An event to marriage-7:親族と会う-ベル家族編
新郎の次は新婦実家編。
家族に、ジュードとの結婚を通話魔法で伝えた。
母は、こうなることを予想していたみたいで、とても喜んでくれた。
父は「なにも、こんなに早くなくても・・・」とため息をついた。
祖父母は二人とも喜んでくれた。
ユアン兄は「やられた・・・」と一言。
クリス兄には、カフェに来たときに直接言ったのだけど「まさか、恐れていたことが現実になるなんて・・・」となぜか頭を抱えていた。
もともと、私の家族はジュードと私が結婚することに早すぎるとぼやく人(父や兄たちとか)はいるけれど、反対する人間はいないので公爵家に行ったときより会話もはずみ賑やかなものになった。
自然と、話題は結婚後の披露パーティのことになった。
基本、王国の結婚は宰相府に宣誓書と結婚証明書を提出し、担当官との面接、受理されれば成立というシンプルなもの。成立後、お世話になった人たちをよんで披露パーティをする。
ジュードは特級魔法騎士で公爵家の次男だ。私は親族や友人だけで開くパーティがいいなと思ってるけど・・・ジュードの立場上、そうはいかないかもしれない。
母が「うちのほうは、王都にいる親族とベルの親友アデルは当然招待ね。他の地域に住む親族も都合のつく人は皆来たいでしょうから、聞いてみないと。ジュードのほうは、どなたを招待する予定なのかしら」とジュードに聞く。
ジュードは少し考えて「両親、兄夫婦。それに王宮に勤めてる友人、あとは職場の直属上司くらいでしょうか。」と答える。
母が不思議そうに「親戚の方とか招待しなくて大丈夫なの?」と聞く。
ジュードは笑って「私は次男なので、大げさにしなくて大丈夫ですよ。それに親戚たちは兄夫婦の結婚のときに父を怒らせましてね。たぶん、恐ろしくて来られないでしょう」と言った。
たぶん。いや間違いなく、イネス様だけじゃなくピーターさんやジュードも怒ったんだろうな。3人とも整った顔立ちだから怒った顔も怖そう・・・。
母はジュードの話で納得したらしく「じゃあ、会場を決めないとね。二人とも、どこか希望の場所はある?」
希望の場所・・・・私はここでパーティをしたいと密かに思っていた。この台所で祖母や母と料理を作ってお客様に食べてもらって賑やかに楽しく過ごせたらと思ってた。
すると、ジュードが「こちらでパーティをするわけにはいきませんか?この間、父や兄にあったときに、こちらの話をしたところ、行ってみたいと言っていたので。だめでしょうか?」
まるで、私の心を読んだようなジュードの提案に、私の家族は大賛成したのだった。
後日、ジュードがイネス様やピーターさん夫妻にパーティの件を伝えたところ、皆それは楽しみにしているらしい。・・・ただ、公爵夫人だけは、いまだに硬化したままだそうだ。
読了ありがとうございました。
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