10話 同族
朝起きてたらステータス変わりまくってる件。
ノーチェ・ミルキーウェイ
ポイズンハイスネークLv1
耐性
物理攻撃耐性Lv1、精神異常耐性Lv1、状態異常無効Lv10
スキル
総合把握Lv1、錬金術(毒特化)Lv1、心理把握Lv1鑑定Lv8、拘束Lv8、中型輸送Lv6、思考Lv1、集中Lv1、隠密Lv4、探索Lv1、回避Lv1、中速移動Lv2、探索阻害Lv4、悪食Lv2
魔法
回復魔法Lv5、幻魔法Lv2、破壊魔法Lv7、火炎魔法Lv6、水流魔法Lv6、土石魔法Lv3、闇魔法Lv2
???
貯蓄Lv2
無駄にご丁寧!
それにしても貯蓄ってなんだ?
??? が気になる。
特殊スキルとか言ってたか。
俺はしっぽを頭に当てて考える。
大体、貯蓄って何を貯めるんだ?
経験値? いやけどスキルはレベルアップしてるし。
俺が頭を抱えて悩んでいると
「あっノーチェ」
「ん? 起きたか」
ケルロスが起きてしまったらしい。
まだ少し眠たそうな顔をしている気がするけど……。
俺がそんなことを考えている時ケルロスがこっちに近付いてきた。
「どうしたんですか?」
……言うべきなんだろうか?しかしこれは難しい問題だ。
この貯蓄がスキルでは無いとしたら一体なんなんだ。
この??? に関しては慎重になるべきか……。
「いや……Lvが上がったなぁって」
「あ〜僕も結構上がりましたよ」
「けど進化はまだまだですね」
少しだけ悲しそうに下を向いてしまった。
それはそうだ隣では生後3日で2段階も進化しているんだから。
「ま、まぁ直ぐに進化できるさ」
「……うぅ」
可哀想に、泣かせた子誰! ……俺だわ。
いやそんなこと考えてる場合じゃない。
とにかく今は今後どうするかだ。
このままここに住むのもまぁ悪くは無い気がする。
外敵が多いのかどうかはさておき安定はしている。
それにオークの肉も結構あるし。
そういえば悪食にも変化なしか……。
……ええい! スキルはあとだ!
ん? あっ! そうだ、貯蓄を使えばオークの肉をしまえるのでは!
「これは名案だな」
「? ノーチェどうしたの?」
ケルロスが俯いていた顔を上げて尋ねる。
「いやこの肉を収納しようと思って」
「あーいいね腐っちゃうと困るし」
今はそこまで日が経っていないからいいがこれから腐る可能性もある。貯蓄スキルが異世界系あるあるの便利収納系なら助かるんだけど。
「よし! 貯蓄!」
それを叫んだ瞬間光が辺りを包み積み重なった肉は消えていた。
「おっ! これは来たんじゃないか?」
貯蓄
……収納したなら出せると思いもう一度貯蓄を唱える。
「あれ? 貯蓄」
……反応がない。
その時また声が聞こえた。
貯蓄に一定数の品が送られました。
レベルアップします。
貯蓄Lv10
貯蓄が欲する者に進化しました。
欲する者Lv1
欲する者を解放した為新スキル取得。
分解と融合を会得しました。
欲する者? なんだそれ。
いやてか……。
「あれ? ノーチェ? お肉は?」
「……」
ただ……風の音がやけにうるさく感じた。
今俺は森を少し抜けて草が生い茂る広場にいます。
何をしているかって?
……今日のお昼と晩ご飯を狩ってます!
「うぉりゃー!」
「ノーチェ〜毒は使ったらダメですよ〜」
「わかってるよ!」
あの後ケルロスにお説教されて一緒にご飯を狩ってます。
ここには鶏っぽい見た目をした魔物が結構いるので狩り放題だな。
足は遅いし空は飛べないし、まぁ経験値は稼げないけど。
……まぁこれで今日のご飯は問題ないかな。
俺が捕まえた鶏を持ちながら考えていると。
「ノーチェ!」
ケルロスの叫び声が聞こえた。
今まで聞いたことの無いような風を切る叫び声。
俺はケルロスが向けている目線の先をみた。
1mを超える俺を見下ろす大きな者。
俺は直感で理解した。
同族だ。
ここは蛇の狩場だったんだ!
回避スキルを最大限使い避けようとする。
しかしほぼゼロ距離致命傷は避けたがダメージはでかい。
しまった! 油断してた!
クッソ、まただ! また俺はこうやって呑気に生きてて油断して!
物理攻撃耐性がLv4になりました。
ありがたいけど今はそっちを気にしてる場合じゃない。
体は動くけど……何となくでわかる。
次食らったら死ぬな。
今俺にある選択肢は2つだけだ。
戦うか逃げるか。
しかしこの距離感……逃がしてもらえるとは思えない。
毒霧で視界を遮っても一撃喰らえばゲームオーバーだ。
周りが静まり返る。辺にいた鶏に似た魔物はいつの間にかいなくなり3mは超えているであろう大きな蛇が俺を見下ろしている。
……倒すしかない。
けどこれをどうやって? 恐らくこいつは俺と同じく何段階か進化している。
同等か? それとも上か? ……いやいいそんなこと考えてる場合じゃない。
蛇と視線を合わせ固まっていると後ろから声が聞こえた。
「ノーチェ!」
ケルロスだった分身体を出して1匹は俺を引っ張り、もう1匹は蛇の視線を逸らさせている。
「気が紛れてる今のうちに逃げよう!」
「わかった!」
逃げるを選択した俺達だったがそれは叶わない願いとなる。
「シャアアァァァァァ!!」
大きな音が辺に響く。
……な、なんだこれは! まるで金属音だ!
「クッソ! 鑑定!」
ビッグオーアスネークLv5
耐性
痛覚無効Lv3、状態異常耐性Lv4、物理攻撃耐性Lv9
スキル
強化Lv6、隠密Lv7、無音Lv4、拘束Lv7、回避Lv6、探索Lv4、生成Lv3、硬化Lv9、咆哮Lv7、強度変化Lv8
魔法
土石魔法Lv6、水斬魔法Lv4
何だこの化け物!
さっきのは咆哮か……俺は平気だかケルロスは……無理か。
「オークと大差ないじゃん!」
「ノーチェどうする!」
とりあえず場所は最悪だ、強敵相手に開けた地形……。
けど逆に数だけならこちらが有利、ケルロスは分身もできる。
さっきの動きを見た感じ知性は少ないように感じられた。
分身体で意識を逸らしてその間に攻撃を繰り返せば。
……それに
「あんだけ強いと逃げきれない」
「やるんだね!」
ケルロスが少し怖がっているようにも見える……けどそれ以上に……。
「あぁ! ここでやろう!」
なんだか楽しんでいるようにも見えた。
現在のステータス
ノーチェ・ミルキーウェイ
ポイズンハイスネークLv1
耐性
物理攻撃耐性Lv1、精神異常耐性Lv1、状態異常無効Lv10
スキル
総合把握Lv1、錬金術(毒特化)Lv1、心理把握Lv1鑑定Lv8、拘束Lv8、中型輸送Lv6、思考Lv1、集中Lv1、隠密Lv4、探索Lv1、回避Lv1、中速移動Lv2、探索阻害Lv4、悪食Lv2分解Lv1、融合Lv1
魔法
回復魔法Lv5、幻魔法Lv2、破壊魔法Lv7、火炎魔法Lv6、水流魔法Lv6、土石魔法Lv3、闇魔法Lv2
???
欲する者Lv1
ケルロス・ミルキーウェイ
ホワイトドックLv3
痛覚耐性Lv3、毒耐性Lv3、隠蔽Lv4、分身Lv4
探索Lv4、鑑定Lv3、風新魔法Lv2、光魔法Lv2