好きと言うまで -9
ヒーローがしれっと告白っぽいことをした後の話です。
そのまま外に出ようとしたジュード様をなんとか説得し、私はお姫様だっこ状態から開放してもらい、とりあえず店に戻った。
「営業終了」の札を出しているため、店内には二人きり。
「え~と、ジュードさ・・・」と言ったところ、なんとこの人は聞こえないふりをした。子供か!!
「・・・ジュード・・・」
「ベル。遅くなってごめん。怖かった?」・・・・ちょっと大人げなくないか?
「伯父に連絡をとることが出来て、落ち着いていたのですが髪の毛を切られそうになったときは怖かったです。」
「俺を思い出したりはしなかった?」
「え~~~っと・・・それは、なかったですね」
見るからにがっくりしているジュード。
今日は、今まで見たことないジュードの顔オンパレードだ。いろんな顔が見られて嬉しいかも。
私のこの思考は、少し変かもしれない。
「ところで、伯父に店の前で会ったって・・・・」
「さっきも説明したとおり、ベルの店の前でばったり会ってね。ランス様も驚いてたな~。自分が行くと言い張るランス様を、まあ何とか説得して俺が助けに行くことになった。」
説得・・・あの伯父を説得できる相手が一族以外にいるとは・・・・。
「ところで、俺の言ったこと覚えてる?」
「へ?」
う・・・・まさかさっきの「好きな女性からは」というやつか。
「あれは俺の気持ち。ベルは俺のこと、どう思ってる?」
「えーと。」
どうしよう。ジュードと過ごす時間は、すごく楽しい。
さっきの後悔した顔もがっかりした顔も、いつもにこやかな顔しか見せない人が自分の前でそういう表情を見せてくれるって、すごく嬉しい。自分以外の女性に見せていたら少し悔しい。
「私、怖くはなかったけど、ジュードが来てくれてほっとしたのも確かです。
ジュードは基本、いつもにこやかなのに、さっきはジュードのいろんな面を見た気がして・・・
そういうの見ていたいな、と思ったんです。私、ジュードのこと、すきです」
私、この人の子供っぽいところや腹黒っぽいところもひっくるめて、好きなんだ。
「ベル、これから、よろしくね♪」とニッコリ笑って私を抱きしめるこの人が、恋人・・・・女性に大人気のこの人が、私の恋人・・・・私でいいんだろうか?また囲まれちゃったらやだなぁ~。
・・・・って、いつまで抱きしめてるつもりだ、この人は!
「ちょっと、離してくださいよっ!」ギュッと抱きしめられてるのが恥ずかしくて、もがく私。
「イヤだね。離さなくちゃいけない意味がわからない。・・・・結婚式はいつがいいかな♪」と嬉しそうなジュード。
この状況に、ちょっと焦っていた私は、ジュードが「意味がわからない」のあとに言ったセリフが耳に入っていなかった。
読了ありがとうございました。
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