガロリア達も狩りに行ってる。


「あっ……なんだぁ〜カイルかどうしたんだ?」


この子はカイル、セルの弟でたまに遊んであげている。


「何してるの?」

「いやぁ……ちょっとお仕事」

「ふーん……これがお仕事?」


カイルは銃の出来損ないを拾って聞いてきた。


「そ、それがお仕事。もっと綺麗でかっこいいんだけどさどうしても変なのができちゃうんだよ」


俺はため息を付きながらいった。


「ふーん……変なノーチェ」


ははは……まぁ傍から見たら変なもの作ってるように見えるよなぁ。


「どうやって作ってるの?」


カイルは作り方に興味があるのか?

まぁ……別に減るもんじゃないし。


「錬金術ってスキルで作ってるんだ」

「錬金術?」

「そ、生成スキルのさらに上にあるスキルだよ」


それを聞いたカイルは不思議そうな顔をした。


「錬金術ってスキルになると材料要らなくなるの?」

「え?」

「え?」


……。

えぇ。



「あっクライス!」


俺はカイルからの話を聞いて生成スキルを持っているクライスに話を聞きに行った。


「おぉ〜! 俺はノーチェ殿如何されましたか?」

「いや、ちょっと生成について聞きたくて」


事情を聞いたクライスは生成について細かく教えてくれた。

生成スキルは何かを作るスキルでありそれには材料が必要であること、材料がなくても簡単な物であれば作成可能だが必要魔力が倍以上になる他耐久性能も格段に落ちてしまうことなど。

話を聞き終えた俺は1度家に帰って休むことにした。



いやぁ……あの大穴に落ちた時クッション良く大丈夫だったな。

とまぁ呑気なことも考えていられない。


拳銃が上手く作れなかったのはそれが原因だったのか。

てこと拳銃の原材料……。

いや全くわからん恐らくだがこの世界には無いもので構成されている……いや正確には改良や加工を繰り返さないと生成できない物を使用しているはずなんだ。

そうなると俺にはもうお手上げ状態だ、まず原材料を集めるにもその材料が全くわからん。


……いや待てよ、クライスは簡単な物であれば材料がなくても作れると言っていたな。

てことはある程度複雑な拳銃を材料なしで作っている俺であれば少しの材料でも作ることができるのではなかろうか?

それに冷静に考えればクッションの中にある綿の生成方法なんて俺は知らないのに生成することが出来た。

てことは何とか一丁だけ拳銃を作りその内部構造も含めドワーフに研究してもらって更にはこの村にも住んでもらう。

これは一石二鳥と言うやつなのでは!

よし決まりだ! それで行こう。

俺は家にあった鉄製の金具を1つ取って錬金術スキルを使用した。


「頼む!」


正直こっからは祈るしかない、これで出来てくれればいい方向に風が向くんだ!

鉄製の金具はドロドロに溶けだした、その液体は固形へと変化して俺の思い描く拳銃へと姿を変えた。


「……。まだ、まだだこれが本当に使えるか確認しないと」


俺は机の上に現れた拳銃を静かに持ち上げる。

手に伝わる重量感そしてゴツゴツとした持ち手。

こっちの世界に来る前でも本物の拳銃なんて持ったことなんてないからな、正直正解がどうかなんてわからない。


「念の為弾丸も」


そう言って鉄製の金具を無造作に机に置き弾丸を作り出した。


「ふぅ……」


なんだが緊張する。

これが拳銃であると理解すればするほどに重量感が増していくようだった。

俺は全ての弾丸を装填して拳銃を吊るしてあるフライパンに向けた。

すぅ……はぁと深い深呼吸をしてそっと引き金を引いた。


バンッ!


ジンジンと手に響く衝撃、空気を揺らす銃声音。

目の前には貫通したフライパンがあった。


「壊れて……ない! 成功だ!」


俺はそう言って両手を高くあげた。



ちなみにその後銃声を聞いて驚いた村の人達が俺の家に集まってきて説明が大変だったのは別の話。


現在のステータス

ノーチェ・ミルキーウェイ

始祖蟒蛇Lv4

所持アイテム星紅刀、拳銃

耐性

痛覚耐性Lv1、物理攻撃耐性Lv6、精神異常耐性Lv5、魔法攻撃耐性Lv3、状態異常無効Lv10

スキル

知り尽くす者、混沌監獄(ユニオンプリズン)研究部屋(マイワールド) 、横溢Lv2、絶無Lv1

魔法

回復魔法Lv8、幻影魔法Lv5、破壊魔法Lv8、火炎魔法Lv8、水流魔法Lv10、水斬魔法Lv6、土石魔法Lv8、土流魔法Lv6、闇魔法Lv6

???

謀る者Lv1、強欲

------

神に出会った者/神を救った者/導く者


クイック・ミルキーウェイ

赤岩土竜Lv2

耐性

物理攻撃耐性Lv6

スキル

探索Lv8、隠密Lv6、地面操作Lv1、高速移動Lv9、強化Lv1、回避Lv3、体術Lv2、斬撃Lv1、集中Lv4、追跡Lv3、空間把握Lv4

魔法

火炎魔法Lv1、風斬魔法Lv3、土石魔法Lv10、土流魔法Lv10、土斬魔法Lv10、溶岩魔法Lv3

???

食事Lv6

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ