23話 謎の敵
本当なら日付を跨いでから投稿するですが、諸事情により少し早めに投稿します。
明日の夜頃にもう一本あげるかもなのでよろしくお願いします!
俺達はゴーンの家を出て東に向かっていた。
ゴーンの話によると東にはガレオン獣王国があるらしい。
ここは動物、まぁ要するに俺たちのような見た目でも普通に入れるからそこに行くのが1番安全との事らしい。
しかしケルロスはともかく俺とクイックは魔物じゃないのか? その辺がいまいちよくわからない。
……あの蜘蛛は魔物だよな?ダメだ定義が分からなくなってきた。
まぁ、調べていけば分かることか。
俺たちが獣王国に向かってる途中
「ノーチェ」
「ん? どうしたの?」
ケルロスが何かを発見したのか立ち止まる。
目の前には武装した……人間? けどなんか所々動物的な特徴が見える。
鑑定
赤虎Lv3
耐性
物理攻撃耐性Lv3、魔法攻撃耐性Lv4
スキル
人化Lv7、強化Lv5、威圧Lv3、斬撃Lv8、貫通Lv6、体術Lv3
魔法
火斬魔法Lv6
1番強いのはあいつか……まぁ倒せないこともないが。
無理して戦うのも得策じゃない。
それにあの武装、確実に何か属してるだろ。
「あいつらは放置だ、多分獣王国が多いから兵士もいるんだろ念の為隠密を使いながら向かうぞ」
2人は静かに頷いた。
それから何kmか進んだ後、ガレオン獣王国にたどり着いた。
遠くから見てるだけだけど。
門と思わしき所には兵士が2人、見た感じ出入りは自由みたいだな。
入っているのは色々な動物たち、人の姿をした者もいれば動物のままで入る者もいる。
……クイックはともかくケルロスが伝説の存在であるなら隠すべきだ。
けどなぁ隠密と隠蔽フル活用してもきっとバレるよなぁ。
それに密入国とかなったら嫌だし。
俺達も人化スキル手に入れとくんだった。
てかどうやって手に入れるんだよ。
……はぁ
「ケルロスほんとごめんね」
俺は先に謝ることにした。
結局獣王国の中には俺とクイックだけで行くことにしたのだ。
ケルロスは森の中でお留守番
「……寂しい」
門に関してはすんなりと通過、確認もされなければ特段何も言われなかった。
門の向こう側は露店が大量に並んでいた。
先程から鑑定を少しだけ使っているがここには獣だけでなく本物の人間、更にはエルフもいるらしい。
6つの国は仲がいい……と確信は持てないが少なくとも交流はあるのだろう。
「ノーチェ〜」
「ん? どうしたクイック」
「ここには何しに来たんですか?」
あっそうかクイックには目的を言ってなかったな。
「あ〜まぁ世界について学びに来たってのが一番かな」
そう、そのために俺達が向かうのは図書館だ。
「なるほど……にしてもすごい数の生き物ですね〜」
「確かに」
活気に溢れているというか……ほんとにすごい量だ。
まぁ……4mあるヘビって結構幅取ると思うけど。
「あっノーチェ! ここ図書館じゃないっすか?」
クイックが指を指す方向にはガガルント図書館と書かれた看板があった。
俺は早速入ってみることにした。
中は静かで人も少ない、受付の人も居ないようだ。
本の管理はどうなってんだ。とそんなことを思いつつ俺は歴史系の本があるところに向かった。
……
しばらく俺達、まぁクイックは寝ていたが。
本を読んでいてわかったことは6人の魔王は3000年前に世界を燃やし尽くしたことがある。
その時の生き残りである六種族が手を組み今の6人の王が出来たと。
そして6人の王のことをゼクス・スペース(希望の六王)と呼んでいるそうだ。
ちなみに魔王はゼクス・ルイーナ(破壊の六王)らしい。
……いや、なんか壮大。
まぁ……最近じゃ戦いといった戦いも起きていないらしく安定してる……ってことだ。
嵐の前の静けさじゃないことだけを祈るよ。
あとは、魔法やスキルのことについても軽く調べたが……
全くわからん。
魔法はそれぞれ才能がある者と無い者、得意不得意があるらしい。
スキルに関しては会得方法はほぼ不明、種類も多すぎて把握出来ないと書いてあった。
特殊スキルに関しての記述は全くないし……。
ハズレ……いや歴史がわかっただけマシか。
「クイック……クイック?」
ダメだ完全に寝てる。
仕方ない、そう思い俺はクイックを背中に乗せて図書館を後にした。
獣王国で出来ることはもうないかなぁ。
まぁ正直図書館行ったらもう帰るつもりだったし、ケルロスも外で待ってるからなぁ。
そんなことを考えている時だった。
ドンッ!
門の方向で大きな爆発が聞こえた。
俺は頭にケルロスのことがよぎって急いで門に向かって行った。
「人が多い……」
どうやら混乱状態にあるらしく様々な生き物が右往左往している。
体格が良い分流されることはないが邪魔だ……。
何とか人混みを抜けて門があった場所に出た。
先程まで開いていた大きな扉は跡形もなく消し飛んでいる。
……何が起きたんだ。
少なくともケルロスのせいじゃない……こんなことできないし、まず独断でこんなことする奴じゃない。
その時だった俺に向かって何かが突っ込んできた。
回避!
ドゴンッ!
隣の地面には大きな穴が空いている。
その音で目が覚めたのかクイックが声を掛けた。
「わわっ! 何!?」
「わからない……攻撃されたのか?」
現状の把握ができない以上どう動けばいいのかも悩ましい。
「クイック……ケルロスの元に向かってくれ」
「えっ!?」
「俺の図体じゃデカすぎる、地面を掘ってケルロスを呼ぶんだ」
そう言うとクイックはコクリと頷き地面に潜っていった。
「なんだぁ……ここで1番強そうなやつに攻撃したが……大したこと無かったようだなぁ」
そこには黒い翼を羽ばたかせ嫌な声で笑う人型の何かが居た。
「なんだお前……」
見た目は……人間。
深くフードを被っていて顔はわからない。
鑑定スキルでまずは、そんなことを考えていると人の形をした何かが口を開いた。
「まぁ……なんて言うかなぁ……暇潰しくらいには付き合ってくれよ」
消え……
回避!
咄嗟に回避スキルを使用する、その判断は正しかった。
さっきまで俺のいたところに人外は立っていた。
「へぇ……動きは早いみたいだ」
人外は口角を上げて嫌な笑いを見せる。
まずい! 回避スキルを全力で使って避けるのがやっとだ。
正直目視もできてない。
分解!
「遅い!」
「ぐっ……はっが」
首を……。
頭でスキルを発動するより早く!
「はぁ……がっかりだなぁ」
人外は肩を落とす。
「な、何が……」
俺は何とか声を上げた。
「スキルの発動が遅いんだよねぇ、まぁわかってないみたいだから教えてやるよ」
人外はなぜだか上機嫌に語り出した。、
「お前のスキルは全然整ってない、数も無駄に多いせいで使うスキルを選んでる」
何言ってるんだ……スキルは増えてくもので。
「違う……スキルは消せるんだ。例えばお前の持ってる思考と集中これは渇望する者に与えることが出来る」
こいつ……俺の心を呼んで……しかも。
「お前……特殊スキルまで……」
「特殊スキル……まぁ今のお前には使いこなせないか」
こいつ……何者だ、何を知っている。どこまで知っている。
「大体回避スキルを回避!なんて考えて使ってる時点でもう勝負に負けてるようなものさ」
「スキルの自動使用、それを習得すればスキルなんて枠組みに縛られることも無くなる」
「わかりやすいのは体術スキルだ、お前は持ってないけど」
体術……?
「あのスキルは体が体術を覚えることで消失する」
なっ……。
「スキルってのはそいつの才能さ、だけどそれを意識して使ってるうちは開花前。本物の強者はスキルなんてほとんど持っていない」
「な、なるほどね……そりゃいいこと聞いたよ」
あの爺さんのスキルが少ない理由……気になってたんだ。
国のお偉いさんならもっとあっていいはずだ。
あれは持ってないんじゃない、開花した後だったんだ。
「まぁ特殊スキルで得られる力だけは例外だけどな」
「随分と色々教えてくれるじゃねぇかよ……どっかで助けたことでもあったかな……?」
人外の顔は少しだけ曇ったがすぐにニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「初対面さ……。ノーチェ」
名前を……。
「……せいぜい生き延びることだな!」
その言葉を最後に人外はその場から消えていた。
「ノーチェ!」
慌てて駆けつけたのかケルロスは息が上がっている。
「大丈夫だ……」
俺は少しだけ首をさすり無事を確認した。
さっきあの人外と話してときでかい城の方で別の爆発音が聞こえた、恐らくアイツらの狙いはそれだ。
多分俺の方はたまたま見つけた程度なんだろう。
「先を急ぐ、これ以上ここにいても得られることは無さそうだしな」
あの人外……舐めやがって。とはいえ気になることも沢山あった。
「今度あったらこの借りは必ず返してやる」
現在のステータス
ノーチェ・ミルキーウェイ
始祖蟒蛇Lv1
耐性
痛覚耐性Lv1、物理攻撃耐性Lv4、精神異常耐性Lv2、魔法攻撃耐性Lv1、状態異常無効Lv10
スキル
総合把握Lv6、錬金術(毒特化)Lv8、心理把握Lv3、鑑定Lv9、拘束Lv8、中型輸送Lv6、思考Lv7、集中Lv8、隠密Lv5、取引Lv1、探索Lv9、追跡Lv1、操作Lv1、回避Lv4、中速移動Lv5、探索阻害Lv4、悪食Lv4、不死Lv2、分解Lv4、融合Lv1
魔法
回復魔法Lv8、幻影魔法Lv5、破壊魔法Lv8、火炎魔法Lv8、水流魔法Lv10、水斬魔法Lv5、土石魔法Lv6、土流魔法Lv4、闇魔法Lv5
???
計算Lv7、渇望する者Lv6
------
神に出会った者/神を救った者/導く者
ケルロス・ミルキーウェイ
白狼Lv2
耐性
痛覚耐性Lv5、状態異常耐性Lv3、物理攻撃耐性Lv9、魔法攻撃耐性Lv5
スキル
総合把握Lv3、隠蔽Lv8、分身Lv10、探索Lv4、鑑定Lv6、限界突破Lv1、咆哮Lv8、威圧Lv2、要塞Lv2、斬撃Lv9、貫通Lv2、神速Lv1、結界Lv3、孤独Lv1、共鳴Lv1
魔法
風新魔法Lv10、風斬魔法Lv3、光魔法Lv10、神聖魔法Lv1
???
憧れる者Lv1
クイック・ミルキーウェイ
レッドモールLv9
耐性
物理攻撃耐性Lv4
スキル
探索Lv8、隠密Lv3、採掘Lv8、高速移動Lv9、体術Lv2、集中Lv2
魔法
土石魔法Lv10、土流魔法Lv10、土斬魔法Lv10、風斬魔法Lv1
???
食事Lv2