第19話 天使会議 2
「本題ですか?」
「ええ。目的もなく呼ぶわけないじゃない。
今月の天使会議の議題はノクティスから発表してもらうわ」
「承った...。今月...の...議題...は...」
「議題は...?」
「...新人...歓迎会...です」
...聞き間違いだろうか?
「え、今新人歓迎会って言いました?」
「...間違って...ない」
「新人歓迎会...?」
「ノクティの言った通りですわ。何度も同じことを聞くのは品がないですわよ?」
「と、いうわけで今回の幹事はノクティスよ。準備お願いしちゃったけど、大丈夫かしら?」
「...大丈夫」
そういうとノクティスさんが指を鳴らした。
それを合図に周囲の様子が一変する。
「うわっ!?
ここは...森...?」
円卓の議場は一瞬にして湖畔になった。
周りにはキャンプ用の椅子やバーベキューコンロ、肉、酒等が用意されている。
「と...いうわけで...今回...の...会場...は...湖畔キャンプ場...で...バーベキュー...です」
そういうとノクティスさんがパチパチと手を叩く。
合わせて周りの少女達も拍手をした。
「いいのう!バーベキューは大好きじゃ!」
「いいわね。もうそろそろ秋も終わり頃だし、キャンプ納めって感じで最高じゃない。
ナイスよノクティス」
「そうですわね!王城の上品な食事もいいけど、たまにはこうやって下々の食事を楽しむのもいいですわ!」
「...いえい...」
少女たちが口々にノクティスさんを褒め称える。
ノクティスさんも満更でもなさそうな感じでムフーという顔をしていて可愛い。
何故、おじさんなんだ。
「火は〜まだ付いてないですね〜。流石ノクティス先輩、わかってるじゃないですか〜!」
「やっぱり火は自分で付けたいですよねぇ!わかりますぅ!」
状況についていけてないが、少女達がバーベキューコンロに群がって木炭を組みながら盛り上がっている。
あ、のじゃロリの人が指から火出してる。そうやって火点けるんだ。
「皆盛り上がってるわね。流石ノクティスだわ」
「ソルスティアさん」
横を向くと天使会議の議長と言っていた金髪碧眼の少女が隣に立っていた。
「ごめんなさいね、こうして集まれるのは月1だけだから皆盛り上がっちゃって。
私のことはソルスでいいわよ」
「えーっと...じゃあソルスさん。これって一体...?」
「さっきも言ったけど、天使会議よ」
「天使会議ってなんなんですか?」
「転生者達の集会、みたいなものかしら。
神様からこの世界に遣わされたから天使。まぁ、自称しているだけなんだけどね」
「皆さん神様と会ったんですか?」
「転生する時にね。あなたは会わなかったかしら?」
「うーん...神様...多分会ったのかな?」
あの幼女のことだろうか?
「ならやっぱりあなたも天使よ。ようこそ天使会議へ。歓迎するわ」
「えーと、ありがとうございます?
具体的には普段どんなことを会議してるんですか?」
「そうねぇ、この名前もみんなでプレゼンし合って決めたものだから会議というほど会議しているわけではないのだけれど...。
基本的には今回みたいにみんなでお酒を飲んだり、使い魔も交えて草野球をしたりしてるわね」
「な、なるほど...?」
もしかしてこれ、老人会的な感じだったりする?
「普段はみんな働いてるからね。こうして月1で遊ぶのだけが楽しみなのよ」
ソルスさんは上機嫌にそう言うと缶ビールをグイッと飲む。
見た目が少女なのでなんというかちょっと...どうなんだ?って感じだ。
「おーい!肉が焼けたのじゃ!お前らも話してないでこっちに来るがよい!」
赤髪の少女、イグニスフィアさんがこっちに向かって叫ぶ。
「あら、準備できたみたいね。まずは食べながら自己紹介でもしてもらいましょうか」




