遠隔体(ドール)
入学式は無事に終了した。
入学式当日に学校に来る学生が多く、寮の整理もあるので、本日は入学式のみで終了・クラスルームは明日だそうだ。
未来さんに話を聞くと本当に生徒会長の妹さんだそうだ。
未来さんと話していると、生徒会長がこちらに寄ってきた。
あれ、生徒会長はまだ前の方で先生方と一緒に話しているのに…?
「あらもうお友達が出来たの?」
「はい、同じクラスの廿六木舞空さんです。」
「はじめまして…あの前の方で先生方と話しているのは先輩では?」
「あーあれは遠隔体よ。」
遠隔体はリモート操作出来る人形である。
基本操作のみであればVRゲームと同じなので、誰でも出来るが、実身と遠隔体の同時操作しかも双方で同時に会話するなどと言うことはそうそう出来る物では無い…超能力に分類される技能である。
さすがは生徒会長という所だろうか…。
「そ、そうなんですか…にしても本人そっくりですね。」
距離があるとはいえ本人にしか見えないドールにもびっくりする…。
「今でこそ軍事利用がしにくくなって民生用で大量生産されているけど、元々軍用の所謂、爆乳娘シリーズ何かは1体1体別々の外見なのが当たり前だったから、カスタム品も作る事は出来るのよ。」
「成るほど…って爆乳娘シリーズって都市伝説では無いんですか?」
「正式名称は違うけどね。」
爆乳娘シリーズ…ネット上で存在が噂されている軍用ドールである…何でもハニートラップ用のドールで、胸部に爆弾を搭載しており、ターゲットに抱きつきながら爆発するという代物らしい…本当にあるんだ…。
「せっかくだから3人で食堂に行きましょうか、お昼にしましょう。」
ちなみに縛乳娘シリーズは普段常に防弾チョッキを付けているような相手でも防弾チョッキを外した瞬間を狙えるという事で暗殺用に非常に効果的だったそうである。