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かごめ
十年も千年もの間あなただけを見つめていた
僕はあなたとだけ時を生きていたい
時空を越えて再びあなたと逢うために
深い深い森の奥,朝日に照らされ輝く草木
動物達が集まる木の陰には一人の青年がいた
チュンチュンと小鳥の挨拶と共に起きる儚げな雰囲気が漂う青年,類
また僕だけの世界か…
悲しみにくれてるとうさぎ達が話しかけてきた
類,おはよう、遊ぼう!
類の周りをクルクルと周り始めた
おはよう、うさぎさん、いいよ、なにして遊ぼうか
うさぎの手を取りにこりと微笑んだ
うさぎ達は
かごめ!かごめ!
手足をバタバタさせながら
じゃあはじめるよー?目をつぶってね
類は目を瞑った
かーごめ、かーごーめ、かーごのなーかのとーりーは と歌い始めた
すると勢いよく風が吹き木の葉を揺らした