疑問
放課後になり、下駄箱で靴をはいていると声をかけられた
「おーい、誠一緒に帰ろうぜ」
振り向くと西村だった。
「いいよ」
雪が積もった帰路につく。
「それにしても、この冬の時期に転校って引っ越し大変だったろうな」
「そうだね」
「とゆうか、何で転校当日の今日まで言われなかったんだろう」
「そうだね」
「・・・冬木さん、可愛かったなー」
「そうだね」
「俺の話、聞いてる?」
「そうだね」
「聞いてないだろ」
「そうだね」
「ハァ」
疑問、それがまだ解けずにいた。冬木さんが席に着く前、少しだけ僕の方を見た。
なぜだろう?初対面のはずだけど、僕の顔に何か着いていたのかな?
「おーいそこの二人、一緒に帰ろ!」
振り返ると、そこには高橋と
冬木さんがいた
・・・これは「噂をすれば影がさす」かな?いや違うな
「あれ?何で冬木さんまで一緒なわけ?」
「帰り道が一緒だから」
「なるほど」
という事で四人で帰る事になった。
「それじゃあ二人とも冬ちゃんに自己紹介して、ますは安住から」
「安住誠です。よろしく」
「俺は西村淳だ。よろしく」
「こちらこそよろしく、安住くん、寝癖くん」
「ちょっと待て、寝癖くんはないだろ!」
だから寝癖直したらって言ったのに。
それにしても冬木さんが僕を見た理由・・・まいっか、僕は考えるのをやめ四人で色々と話ながら帰った。
その後、家に帰って宿題をしようしたら西村から電話がかかってきた。
「誠、古典の宿題って教科書何ページから何ページだっけ?」
「ちょっと待って、えーと・・・。あ、教科書を学校に忘れた!」
「まじかよ! でもまだ学校開いてると思うから取りに行ったらどうだ」
「そうする」
家を出ると雪が降っていた。
学校に着くと、先生に気づかれないように校舎を歩いた。忘れ物をしたと先生に知られたら何故忘れ物をした怒られ小言がしばらく続いて面倒くさい。そんな事を思いながら教室に入ると、そこには
「あ、安住くんどうしたの?」
冬木さんがいた。