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第18話 天使会議 1

「天使会議?」


 聞き慣れない言葉に思わず聞き返す。


「そう...天使...会議」


 他の少女たちは皆ニコニコしている。

 全員貫頭衣のような服装で顔も全員姉妹のようにそっくりなので、なんだか不気味である。


「これは...夢じゃ...ない。私の...能力...で...作った...空間...に...皆...を...呼んでる...だけ。

 詳しい...説明...は...面倒...だから....省略...。

 後...は...ソル...に...任せる」


 そう言うと、少女は目を閉じて動かなくなった。

 一拍置いて、右斜正面にいた金髪碧眼の少女が話し出す。


「ノクティスから後を任せられたソルスティアよ。

 この天使会議では議長のような役割をしているわ。

 率直に言うわね。あなた、異世界からこっちに来たわよね?」


「え、ええ。そうです」


「よかった。これでついに全員揃ったのね」


 少女は嬉しそうに笑った。


「えーっと、その口ぶりからすると皆さん異世界から?」


 と質問すると、今度は赤髪赤目の少女が口を開く。


「そうなのじゃ。わしはイグニスフィア。よろしくの。

 わしたち全員、日本からの転移者なのじゃ」


 今度は青髪で目を閉じている少女が話し出した。


「それも全員〜、元は男なんですよ〜。

 アサヒさんも〜元はそうなんですよね〜?」


「え、ええ...実年齢でいうと27歳ですね」


「わ〜最年少ですよ〜!27かぁ〜...若いなぁ〜...。」


「えーと、皆さん元は男性だったんですよね...?

 あの...その口調は一体...?」


「これ...は...キャラ...付け...。こっちの...方...が...可愛い...から」


 なるほど、この空間にいる少女は全ておじさんがぶりっ子をしている姿らしい。

 地獄か?


「えーっと...何故そんなことを...?」


 その時、銀髪紫眼の少女が目を開いてこちらを見て口を開いた。


「可愛いことに理由が必要かしら?正義に理由は不要ですわよ」


「えっ...いえ、そうですね?」


 そう言うと銀髪の少女はツンっとそっぽを向いた。中身は年上のおじさんである。

 左隣から声が聞こえてくる。


「ここにいるのはですねぇ、全員精神体なんですぅ。本当は皆もっとオシャレしてるんですよぉ?」


 声の主は最初の少女とは逆側の隣にいるどこか小悪魔的な雰囲気を漂わせる緑髪茶眼の少女である。

 いや、本当は小悪魔的な雰囲気を漂わせるオッサンなんだが。

 というか異世界転移したオッサンが俺以外全員女装にハマってるんだけど、確実に人選ミスってるよね?


「えー...んー...あー...ここは夢の世界でノクティスさんから呼ばれて精神だけここに来てる、ってことですか?」


 金髪のソルスティアが質問に答える。


「そうね、その理解で問題ないわ。証拠は...そうね。明日の朝、雲を見なさい。

 日本語で『ようこそ異世界へ』って書いておいてあげる。場所はクコの町でいいのよね?」


 その質問に俺ではなく、水色の髪の少女が答える。


「そうですよ〜、その辺りで武器の封印が消えたので〜」


 武器の封印...?あ、今日買った弓か?

 封印されてたから誰も引けなかったのか。特にそういうものを破った記憶もないが...。


「じゃあその辺りの空に書いておくわね。

 流石に空にメモがあったらこの場であったことを信じれるわよね?」


「え、ええ...。しかし、なんで俺は呼ばれたんでしょうか?」


 紫髪のノクティスが口を開く。


「それ...は...必要...だったから...」


「必要、ですか?何のために?」


 この質問には赤髪のイグニスフィアが答えた。


「女子会じゃよ」


「帰っていいですか?」


 そう返すと、金髪のソルスティアがニコニコしながら答える。


「やだ、スフィの冗談じゃない。

 アナタはまだ来てないのかと思っていたんだけれど、ノクティスが見付けられなかっただけみたいね。

 それがアナタの能力なのかしら?」


「能力...?」


「召喚された以上、何かしらの能力があると思うのだけれど。

 私は空を操る能力を与えられているわ」


「えっ、強すぎませんか?

 俺の能力は...なんなんですかね?」


「召喚された時に皆本能的に理解するものだと思うけれど...。

 バロミィ、わかるかしら?」


 バロミィと呼ばれた先ほどから腕を組んでいる銀髪の少女が答える。


「ふむ...。わからないですわね...。でも、わからないということは無効化系の能力...?

 詳しいことは...わからないですわね。ちょっと!アナタその能力を解きなさい!」


「えーっと...そう言われても解き方とかわからないんですが...」


「使えないわね!」


 銀髪の少女がプンスカ怒っている。おじさんなのに。

 金髪のソルスティアが口を開く。


「これがバロミィの能力よ。相手に対する観察の神眼。あらゆるものの本質を見通すらしいの。

 あと近接戦闘がものすごい強いわ」


「これでも自衛隊出身ですのよ」


 そう言いながらバロミィさんがシャドーボクシングを始めた。

 パッと見は少女がペチペチパンチしてるみたいで可愛いが、動きのキレがすごい。

 あと相手の想定が的確すぎてじっと見ているとパントマイム的に相手がどう動いているかが見えてくる。すごい。

 あ、終わったっぽい。バロミィさんが机に戻って突っ伏した。


「他の子の能力も紹介してあげてもいいんだけど、それはまた今度にしましょう。

 天使会議は月に1回、新月の夜にしかできないから、そろそろ本題に入りましょう」

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