擬似プラネタリウム
塵埃を暗闇の中にばら撒いた
白いソファに腰掛けて見上げ
その汚さに唾を吐く
良さが何も分からないまま
ここまで登って来て
やはりそれと変わらない
水色や橙色だけが目立ち
他は有象無象に過ぎず
無駄な自己主張を続けるそれらが
余計に全部を醜くしている
有象無象のままで紛れていれば良いのに
ソファに寝転がり煙草を捨てる
穴が空くがその先は見ない
ライターの火をつけて
塵埃全てに火をつけて
それを再現させた暗闇の中
やはり同じ景色だったが
有象無象だけで済んだ分
元々の物よりは良いだろう