第83話 おいおい今回も多いな!
「おいおい、今回もまた多いなぁ。」
ソウヤは、カルルラから離れた草原の向こうに見える、土煙を上げながらこちらの方向に向かってくる黒い塊…魔王軍を見ながら呟いた。
「数的に、前の方が若干少なく見える気がするけど?」
ヴィルナがソウヤの呟きを聞いていて、答えるように呟いた。
「そうじゃな、しかし今回あちら側にゴーレムとかワイバーンとか大量に連れて来ているみたいじゃからそう見えるだけじゃないかと思うぞ。」
リアンも冷静にヴィルナに答える。たしかに今回は、魔王軍幹部の魚座のフィーランの時よりもゴーレムやワイバーンの姿が多く見える。
「いやいや、それよりもなんでそんなに冷静でいれるんですか?魔王ってあれですよね、おとぎ話とか歴史の本とかで出てくるやつですよね?私は怖いですよ。」
エルンは、少し緊張しているのか少し震えながらさっきまでの会話を突っ込んだ。
「エルン〜こんなの楽しまないと〜、こんな経験中々ないよ〜。私こんなにいたら燃えちゃうよー」
ベルメスは、すぐに飛び出して暴れたそうに体をうずうずさせていた。
「あ、あの〜。そろそろ魔導部隊の方から砲撃を始めます。」
なんだか申し訳なさそうにシェスティンは、報告して来た。まぁ、誰でも戦闘前に一人を除いて冷静に話していることはあまりないだろう。
ソウヤたちがどうぞと言うとシェスティンの合図とともに魔導部隊から様々な魔法が魔王軍目掛けて飛んでいく。
「£€$<^^€£$^^*€>><#%%<<%>$*%<$」
聞いているだけで不快な声が聞こえてくる。すると魔王軍の前方に土出てきた壁が生えてきた。魔導部隊の魔法はその壁に阻まれ魔王軍には当たることはなかった。
「£*$%^>%%^$>><~%%$€*<~~%>€|}^€$!!」
魔王軍の先頭にいた魔獣が叫ぶと、こちらに向かい魔獣たちが一気に走ってきた。
「攻めてくるか。左翼部隊、右翼部隊行け!」
魔王軍の動きを見てシェスティンも右と左の騎馬隊を向かわせた。ソウヤたちとの模擬戦闘と同じ戦法だ。
「じゃぁ、そろそろ俺たちも行くわ。身体がうずうずしてたまらない奴もいるし。」
「あぁ、わかりました。では、私たちも出ます!」
ソウヤたちと中央部隊も魔王軍に向かい走った。
「じゃぁ、エルンとリアンは左翼部隊を、ヴィルナちゃんとベルメスは右翼部隊を補助してくれ。俺は中央部隊と中央を叩く!」
「「「「わかった」」」」」
そう言い、それぞれの場所へと走って行った。
ソウヤはリアンと戦った時に使用した一対の双剣、ジャパングをアイテムボックスから取り出した。
「切りますか!!」
ソウヤは鬼神と舞踏神の加護を同時に発動させた。
「加護:合成:無終乱斬」
ソウヤがそう呟くと、体に赤色のオーラのようなものがゆらゆらと出始めた。
ステップを数歩踏むと魔王軍に向かい魔獣を踊る様に切りまくっている。魔獣の体はバラバラに解体していき、ソウヤの装備に魔獣の血がこびりついていく。
「なんなんだあの動き…」
「あれがあのダンジョンをクリアした人の実力か。」
「あの人たちがいれば勝てるぞ!」
「「「「「おおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」」」
ソウヤたちの活躍を見て騎士団の士気が高まり、こちら側が優勢になってきた。
右側では水柱と影の柱が、左側では雷を帯びた水柱が立っている。そして中央では血しぶきが飛び散っている。確実に魔王軍の数が減っている。ソウヤが最後の一匹の首を吹き飛ばした。騎馬隊の皆さんは疲労しきっているが勝利したことに喜んでいた。
「ソウヤさん、協力していただきありがとうございます。死者は出なかったもののこちらにも被害は出ましたがなんとか勝つことができました。」
シェスティンは少しうれしそうに報告してきた。しかし、ソウヤは全く嬉しそうではなかった。
「シェスティン、まだ終わっていないぞ。見てみろさっきの倍はいるし魔獣も強いやつばっかりだ!」
ソウヤが指さす方向にさらに魔王軍の大群がこちらに向かってきている。
「どうやら、あちらさんはここからが本番なようだけど、シェスティンの騎士団は…休んでくれ俺たちでやってくる」
騎士団の皆さんは絶望の表情で覆われていた。戦意を感じられない。こんな状況でやったとしても死者が出てきてしまうだろう。
「みんなは大丈夫?」
ソウヤがヴィルナたちに声をかける。
「当然です!まだまだいけますよ!」
「当り前じゃ。妾もまだいけるわ!」
「わ、私もまだいけますね。少し怖いですけど皆さんがいくなら私も行きますよ!」
「まだまだいけるよ~、暴れたりないからね~」
みんな笑顔で答えてくれた。やっぱ仲間は頼れるし、たのもしい。
「じゃぁ、行きますか!」
第二ラウンドが開始された。
イ「疑問なんだけどこの話っていつまで続くの?」
み「それはね、ソウヤたちの旅が終わるまでだよ」
イ「長くなりそうだね」
思ったらブクマ登録等をお願いします




