An event to marriage-6:親族と会う-ジュード両親編-2&その後
-5の続きです。
執事さんを下がらせると、公爵様は夫人を冷たく見るジュードのほうを見た。
「ジュード。結婚の報告は確かに聞いたよ。彼女はレナードの孫で、ロデリックのお嬢さんだろう。彼らはとても立派な人たちだし、人柄も確かだ。そのお嬢さんとお前が夫婦になることに私は賛成だ。だからゼナイド。」公爵様は夫人を見た。
「ゼナイドも、子供たちが自分の意思で相手を選んだことを喜ぶべきだと思う。ピーターもジュードも女性を見る目があるじゃないか。きみも、いつまでも家柄にこだわってるんじゃない。」
公爵夫人は「あなたが、そうおっしゃるのなら、わたくし反対はしません。・・・・ちょっと頭痛がしますので失礼します」と席をたって部屋を出てしまった。
公爵は「まったく・・・ハリエットのときと同じだな。ベル、すまないね。あれは悪い人間ではないのだが、違う考えを受け入れるのに時間がかかるんだ。ジュード、アイルズバロウ家へはいつ?」
「ベルに都合を聞いてもらって一番早い日付に。父上は賛成してくれると思っていましたよ。ありがとうございます。」
「反対なんてしないよ。こんないい娘さんと出会う機会なんてジュードにこれから先巡ってくるとは思えないからな。」と公爵様は私にむかって笑いかけた。
移動魔法で店内に戻ると、そのまま二人で夕食を食べることにした。ジュードは次の日に帰るからと部屋に泊まった。
「ジュードのお父様、祖父と父のことを知ってましたね。面識があるのでしょうか」
「ベルには意外かも知れないけど、レナードとロデリックは王都で有名人なんだよ」
「え。だって、郊外で治療院を経営していて、めったに王都に出てこないのに?」
「そうだよ。二人とも名医として有名だからね。」
「へえ~」そうだったのか。全然知らなかった。
「次はベルの家だからね。都合のいい日を聞いておくように」
「はい、わかりました・・・・・」
「じゃあ、この話はこれで終わり。俺は他のことがしたいんだけどな」ジュードが私に手を伸ばしてきた。
夜が長かったなあ・・・・私の朝は早いんだ、まったくもう!
前よりひどくはないけど、あちこち痛いじゃないか。ジュードのばかあ!!癒し魔法で痛みを緩和し起き上がる。
隣で寝ているジュードをちょっと恨めしく思ってしまった私だった。
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次回はベルの家族が再登場です。