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閑話:ランス・アイルズバロウの報復 -1

主人公の会話に出てくる伯父さんを主役にしてみました。

 ベルカフェでは開店前に、いつものようにベルとアデルが一息ついていた。

「そういえば、あの誘拐事件があってから、ジュード卿の過去のお相手から嫌がらせがないね。第2、第3弾があるかも知れないって思ってたのに。」

「そうだね。伯父様に、あの人たちはどうなったか聞いても、にっこり笑って教えてくれなかったわ。」

「きっと、それって聞かないほうがいいんだよ」

「うん、私もそう思ったので、聞かなかった・・・」



-以下、ランス・アイルズバロウ魔道士長の後始末&彼のぼやきである。-


 私の姪で、一族からことのほか可愛がられているベルが、誘拐される事件が起きた。

 主犯はワイラー伯爵令嬢。原因がジュード・クラドック卿に対する恋心ゆえ、最近彼が常連となったカフェの店主であるベルとの中を邪推しての犯行だったようだ。


 事件のほうは、ベルが無事クラドックの若造に無傷で助け出されたことで解決した。

 ところが、これがきっかけでベルと奴(奴で充分である)が急接近していると聞き、私は面白くない。妻に言わせると「まるで、あなたと私の結婚に強硬に反対していた(妻の)父のようですよ」とのことだ。


 ふん、面白くないから主犯の伯爵令嬢に、たっぷり報復してやろうじゃないか。

 ついでにこれから先もベルがこんな目にあわないように、けん制も込めておこう。

 私は、事件の後始末をどうつけるか、まずは主犯の令嬢のことを詳しく調べることにした。陛下に報告して、私が始末をつける許可もいただけた。悔しいが奴からの後押しもあったに違いない。

 

 主犯の令嬢の父親、ワイラー伯爵は穏やかで堅実な人柄として知られている。母親のほうも、穏やかで領民にも好かれていると言う。ところが、娘は外見は美しい部類に入るものの、わがままで傲慢な性格に育ったらしい。

 今は、王宮からの知らせを恐々と待っている、というところか。

 なお、令嬢は現在、結婚相手を探している最中らしく、父親が様々な男性と出会うよう機会を作っているようだが、今のところは実を結んでいないようだ。


 ワイラー伯爵が娘のために作成した未婚男性のリストをめくりながら(ちなみに入手先は・・・あらゆる伝手をたどって、しかるべきところからである)

 「とりあえず、ワイラー伯爵と、令嬢を呼んで話を聞くか・・・」


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。


ちなみにランスには息子が一人います。

ランスの奥様は娘もほしかったので、夫同様ベルを可愛がってる・・・という設定があったりします。(本編にも閑話にも出てきませんが)

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