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気弱でも生きていくしかない  作者: 藤井さん
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お休みの日

5月のとても暑い日に、1人で散歩していたら、こだわりが強そうな老舗の珈琲店が目に入った。


いつもはガムシロップを2つ入れた甘いカフェラテしか飲まないが、今日はせっかくの仕事のおやすみ。

特別美味しい本格的なアイスカフェラテを飲みながら散歩したら、最高の休日が過ごせる気がした。


引き戸を開けて、そろりと店内に入る。

こういう時はすごく緊張する。


色黒の店主が眉間に皺を寄せたまま、いらっしゃいと笑顔で挨拶をしてくれた。

「ブラックでよろしいですね?」


私は頷いた。

ほんとは甘いアイスカフェラテが飲みたかったのだけど、

緊張して何も言えなくなってしまった。


店主が中に入って準備をしてくれる。今更やっぱりガムシロップくださいとはもっと言いづらくなってしまった。


「アイスコーヒーです。」

店主にお礼を伝えて店の外に出た。こだわりの珈琲を一口飲むと、味の違いのわからない私でも、すごく美味しいと感じた。


でもすっごく苦い。

苦笑いしながら、さっきよりも冴えた頭で歩き出す。


そういえば、近くに行ってみたいドーナツ屋さんがあった気がする。


珈琲に合うおやつを探すという明確な目的を得た私は、

さっきよりも元気にこの街を散策することができた。



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