表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/38

好きと言うまで -8

主人公の災難、解決しました。

ただし、別のことに巻き込まれたような気がする。


 私の前に立つ人はジュード様の声で、その場から動けなくなってしまった。

 どうやら声を出すことも止められてしまったらしく、ぱくぱくと口を動かすだけだ。

 ただ、お嬢様と、その侍女の顔面は蒼白だった。

「お茶をいただこうとお店の前まで来たところ、アイルズバロウ魔道士長と出会いまして・・・・・・すみません、ベルさん。あなたに迷惑をかけてしまいましたね・・・・・」

 私の前では、いつもにこやかなジュード様の顔が後悔でゆがんでいる。

 そんな顔、見たくないのに・・・・

 ジュード様は、お嬢様を見て

「私があなたと付き合ったのは、たったの一度で、あなたのお父上から頼まれたからです。 それすらも、この人と出会うずっと前のはずですが?

 ついでに言うなら、私はあなたのような家柄しか誇れないような女性は好みではありません。

 ところで、このことは陛下に報告してよろしいですね?ワイラー伯爵令嬢殿。

 さらに言うなら私はあなたに名前を呼ぶ許可を与えた覚えはありません。

 ・・・・・ずいぶん、ふざけたことをしてくれましたね。これは後日が楽しみだ。」とニヤリと笑い冷酷な声で言い放った。

 顔面蒼白、泣きそうなお嬢様たちを静止させたまま、ジュード様は私の縄をほどき、当然のように私を抱き上げた。

 は?これって「お姫様抱っこ」ですか?!

「ジュード様、おろしていただけないでしょうか。私、重いですし、歩けます。」

「あなたは、まるで羽を抱いているように軽い。意識を失っていたのでしょう?降ろすなんて私には出来ませんよ」

 あ、いつものにこやかなジュード様の口調に戻った。

「勘弁してください~。あ!!伯父様!!」

「ランス様からの伝言を頼まれました「今日はゆっくり休め」だそうですよ」

「はあああ???ジュード様がなんで伯父から伝言を?」

「おや、ベルさんのその口調は素ってやつですね?嬉しいなぁ。素の口調が聞けるなんて。ついでに私のことも、様抜きで呼びません?ベル」

 ・・・・・・ん?今この人、私のこと「ベルさん」じゃなくて「ベル」って言ったよね。

 自分のことも「様ぬきで呼んでくれ」とか。

「ジュード様を「様抜き」で呼ぶなんて、できません!」

「呼んで欲しいですねぇ。好きな女性からは」

 ・・・・・・・は?

 今、なんか聞きなれない言葉を聞いたような。気のせいだ、きっと空耳ってやつよね。

「気のせいと思い込もうとしていますね。許しませんよ、ベル」にっこり笑うジュード様。

 ・・・・・・ダメなのか、気のせいにしたい思い込みはダメなのか・・・・・


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。


甘い雰囲気をどうやって書いたらいいのか、と考えた結果

ベタな少女マンガをイメージしてみたら、なんとかなるのでは?と

書いてみたのですが、いかがでしょうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ