ふたりは恋人 -4
蚤の市の描写は、前に行ったことのある骨董市と雑誌で見た蚤の市をイメージしたので、実物とはかけ離れてるかと思います。
ご容赦ください。
蚤の市は、人でごった返していた。
入り口の地図を見ると、大まかに売られているもので6等分になっているらしい。
「陶器や食器は2のエリアみたいだね」
「そうですね。ジュードも寮の部屋で使うコップとか探してみたら?」
「もしかして、クリスが使っている外が黄色で薄緑のラインが入っている大きいマグは
ベルが選んだの?」
「はい。寮で使ってもらおうと思って。兄は今でも、使ってるんですか?」
もう、10年前の話だ。兄が魔法騎士になるために実家を出たのは17歳のとき。
「クリスは寮の部屋で、異様に大事に使ってる。誰かが使おうとすると怒るんだ。」
陶器エリアに到着したので、とりあえず、自分の好みの年代の陶器を置いてそうな店を探す。
何件か見たけど、今日は心に響くものが無いなあ~と思ってお店をながめていると
1件のお店が目にはいった。
あのお皿かわいいな。
クリーム色に茶色のふちどりで様々な葉模様が薄い緑色で書かれている。
手に取ると、重くもなく軽くもなく。欠けもないし・・・・。
お店には他にも様々な食器が並べられている。ガラス瓶なども豊富に揃っていた。
ジュードも興味深げにきょろきょろ品物を見ている。
「いらっしゃい。そのお皿は欠けもないし6枚1セットで揃っていますよ」
お店の主人らしき人と話を見ながら店内を見る。
マグもあるんだ、と思いカップを見ていると1個のマグが目に入った。
生成色に薄い水色と桜色のラインが2本縦にカップの中まで入っていて外側には群青色のラインが2本の縦ラインに交差するようにぐるっと入っている。
大きさもクリス兄に選んだものと変わらないから、ジュードが持っても小さすぎることもないだろう。
「こちらも合わせて購入ならお皿1枚分サービスしてさらに少し値引きしますよ」
私がマグを見てると、店長さんが声をかけてきた。
私は皿とマグの購入を決めた。
「ジュード、お待たせしました。行きましょう」
「何か買ったの?重そうだね、持つよ。遠慮はなし」
遠慮する前にジュードに荷物を取られ、恐れ多くもジュード卿に荷物を持たせることに。
「ありがとうございます。すてきなお皿を買いました。今度お店にいらっしゃったら、そのお皿でケーキを出しますね」
そして、今度お店に来たときに、マグを渡そう。
ジュードはどんな反応をするかしら。
私はちょっと楽しみになって「ふふ」と笑ってしまったため隣の彼がちょっと驚いていた。
読了ありがとうございました。
誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。
北欧特番をTVで見ていらい、勝手に北欧ブームです。
特に、北欧各国の雑貨類!アラビアのムーミンマグ、かわいすぎる・・・。
なので、これを書き始めたときベルカフェについて私の脳内イメージは北欧のカフェです。
でも、登場人物同様、皆様のお好きなイメージで妄想してくれてOKです!
妄想大歓迎です!!