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ふたりは恋人 –9

本編に戻ります。

 以前、ジュードが、「二人の休みが重なることがあったら湖水地域に出かけたいな」と言っていた。

 湖水地域というのは、王都から馬車で1時間くらいのところにある景勝地で、大きな湖と草原が広がっており、王都に住む人たちの憩いの場になっている、静かで落ち着く場所なのだ。

 

 いつになるのか分からないまま、何日か過ぎたけど明日実現の運びとなった。

「移動魔法であっという間に行くのもいいけど、馬車でのんびり行こう。実家から借りてくるから」

「じゃあ、私お弁当作ります。確か草原で食べることができましたよね」

「いいね。楽しみにしてる。明日迎えに行くからね」

「はい」久しぶりのデートだから、私も嬉しい。お弁当、なに作ろうかな。服は何を着ようかな。


 ライ麦パンに野菜や蒸した肉、卵、チーズをそれぞれ挟んだサンドイッチ、ミートパイ、木の実のサラダ、おやつにはりんごのマフィン、そしてお茶をバスケットに詰め終わった頃、ジュードが馬車に乗って迎えに来た。

 さすが、公爵家の馬車。クッションも背もたれも程よい固さのうえに、振動が少ない。

「この馬車は乗り心地がいいですね。伯父様や当主様の家の馬車みたいです。」

「それはよかった。そういえば、ベルは移動魔法を使えるのかな?」

「いちおう使えるのですが、私、少し方向音痴みたいで・・・・前に実家で練習してたら、目的地が台所のはずが薬草園に飛んでまして・・・・探しに来た父や兄たちから使用禁止令が出ました」

「ぷっ・・・・ベルは方向音痴なんだ?知らなかったなぁ」肩を振るわせるジュード。

「笑わなくてもいいじゃないですか!も~」


 今日は平日のせいか、人が少なく私たちは程なく木陰のいい場所にバスケットを置くことができた。とりあえず、座った私たちはのんびりと湖を見る。

「散歩とかする?」ジュードが聞く。

「それも、いいけど・・・・こうしてのんびり過ごすのもいいかな、と思ってます」

「いつもカウンター越しだもんね。こうして話すのは久しぶりだ・・・そういえば、治療院のバザーってどんな感じ?」

「治療院のバザーはちょっとしたお祭りです。互いの不用品を持ち寄って売買したりもしますが、模擬店も出ますし、子供たちのためのゲームもあります。毎年、楽しみにしてくれる方たちも多いんです。」

「ベルは毎年、手伝っているの?」

「はい。前日から実家に行って祖母や母と一緒に模擬店で出すお菓子を作って販売しています。結構評判いいんですよ。

 今年は実家から連絡があって、私はお菓子の販売とジュードの案内役をするように、と言われました。」

「前泊しなくていいなら、当日は、移動魔法で行こうか。」

「でも、移動魔法は魔力を結構使いますよね。ジュードが疲れませんか?」

「大丈夫。移動魔法を仕込んだ魔法石をいつも常備してるんだ。」

「そういうものがあるんですか?」

「そう。だけど、移動魔法くらいじゃ、俺にはたいして負担はないよ」

 さすが、特級魔法騎士。魔力は相当高いんだな。

「ジュードの負担にならないなら、お願いしていいですか?」

「はい。お願いされました」ジュードがにっこり笑った。


バザーについて、ネットで検索してみました。

今はバザーを開くためのマニュアルサイトがあるんですね~。

これは便利ですね。

バザーのイメージがフリーマーケットと混合していた作者でした。

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